• 現代ドラマ
  • エッセイ・ノンフィクション

カミュ『異邦人』について (8月19日追記あり)

アルベール・カミュの『異邦人』について書いた文章を、カクヨムでいつもお世話になっているレネさんのエッセイ「夕暮れ時の幻想。過ぎた日々の夢。」で紹介していただくことになりました。
「夕暮れ時の幻想」は味わい深い大人のエッセイ集なので、僕の読書感想文が紛れ込むのはなんだか恥ずかしいのですが、ご厚意に甘えることにしました。
掲載は8日の夜8時です。
それと同時に「犬とオオカミの間」にも内容を掲載します。

今回は短くまとめることが難しかったので、このエッセイにしてはちょっと長めの3000字ぐらいになっています。
『異邦人』を読んだことのある方も未読の方も、興味を持っていただけたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。
それから、お誘いくださったレネさんにはこの場を借りて感謝申し上げます。


レネさんのエッセイ
「夕暮れ時の幻想。過ぎた日々の夢。」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054892015532

柊のエッセイ
「犬とオオカミの間」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054921350547


……あと、これは本文に書いていない僕の疑問です。
「きょう、ママンが死んだ。」
有名な書き出しの一文ですが、どうして「ママン」なのでしょうか。「母さん」や「おふくろ」の方が皮膚感覚が近い気がしますが(エッセイ本文の中では母さんと記しています)なぜあえて「ママン」なのか。
どなたか教えて頂けたら嬉しいです♡

追記 : 8月19日
思うところがあり、「犬とオオカミの間」から本エピソードを外しました。思いがけず沢山の方に読んで頂いたようで、大変嬉しく存じます。下書きに戻しただけですので、頂戴したコメントは大事に保存させていただきます。ご感想下さった皆様には心よりお礼申し上げます。とても励みになりました。
もし今からでもご興味のある方は、レネさんのエッセイにてご覧頂ければ幸いです。
勝手ながらどうかご了承くださいませ。

24件のコメント

  • 柊さん。

    わぁ、ノーベル文学賞のカミュですか!
    私、読んだ事がないので、柊さん感想文(?)楽しみにしております。
    ワクドキです♡
  • ママン。
    私が読んだときは学生で、ママンにフランスの匂いを感じました。
    10代のわたしにはしっくりきました。
    これが母とか、おふくろだと、日本の演歌のようで、シャンソンのイメージが薄れてしまう。
    ママンは、とてもいい翻訳だと思いました。
    かってな感想ですが、翻訳者がそういう思いで書かれたかわかりませんが。ママンの訳は秀逸だと思っています。
    この言葉で、ちょっと甘えた男のイメージを感じました。
  • 柊さん、こんにちは(*^^*)

    『異邦人』、読んだことはありませんが、柊さんのご紹介がどのような内容かとても興味深いです!(*´꒳`*)柊さんの文章はいつも臨場感が凄いので、今回も名作の世界へ引き込んでいただけるのを楽しみにお邪魔いたします♡♡
  • ハナスさん、
    カミュの読書感想文、難しかったです(^^; でもがんばって書きましたのでどうかあったかい目で見てやってくださいm(__)m
    いつもお言葉くださりありがとうございます。ペコリ。
  • 雨さん、
    「ママン」のこと答えてくださってありがとうございます!
    フランスの匂いと甘えた響き、やっぱりそこを狙ってるんですね。仏語そのままって違和感がないのかなって思ってたんですが、おふくろとかだと今度は日本語のイメージが強くなりすぎるのかも知れませんね。
    翻訳者はすごく悩んだんじゃないかなと、ふと想像しました。読者にしっくりくる翻訳が一番秀悦ですよね。
  • aoiさん、
    中高生のための夏の一冊、みたいなイメージがあるんですが笑、それ以外だとなかなか読む機会もないかもですね。自分の感想文でどこまで伝わるかちょっと不安ですが、ご意見伺えたら嬉しいです。ありがとうございます!
  • 柊様

