2022年に書いた小説を振り返りました

いろいろ心配だった仕事も無事に終わり、今日から年末年始休暇です。
年賀状も完了、買い出しも完了。
街を行く人々もせわしなく、でもどこか華やいでいますね。

今年はどんどん仕事の比重が重たくなってきて
疲れたり体調も崩したりでやっぱりあんまり書けなかったですが、
ほそぼそ書いたものを自分でも振り返りたいと思います!


◆1月
①「永遠にはまだ遠くても」
https://kakuyomu.jp/works/16816927859737865266/episodes/16816927860020593734

40代・既婚者どうしで出会い、恋に落ちた真希子と千佳(「スノウ・ドーム」)。千佳は60代で、真希子は80代で亡くなる。その孫娘であるこのみと佳海が高校生になって再会し、お互いに惹かれ合う物語。

「スノウ・ドーム」を書いたのは2019年なのですが、そこから2年以上経って書き始めた完結編でした。
二人の思いが通じ合い、永遠には遠くてもそこへ向かって二人で歩いていこう、とこのみが決意するところで終わり、と思っていたのですが…。

②「百合作家の彼女。」ガレットmeets17掲載

会社員の万智は大学時代から付き合っている結花と同棲を始めるにあたり、自分が
百合同人作家をやっていることを打ち明ける(「百合作家彼女。」ガレットmeets16掲載)。
驚きつつも万智の趣味を受け入れた結花が神楽塚歌劇団のトップスター「氷雅ジオン」にはまったことが、万智には受け入れがたくて…。

書いていた1月、本当なら宝塚花組の東京公演をなんとかチケットを手に入れて見に行く予定でしたが、3日前にコロナ感染での休演が決まり涙、涙でした。
他にも予定は組んでいたので東京には行って日比谷の東京宝塚劇場まで行き、憧れの公式ショップ「キャトル・レーヴ」にも行けた経験を早速書きこんでいます。
贔屓の柚香光様。この目で見たかったな…!!

(ちなみに柚香光様の同期であり最高の相棒である二番手スター水美舞斗様の専科への異動が12月27日に発表され…まだ動揺しています…)(何か書いてみたいなって思ったり)

◆3月
ガレット様FANBOX用のエッセイ
「今年の札幌は雪が多い!」というのと東京に行った話。


◆2月~5月
③「昨日までの愛」
https://kakuyomu.jp/works/16817330648035634403/episodes/16817330648035800698

睦は高校入学の日、冬の気配がする芽久瑠に出会い、一目惚れするが、芽久瑠は恋愛感情を解さず、恋されるのが大嫌いだった。睦はそんな芽久瑠のそばにいるため、自分の気持ちを押し殺し親友として献身的に芽久瑠に尽くすが、大学の文化祭実行委員で出会った後輩・咲良はそんな関係をいびつだと思い、睦は芽久瑠から離れるべきだと訴える。

梨ノ木音羽さん主催の百合アンソロジー「Lilies2」掲載用に書いたもの。
一方通行三角関係百合というお題でしたが、三角関係ってはっきり書いたことがなく、この頃スランプなおかつコロナワクチンの副反応で1カ月ほど繰り返し高熱が出るようになってしまい思うようにかけず、苦しかった覚えがあります。
でも彼女たちの葛藤、そして選んだ道、それぞれ私は愛おしく思います。何が正しいとか間違いとかではなく、ままならない人間の感情そのものを描きたくて、それを念頭に置いていました。

9月にカクヨム・pixivで公開しましたが、その時読み返してみて咲良がとても気になって。大好きな人と付き合えても、その人には長年片思いしていた相手がいて、相手からも「恋」ではなくてもものすごく大きな感情を注がれていて。そんな人を好きってすごくしんどくないか~? どうやってモヤモヤに折り合いつけてるの~?と思って… この子の物語を書き始めてはいたんですが(タイトルも決まっている)、ほかのお話を優先させなくてはいけなくて、ちょっと先延ばし中です。


◆6月
④「恋降る放課後」
https://kakuyomu.jp/works/16817139556030566715/episodes/16817139556030607112

漢字テストの再テストのため居残りしていた中学生の由良。そこにクラスメイトの美少女・桃佳がやってきて、「恋ってどんな気持ちか教えてほしいの」と言う。

5分で読書のコンテスト(恋愛部門)に出そうと勢いで書いた物語。
結果は何にもなりませんでしたが笑、でもこういうのが読みたかった~!っていうお声も頂戴してとても嬉しかったです。

それにしても私は「●ら」っていう名前が好きですね、咲良ちゃんに由良ちゃん…由良ちゃんの姉は清良(きよら)ちゃん。この清良を主役にしたお話も書きかけているのですが、また機会があったら仕上げたいと思います。


◆8月
⑤「相・違・相・愛」ガレットmeets19掲載

百合作家の万智とその彼女、結花のなれそめのお話。

大学三年の春、万智は結花と出会う。何から何まで違う万智と結花。クラスメイトとの付き合いにも結花は参加しないが、その理由を万智にだけは打ち明け、二人は学食ランチを通してだんだんと親密になっていく。
しかし万智には恋人の和音がいた。結花に嫉妬する和音に言われ、恋人がいるのでもう二人では学食には行かないと宣言するが、結花からメールが届き…

