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富士見L文庫×カクヨム短編コンテスト:読んだ作品紹介②

こんにちはこんばんは、小谷です。
明日にでも~とか言いながら、随分と時間が空いてしまいました。
その間に読みあさってきた作品をまたいくつか紹介したいなと思います。

短編コンのページへ行けば、もうランキング形式で作品がずらりと並んでいますね。
上から順に読んでいきましたので、今回は✩評価の多い作品ばかりになりそうです。

以下、作品の紹介と私の感想を綴っていきます。


食べる女・つくる男
(美味しい話)
作者:雨読さま
歪んだ……と聞けばもうすぐに不穏な気がします。しかし、そんなことはなかった。読後にきちんと安心できる。
男女両方の独白で進む本作、前半の「食べる女」は私が同性だからでしょうか、彼女の気持ちがよく分かりとても共感できます。「私か……?」というくらい。愛しているからこそついてしまう嘘、ありますよね。
後半の冒頭がとても印象に残ったのは、過激な言葉のせいでしょうね。前半を読み終えたからこそ、それが引き立っていました。
「美味しい」は魔法の言葉です。

▼食べる女・つくる男
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883052828


初めてのラブレター
(恋の話)
作者:西風銀さま
今回のコンテスト、恋の話部門で一番の胸キュンを描いていると思います。胸キュンが加速する!という言葉がとても似合う、王道を突き進んでいる印象を受けました。
好きな子にラブレターを書きたいから、と主人公に書き方を教わりにきた幼馴染の男の子。人気恋愛小説家(自称)の彼女は喜々として手ほどきをしていく――いや、待って、それってもしかして!
ニヤニヤが止まらず、ラストなんかはもう胸キュンが加速しました。
鈍感な主人公がツボです。

▼初めてのラブレター
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883058323


サンライズ・リプレイ
(恋の話)
作者:鯨武 長之介さま
温かな光に触れられるような作品。
「生と死」のタグに、勝手に悲恋ものを思い浮かべていましたが……いえ、これは悲恋なのでしょうか。好きになった人に会えない、といえば確かに間違いはないのでしょうが、この場合は少し違いますね。希望が見えてくる。
一味違った恋のお話でした。何度読み返しても感動できます。
しばらく書く専でいたので、なかなか読む機会がなかったのですがコンテストのおかげで鯨武さんの作品に触れること出来ました。
これを機に「モノクローム・サイダー」もじっくり読んでいきたいです。

▼サンライズ・リプレイ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881703802


夏の日は告白日和
(恋の話)
作者:深海 映さま
空の青さと入道雲の白さが目に鮮やかな物語でした。
二人の馴れ初めは甘酸っぱく、青春ものが好きな私にどストライクです。
しかし、社会人になってからはお互いに忙しさのせいですれ違い、いつの間にか心にも距離ができてしまった。爽やかさの中に切ないドラマもあり、胸にぐっときます。
なんといっても主人公がかっこいい。彼の心情描写がとても良かったです。こういう人を書けるようになりたい……。
口の中ではじけ飛ぶ炭酸飲料のような清涼さがある読後感でした。

▼夏の日は告白日和
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882851669


これがホントの大間違い!
(恋の話)
作者:とちひよさま
テンポよく進んでいく物語、ラストは誰しも「そういうことか!」と思うでしょう。
カクヨムに投稿する方ならば、コメントをもらって舞い上がってしまうことがあるはずです。私もそうでした。投稿サイトでドキドキしながら初めて書いた作品を投稿したとき、そして初めてコメントをもらったとき、相手がどんな人であろうと、その方のことが好きになってしまう。そんな学生の頃を思い出しました。
本作はドタバタとストーリーが駆け抜けていくような疾走感があります。勘違いから始まる恋。とても楽しませていただきました。

▼これがホントの大間違い!
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883047191


この世のほかの思ひ出に
(恋の話)
作者:筑前筑後さま
戦争によって引き裂かれてしまった男女の物語。
戦争ものだと、どうしても悲恋を思い浮かべてしまいます。確かに悲恋ではあったのですが。こういう展開に、私はとても弱いです。
果たせなかった約束にやるせなくなりますね。
また、本作の舞台である場所は私の実家にとても近いのです。帰るたびに思い出せそうで、つい先日も通りかかった時も「あぁ、あの川で……」や「あぁ、この神社……」など、作品の世界に触れていました。こういう地元の歴史をフィクションだとしても知ることができて嬉しかったです。