    こんにちは!
    私の近況までお礼にわざわざありがとうございます

    カミュ、今日ですね!
    これは両方合わせて読ませて頂かないと、です


    短編、読ませて頂きました
    本当にたくさん感想があり過ぎて、結局星だけ押したんです
    他の方もたくさん書かれているので、皆思うところがあるんだな、ってコメント読ませて頂きました
    それもひっくるめて柊様の作品となっていて…( ;∀;)
    素晴らしい奇跡ですね

    日本でもテレビでの戦争の報道は減りましたが、本屋に行くと独ソ戦の書籍が一番に並んでいて、関心の深さが見受けられます
    私も大木毅さんの著作『独ソ戦』や、おおざっぱなロシアの歴史本を読むようになりました
    今は『カティンの森』というポーランドでソ連が行った虐殺の本を読んでヨーロッパの近代の歴史を少しでも理解しようと思ってます
    とても辛いですが…知らないよりましかなと思うのです

    所詮は遠い内情を知らない国の話…で終わるのでなく、日本でもちゃんと理解したい人がたくさんいます
    YouTubeでも特集がたくさんあり、よく勉強してあるものは視聴数も多いです

    頭を殴られるような短編、ありがとうございました!感謝です!!


    橋本様のエッセイはすでに本のレベルですよね、わかります
    感心しながら毎日読ませて頂いてます
    柊様も愛読者なんてとても嬉しいです

    長々とすいませんでした(#^^#)
  • 柊圭介さん

    この度は、レビューへのお礼のコメントをありがとうございます。
    思いがけずいいタイミングだったようで、私も嬉しいです。
    こちらこそ、柊さんが喜んで下さり、とても温かな気持ちになりました。

    応援コメントで感想を沢山書くことができたらよかったのですが、何分苦手でして……。その代わり、素敵な作品を紹介できたらと思ってレビューを書かせていただきました。

    柊さんがそのようにおっしゃるのであれば、ネタバレ設定外しますね。少し照れくささ(?)みたいなものもあって、見えなくしていたんですけど……(笑)
    でも、折角喜んでいただけたので、解除いたします。

    こちらこそ、コメントとても嬉しかったです。ありがとうございます。良い一日をお過ごしください(^^)
  • 海野さん
    こちらまでお返事ありがとうございます。このお名前は以前も知っていたのでぴゅうさんと書きたいです。お許しください。
    同じヨーロッパでも西と東には大きな隔たりがあるので、僕も知らないことばかりです。歴史や文化を踏まえないと思想回路を理解するのは(西側の人間には)難しいですよね。僕の書いたことも西側の思考回路だと思います。だから色んなコメント頂けるのは有り難いですし、それも含めての作品と言って頂けて嬉しいです。

    確かにメディアの報道は減っても自分で勉強する方法はありますよね。本屋にそんな沢山の研究書があるとは。やっぱり関心を持って知ろうとする人がいるってことですね。ぴゅうさんのエッセイでも読んでみたいです。

    橋本さんはイラストも枝葉末節が行き届いていてすごい、絵も描ける学者さんだなって思います。ぴゅうさんも読まれているんだと思って嬉しくなりました^^

    ああ、それからカミュの感想文は…どうか生ぬるい目で見てやってくださいね…m(__)m
  • 彩霞さん、
    わざわざお越しくださりありがとうございます。とてもいいタイミングだったので「わあ♡」となりました。
    ネタバレ設定してあると、読んだらマズいかなと思ってしまうんですよね。でもこれは小説ではないですし、内容に触れてあると興味を持ってもらえるかもしれないのでかえって有り難いです。なにより隠してあるのが勿体ない。(でも照れくさいってなんか分かります笑)
    改めて素敵なレビューをありがとうございました!
  • 『ママン』。うーむ。この謎は、読まねば解けませんね?
    いま、ロバート・ハインラインの小説と格闘中なのですが、一段落ついたら『異邦人』を読ませて頂きますっ!

    ところで『ママン』とは日本語の『ママ』と同じような感覚で使うものなのでしょうか?
    小学生の低学年まで『ママ』を使っていたものですが、そのうち気恥ずかしくなって『かあさん』に変更。…そんな雰囲気って、フランスにもあるものなのでしょうか?
  • 柊さま。
    今回は、素晴らしい「異邦人論」を書いてくださって、本当にありがとうございました。お願いして、本当に良かったとおもいました。
    今は、祭りの後のような気分を味わっております。

    また間を置いて何かやりたいですね。柊さまの好きなやつで。
    太宰治なんてどうですか?

