• エッセイ・ノンフィクション
  • 創作論・評論

アトゥイ、南方

 荒俣宏『地球暗黒記』。荒俣先生のハワイ物と言ふとまう一冊あるのだが、そっちは“リンドバーグ異星人説”“鯨イルカ系のうんちく”とか面白いのだが、幽霊の出し方も多分参考になるのだが、無視。

 ヒロインは、ハワイを彷徨った後帰国し「アメリカ領の、」が付くわりに「南洋の土人系出羽守」として振る舞ふ。あと軍事基地としてのハワイ、盛岡辺りの屯田兵がハワイを目指してゐた説、陰+陰なのだが、浅野なんとか写真集とやらのおまけでも出てきたが、他は知らないが娘さんの相棒にカメレオン。これは鱗虫でかつ、ギリシャ神話をデフォにしたナニでは、風を食ふ(アレはガン見してると虫食ってるやうに見えない)所からヘラ/ユノの眷属とされ、あっちでは風属性とされる。さう言へば旦那は雷霆を持ってたよ。

 『地球暗黒記』の安宅丸。南洋の土人関係の「アトゥイ」と関連すると言ひ張る。

 新城カズマ『島津戦記』新潮社なのに『蓬莱学園の某!』みたいなにほひが。イデーにアレルギーのある民族がそれを放つと暴走して困る、とする。とか女人族とか、イスラム戦国時代辺に来日説とかお芋さんを投げるな!とか面白い。コーカソイド系が豪州を発見するに際し、どうなったかに関するうんちくが展開。そんな訳で理論上テラ・アウストラリスは冒険家の悲願だと思ふのだが。

 『島津戦記』の安宅丸。15世紀、支那の人が建造し、諸国を旅して回ったといふなんかの巨大船。某氏の像を指すものとなり、当時の支那(明朝だったんかー)を一応こじ開ける。さう言へば山田風太郎『人間臨終図鑑』によれば、F・ザヴィエルは「東方の人食い人種を教化するため」旅立ち、帰った亡骸を、現地の地元だか文明圏人に喰はれた。

 『へうげもの』の南方。レオナルド・ダ・ヴィンチとか何とかのアレ。
 安宅丸 PAINT IT BLACK 織田信長公が支那天竺を攻め滅ぼし侘びと数寄で纏め「信」と号さんとしてゐるといふのを信州人としてアレ。アレは多分、「藝術としての政治」を載せてる筈。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する