これにて万智と結花のお話は完結です。
なれそめは最初から頭にあったものの、「百合作家彼女」「百合作家の彼女」と書いているうちに書こうとしていた内容と矛盾が生じてしまいました…! もう、目をつぶって書いています笑 (気づいた人がいたらすごい)

7月に大きな人事異動があり、7月~9月まで経験がないほど猛烈に忙しくていつも切羽詰まり、眠りも浅かった時期。
先日、仕事納めの時に、7月の異動で去っていった元相棒(おじさん)から、みんなを見送ってひとり残っての仕事は大変でしたね、おおきたさんよく頑張りましたね、とメールが来てホロリとしました。


◆9月
⑥「永遠」 ガレットNo.24号掲載

自分でも予想していなかった「永遠にはまだ遠くても」のさらに続き。
8月にガレット編集部から「ガレットmeetsから本誌へ移動」のお話をいただいたのですが、(ひとつ前の「近況ノート」にも書いていますが)その時ほわほわと浮かんだのは実は「恋降る放課後」の由良の姉、清良を主人公にしたお話でした。
でも書こう、書かなきゃ!と思ったのはこのみと佳海のその後、でした。

このお話は前にも書いた通り闘病中の読者様「乃杏さん」に届けたいというのが大きな原動力になり生まれたのですが、先日Twitterで乃杏さんの私からのフォローがバグか何かで勝手に外れているという事態になっていたことを、しばらく気づかず…乃杏さんに大きな心配をかけてしまっていました。(言いづらいですよね)
「永遠」で元気づけられたらいいなと思っていたのにまさかいらぬ心労をかけていたなんて… Twitter友はんぺんたさんが教えてくれたので気づくことができましたが、本当にぞくっとしました…もうこんなことありませんように…‼

◆11月
ガレット様のFANBOX用にエッセイ
「永遠」執筆裏エピソードとして仙台に行った話とコロナにかかっちゃった! という話。


◆12月
⑦「星霜」
https://kakuyomu.jp/works/16816452220169093161/episodes/16817330650507289482

「15―あるいは1000回の嘘」の主人公、かがりの15歳年下の恋人・聖視点の短編。これも前の近況ノートに書いていますが、冬になると思い出すのが彼女たち。
プロットも書かずにわわっと書きながら成長した彼女たちに再び会えてうれしかったです。来年の冬も書いているかな?


⑧「  」ガレットNo.25掲載

今年最後に書いたのは来年2月発行のガレット用のお話でした。
挿絵を描いていただくために締め切りが早いんです。
どなたにどんな絵を描いていただくのかは完全お任せなので、私も献本をいただくのが待ち遠しいです。
社会人百合です。今回も私が好き~な、めんどくさ~い女性のお話。
でも人の気持ちってそんな単純じゃないし、前向きになったかと思ったら後ろ向きになったり、でも急に元気になったり、でもでも…。と、細かく書いていくとみんなめんどくさくなると思っています。

読んでいただければ幸いです!


ということで主に自分のために書いた振り返りでした。
今年は8本のお話を書いたんですね…
来年はどれだけ書けるのかな。
仕事もまた忙しくなりそうですし、家族にも変化がありますのでまたスローペースかと思いますが、あ、おおきたがなにか書いてる…。みたいに気づいていただければこの上なく幸いです。

今年一年ありがとうございました。
皆様の健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

※画像はクリスマスイブのテレビ塔

2件のコメント

  • つぐみさんこんにちは。
    今年も一年間、仕事に執筆にとお疲れ様でした。
    そして今年もたくさんの感動を届けてくださり、本当にありがとうございました。

    今、このノートを拝見させて頂いてあらためてひとつひとつの物語が頭の中に蘇ってきて、「あぁ… やっぱりわたしってつぐみさんのお話が大好きなんだな」って再確認させて頂くことが出来ました。
    ありがとうございます😊

    わたしにとってこのみの物語はとにかく特別でとても大切なもので、「スノウ・ドーム」から続いていくこの「永遠」の物語を、作者のつぐみさんがわたし以上に大切に思ってくださってるのが何より嬉しいです。
    そしてわたしの何気ない呟きを拾ってくださり、「永遠」を書いて下さったことはわたし一生忘れません。
    わたしの永遠の宝物です。
    おりに触れて一読者に過ぎないわたしにまで優しいお言葉をかけて下さり、本当に感謝しています。
    ありがとうございます。

    これからもずっとずっとつぐみさんの優しい物語に触れ続けていたいです。
    今年も一年間本当にありがとうございました。
    来年もまたよろしくお願いしますね😊
    よいお年をお迎えください( *ᴗˬᴗ))

  • 乃杏ちゃん
    こちらこそずっと私の物語や、登場人物たちを愛してくれてありがとうございます…!
    「永遠にはまだ遠くても」も「永遠」もスノウを愛してくれた乃杏ちゃんのおかげで書けましたので、本当に感謝しています。
    これからもずっと読んでいってもらえるように私も書いていきたいと思っています。
    めんどくさい女子を書く時も乃杏ちゃんなら受け入れてくれるだろうと思えるので😂安心して書けます…笑
    新しい年、乃杏ちゃんが元気で幸せな日々になりますように。
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