    まあ、また今度。
  • 呪文堂さん、
    エッセイを読んで下さってありがとうございました!
    ロバート・ハインラインって知らなかったです(^^; 
    異邦人は哲学的だから、もしかしたら呪文堂さんはお好きかも知れません。僕には後半ちょっと難しいところがありましたけど、呪文堂さんならお分かりになるかも。

    ママンは歳をとっても自分のお母さんに使うと思いますよ。日本語みたいにバリエーションがないので、ママンとしか呼べないのかも。カタカナの「ママ」のニュアンスが近い気がしますが、これも個人的な感覚によるものでしょうね。
    ノートにもコメントありがとうございます!
  • レネさん、
    お誘いありがとうございました。レネ先生の宿題かなり難しかったですよ笑 でもそう言って頂けてほっとしました。
    雨さんの論説も読めてよかったです。やっぱり何人かおられた方が心細くないし、面白いですよね。
    ただ、僕は(おそらく他の人が思っているほど)本を読んでないんですよ。かなり無知です。『異邦人』はたまたま好きだったのでなんとか書けただけなのです。メッキが剥がれますのでどうか期待されませんよう笑
    改めてありがとうございましたm(__)m
  • いやいや、やはり柊さんは文学青年、映画青年ですね。

    柊さまの文章というのは、とても深くてわかりやすい、と思います。
    今後もエッセイ等、気楽で結構ですので続けてください。
    楽しみにしております。
  • ありがとうございます。とりあえず気持ちの上だけでも青年で(笑)
    レネさんのエッセイ、映画レビューも楽しみにしてます。
  • 柊さん、こちらに失礼します。
    思いもかけぬレビューが入っていて感激しました!
    とっても丁寧に書いて下さり、嬉しい言葉の数々を頂戴し、本当にありがとうございます!
    エッセイに入れて下さる丁寧なコメントに対しても、あんな言葉の返信は無礼だなと思いつつも楽しんじゃってます♪
    柊さんファンに見られたら、怒られちゃいそうですね〜(^^;;
  • ふうこさん、
    こちらまでありがとうございます。最新話を読んだら無性に書きたくなりまして。僕のように都会に住んでる者には高原の生活がとても新鮮だしうらやましいなと思うことも多いのです。あと、自転車ひとすじの情熱も眩しいというか、かっこいいです。
    「おう」みたいな返信も笑ってしまうのでつい書き込んでしまいます笑
    これからもこのノリで楽しんで書いて下さい。応援しています。
  • 『異邦人』、読みました!
    確かに、読めば読むごとに新しい読み方を知ることができそうな作品ですね!

    特に第二部。ルムソーの言葉は私自身の言葉にとても似ている感じがして、どっぷり共感し嵌まりました。『なるほど、ここが世にいう不条理か』と思い至ったのですが、ルムソーはおそらく、検事らの言葉や人々の視線を疎ましく嫌なものと感じつつも、同時に仕方のないものだと諦めているように思えます。それは灼熱の太陽のようなものであり、ルムソーにはどうすることもできないものですから。
    そしてルムソーは、自分の為に証言をしてくれる人々に喜びと感謝、そして多分の申し訳なさを感じたことでしょう。

    『世界の優しい無関心に、心を開いた』

    柊さんは、ここを逆説だと捉えた。やはり、柊さんは優しい方なのだなあ、と思い知りました。理解し得ぬ者でもその言葉を聞こうとし、側に留まるように声を掛けるお人なのだと。

    私は。ここは語句そのものの意味だと受け取りました。
    ルムソーは事象から生じる感情に、常々目を向けます。生じた感情は時に連続性がなく、因果関係を持ちません。だから、物語となり得ず説明できない。でも、ルムソーはそれを当然と受け止め、外界への説明を放棄している。
    そんなルムソーに対し自分たちの物語を押し付けようとする司祭に、ルムソーは感情を爆発させます。そのときルムソーは、外界に対して自らを押し付けたいと希望する自分が有ることを、見出だしたのではないでしょうか。
    すっかりそれが吐き出されとき、ルムソーは自分と世界とが一致したことを知ったのではないでしょうか。
    そこに意味など不要で。関心など無用で。でも、そこにあることを静かに受け入れ共に在る。
    (私の好きな漱石先生の『則天去私』に通ずると読んでしまいしたっ)

