自身を投影する登場人物たち

え~近況ノートももうほぼ1年ぶり……
昨年いまごろは「彼女の彼女」も久々更新できていたんですね。

7月に営業に十何年ぶりに異動してから全然働き方が変わってしまいました。
それまでの部署(「彼女の彼女」の梓のような部署内総務業務)は在宅勤務もできていましたが、久々の営業になり必要な知識もごっそりなかったので、会社にいるほうが周囲の人達にすぐ確認できること、会議・打ち合わせも多くやっぱり対面で直接聞く方が理解が早いこと、自分が主催の会議も多いので会社にいる時間が長くなりました。
残業も増えて家に帰る頃は夜も遅く、なんとか平日は頑張って金曜夜から土日は隙間時間があればスライムのようにだらっと寝てしまいます……

カクヨムでは公開できていませんが、百合同人コミック誌「ガレット本誌」では継続して小説を掲載いただいており、年に4本ほど1万文字弱の作品を書いています。

昨年は付き合いたての後輩彼女との美術館デートで元カノを思い出してしまう「さよならフェルメール」、幼なじみの高校生同士カップルの「青い鳥」、日韓ハーフの女の子と韓国人の女の子の小学校時代の出会いから大人になるまでの感情の変化を描いた「花だけが旅をする」(前後編)と、わりと純粋で一途な百合作品を書いていました。

転勤家族で育った私には「幼なじみ」に強烈な憧れがあるんです……。幼い頃からお互いを見てきて、長い時間をかけて育まれる感情……素敵だなと思います。

ただそんな純粋な関係の物語から一変したのが、年末に書き始めて今年2月に販売になった「ガレットNo.30」に掲載された「その年の青い月」(前後編)。後編はもう提出済みなので(年度末だったので締め切り延長していただいて……)5月の販売を楽しみにしているところですが、この主人公「優月」(ゆづき)が今まで描いた中で一番自分に近い人だと思います。

「その年の青い月」は、46歳の人事部の優月が、2年目になったばかりの23歳の粋花(すいか)から推しだと言われ、ぐいぐい距離を詰められて既婚・高校生の息子がいるにも関わらず粋花を意識し恋に落ちてしまう……というお話です。

基本的には私は自分をめんどくさい考え方をする人だと認識しているので、「めんどくさい彼女」の莉理と慧のめんどくさい部分は私っぽいし、「降り積もる」の鳴さんの一人でめちゃくちゃ考えてこじらせている感じもすごく似ているのですが、優月は脳内で盛り上がっちゃう感じとか感情の振れ幅の大きさとか、年齢なりにプライドも育っているのに子どもっぽいところとか、私じゃんと思いながら書いていました。笑

23歳差の恋。あまり現実的ではないかも知れないですが、本当にあり得ないのか、いやもしかしたらこんなこともあるかも知れない、私だったらどうするだろう……年下の立場である粋花か、年上の立場である優月にどこか重なる部分があればいいなと願いながら書きました。
自分と似ているからか優月の一挙手一投足に、感情の揺れに、自分の持つどろどろした感情が投影されて昇華されるのを見て癒やされました。そんな話はXに書きましたが、自分の思いを文字で書くことってつくづくセラピーだと思います。

「その年の青い月」は後編で終わりますが、優月が粋花への思いを綴った「ミアンカフェ」(ごめんねカフェ)のオーナー、彩野を主人公にした次なるお話も準備中です。なぜ彼女が「ごめんね」をテーマにしたカフェを開いたのか、描きたいと思っています。

そんなわけで、「カクヨムで音沙汰ないけれど、私も創作してます!」ノートでした。

札幌もようやく春だと思ったら今日は体感温度3度でした。季節の変わり目ですのでみなさまご自愛くださいね!

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