▼この世のほかの思ひ出に
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882581579


ひと夏のソプラノを、君と
(恋の話)
作者:真野絡繰さま
読みました。泣きました。しつこいようですが、私はこういう展開に弱いのです。
ふと降りてきた主人公の思いは重く、切なく、強い。前半の甘酸っぱい恋模様からの後半は涙なしでは読めないでしょう。
そして、作中に出てくる「English Man In New York」が聴きたくなること間違いなしです。
現在と過去を交互に見せる構成が素晴らしいと思いました。
大切な人をもっと大切にしたくなる――そんな作品です。

▼ひと夏のソプラノを、君と
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883072765


明日香岬の五尺玉
(恋の話)
作者:エディ・K・Cさま
恋人同士の二人ですが、どうやら不穏な様子。読み進めていくと、二人の関係が……あぁ、そういうことだったのか!と見事に裏切られました。
ヒロインのお祖父さんが五尺玉にこめた思いは大きな大きな大輪の言葉。夏が過ぎ去り、どこか憂いげな秋が訪れるような読後感です。
是非、読み終えたなら最初からまた読み返してください。
作者様の仕掛けに上手く騙された、と思います。

▼明日香岬の五尺玉
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883127023


ケンタウリまであと100年
(恋の話)
作者:山吹さま
確かにSFでした。それなのに、しっかり恋愛してる。
ただただ彼女のことが好きだから、彼女の好きな人になるために少年は一生懸命に頑張る。その真っ直ぐすぎる一直線な思いに、私は思わず「違う!そうじゃない!」とツッコミを入れたくなりました。単純で笑顔が素敵な彼はある意味癒し系だと思います。
ラストのロマンチックな演出が素敵でした。100年越しの思いが実って良かったです。

▼ケンタウリまであと100年
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883099780


そのふたつのかいなだけにある
(恋の話)
作者:神代零児さま
この作品もまた、他とは違う味わいがありました。
最初から最後まで甘美で耽美。
人間の本能とも言える描写がリアルで、リアルで……しっかりと読ませていただきました。
普段は生真面目な彼がこんなにも彼女の前では大胆……すごいギャップに驚きつつもグッときました。
甘く激しい純愛の形をリアルに描いた一作。

▼そのふたつのかいなだけにある
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883055112



というわけで、今回も10作品の紹介をしました。

読んできて思ったのは、恋愛部門に悲恋が多いことでした。何度泣かされたことか……逆に王道の胸キュンが少ないように思え、キスばっかりしてる私の作品が浮いてるように思えました。どういうことだろう(°д°)

恐らく、他にも胸キュンがあるはず……あと、美味しい話を中心に読みたい。飯テロを探さなければ。
もっと開拓できたらなと思います。まだまだ読んでいきます!そして紹介します!

私は読み物に関しては雑食で、面白ければなんでも読みます。
そして、自作品にも取り入れられたらなと日々勉強中です。

そんな私、小谷杏子のコンテスト参加作品「その唇を待っている」がとうとう投稿作の中で一番の評価を頂いていました。
さすがコンテスト効果、なのか(;゚д゚)ゴクリ……と驚いています。本当にありがとうございます!
この場をお借りして御礼させていただきます。

桜井菜摘さま、なずみ智子さま、神木 清隆さま、くさなぎそうしさま、十五 静香さま、天乃ゆうりさま、我那覇アキラさま、赤坂 パトリシアさま、氷月あやさま、山本のりさま、黒谷丹鵺さま、黄間友香さま、まごさま、アオヤマさま、@kuronekoyaさま、百川 凛さま
ご閲覧、応援、評価を本当にありがとうございました。

さつきまるさま、雨読さま、安室凛さま、玉鬘 えなさま、エディ・K・Cさま、indi子さま、山吹さま、神代零児さま、樋口凛さま、柊さま、紫藤 咲さま
素敵なレビューをありがとうございました。何度も何度も読み返しています。

これからも頑張りますのでよろしくお願いします。

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