    まだ、一回目。次はまるで違うものを受け止めるかもしれません。生涯の友を得た気持ちです。
    感謝申し上げますっ

    呪文堂 拝
  • 呪文堂さん、
    うわー凄い。。。コメント読ませていただき、ため息が出ました。このまま投稿されてはどうかと思うほどの考察ですね。一回読まれただけでここまでの感想が出て来るとは、やっぱり呪文堂さんの読み方は深いです。恐れ入りました。m(__)m

    第二部の自分を取り巻く人たちに対する嫌悪感とか面倒くささとかを感じながらもそれに抗わない(抗えない)のは太陽にも通じる。なるほど。どうすることも出来ない諦めってなんでしょうね。彼は分かってもらえるとは思ってないのか、あるいはみんな分かるはずだと思っているのか。むしろ後者だから説明しない=他者とコミュニケーションが成り立たない、というのもあり得る気もします。
    だからこそ、ですけど、彼の人間味を感じる部分が個人的に好きです。エッセイの本文には書けませんでしたが、「自分の為に証言をしてくれる人々に喜びと感謝、そして多分の申し訳なさを感じた」←これを感じる部分に切なくなります。

    それから「世界の優しい無関心に、心を開いた」の解釈もさすがですね。神父に向かって吐き出すことで世界との一致を見る、というの、すごく分かりました。僕の方がなんだかひねくれた取り方をしているような…笑 

    自分はなんでも感覚的に読む傾向があるので、感想文もその延長みたいなものです。共感しながらも冷静に分析できる方はすごいなと思います。
    こちらこそ貴重なご意見をくださり、ありがとうございます!すごく嬉しかったです!
  • 柊圭介様っ!

    ひえーっ 考察だなんてもんじゃないんですっ 私の方こそ、ただの感想文なんですよっ

    実は。読んでいてひんやりしたモノを感じまして。
    なぜなら。私には、ルムソーの言葉は当たり前なくらいにしっくりきちゃったのです。『奇異』とも『異質』とも思えずに、『まあ、そんなもんだな』と。

    だから、その。やばいですよね(^^;
    私、たぶんサイコパス的な要素が強いのだろうな、と。改めてひんやりしちゃったわけなんですっ 参ったなあ(^^;

    でも、『異邦人』の最後に書かれているように。決して自分の感性が世に受け入れられることがなくても。決して、世の人々のことを理解することが出来なかったとしても。それでいい。同じものを見ていたとしても全く違う見え方をしている。それでいい。
    ただ在ることを認め、認めてくれる。

    なんだか、軽くなりました。いや、一瞬凹みましたが、すぐ軽くなりました(^^;
    やっぱり私、まずいんでしょうね…

    柊さんの見方は、決してひねくれてなんかいませんよ。異質であろうとなかろうと、自己から離れて寄り添おうとする。素晴らしい友愛の情だと思います。本当に、すごい。(カクヨムの皆様もよく解っていらっしゃいますっ!(#^.^#))

    素晴らしい作品を教えて頂き、本当に感謝ですっ ルムソー、他人事とは思えない。時々、語り合ってみようと思いますっ!ありがとうございましたっ!
  • 呪文堂さん、
    お返事ありがとうございます。
    『異邦人』は細かいところまでつつきあったら酒の肴になりそうな小説ですね。僕もけっこう言葉足らずなところとか親近感があったりして(^_^;
    こうしてご感想寄せて下さり、とても楽しく嬉しかったです。こちらこそありがとうございます!
  • 『異邦人』、読みました!
    柊さんの書かれたあらすじや感想を読んでからだったので理解しやすかったです。
    実際に本を読んで、ムルソーの人物像は想像していたものとだいぶ異なったものでした。もっと理解し難い変人を想像してましたが、わりと普通の青年じゃん、て感じがしました。
    一つ思う所は、柊さんはフランス語の本を読まれていて、私達は日本語に訳された本を読んでるから別の本(?)になってる可能性もありますよね。
    昔観たトップガンの映画の吹き替え版は、字幕版とまるで別物みたいになっていて悲しかった事を思い出します。
    もし日本語版を読まれる機会があれば、フランス語で読む異邦人と印象が変わるのか聞いてみたいです。

    あ、「ママン」の訳は「ママン」しかないと思います。ここ日本語にしちゃうと印象が随分変わってしまうと思います。「ママン」の印象を言葉にするのは難しいですけど、「ママン」は普通に息子とハグしたりキスしたり出来るイメージがあります。でも親離れ子離れ出来てないママ的なイメージじゃなくてそれぞれ自立してる、みたいな…。

    あの殺人事件はどちからいうと事故って感じがして、「太陽のせい」って言葉足らずでしょうけど、本当に「太陽のせい」って上手く言い当ててる!って思いました。
    ママンとムルソーの親子関係もよく知らないくせに、これで斬首刑を言い渡されるなんて、堪りませんね。

    斬首刑を言い渡さた後、神父さんが来て、その後のムルソーの心をどう読み取ったらよいかは難しく感じました。本心を言葉で吐き出す事によって心の整理が出来たんだと思います。

    「世の中の優しい無関心に心を開いた」
    柊さんと呪文堂さんがこの言葉を取り上げていらしたので考えてみました。
    私の読んだ本では「世界の美しい無関心に、心をひらいた」と書かれていました。
    最初私はこの「世界」が人間社会以外の世界、「自然の世界」みたいな物を指しているのかと考えました。
    でもちょっと考えて、人間社会や自然の世界を含めたもっと大きな世界のような気もしました。

    太陽はこういうもので、人間はこういうもので、人間社会はこういうものという事を全て受け入れる事が出来たのかな?と。
    自分は正しいけれど、人間社会で生きていくに相応しくない人間であるならば、喜んで死を迎え入れ、別の世界にいこうと思ったのかな?と。
    最後の文は強がりとか皮肉とかではなく、自分の処刑を見物し憎悪の叫びをあげるのが普通の人間であるならば、そんな人達に囲まれてそれらしく人間社会とは決別したいという思いかな?と思ったりしました。

    ん〜、書き方難しいですね。
    今はそんな風に思ってますが、時が経てばまた感じ方は変わるような気もします。
    何の予備知識もなく、この「異邦人」を読んだら、全然こんな風に感じたり考えたり出来なかったと思いますが、おかげさまで自分なりに色々考える事が出来てとても面白かったです。
  • ふうこさん、
    おお、読まれたんですね!こちらまでコメントをありがとうございます!
    そうですよね、僕もけっして変人だとは思えなくて、ごくまっとうな感覚を持ってるように見えたんです。でも他の人はちょっとしたところで嘘がつける(社会に迎合できる)けど、彼にはそれができない。読んでると潔いぐらいに見えてくるんですよね。

    翻訳のことを仰ってましたが、これは難しいですね。うちに『坊っちゃん』の仏語版があるんですが、どんなに上手く訳しても夏目漱石の文章ではないですし、当たり前ですけど、こればかりはそうと割り切って読むしかないのでしょうね。翻訳は文章だけでなく作品全体の雰囲気も訳さなきゃいけなくて大変だと思います。実は前に日本語版をちょっと立ち読みしたときに細部に違和感を持ったんです。でも全体を通して読んだらまた印象が変わるかも知れませんね。

    それからラストシーンについてのご感想、すごく分かりやすかったです。本文の中に「生き直す」って言葉があったんですが、「自分は正しいけれど、人間社会で生きていくに相応しくない人間であるならば、喜んで死を迎え入れ、別の世界にいこう」がしっくりきました。

    呪文堂さんにしてもふうこさんにしても、ここへ書き込まれるだけではもったいないような考察ですね。ご感想を聞かせていただけて嬉しいです。あのエッセイの中では感想文が異質な気がしてどうかなと思ったんですけど、こうして興味を持っていただき、反応してもらえると書いてよかったかなと思えます。
    丁寧なコメント、ありがとうございました!
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する