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マンドラゴラ資料

 マンドラゴラ マンドレイク アラビア語辺りでヤブルーとかイブルッ ロシヤ語でアダモヴァゴロヴァ
 ヘブライ語でドゥダイーム。ヘブライ語のドード(女性からの愛)と関連。ちなみに野郎からの愛は「ラアヤティ」

 ヤコブがラケル(羊)と結婚する際、お願ひに言ったらラケルパパ、ラバンのいろいろでまづ姉のレア(牛)と無理やり婚姻。子供は作る。その後いろいろあって女奴隷との婚姻のあと、アレの方をやるもできず、お姉ちゃんレアの息子が恋茄子を拾ったのを聴いた妹さんラケル、旦那ヤコブのちんぽレンタルと引き換へに貰ったそれ食って成功。この奇怪な婚姻に関しアト・ド=ヴリースは犠牲の獣(羊&牛)と聖娼(「聖なる」がカドッシュで「神殿娼婦」がケデシャ)かなんかの関係を示唆する。

 薬効。催淫、麻酔、下剤、その他万病を癒す、財宝を探し当てる、箱へ詰めた金銭を二倍にする、邪鬼を避ける、恋を叶へる、予言をする。

 茎は短く 白あるいは青い花をつけ、肉厚の黄色い実を付ける。恋茄子と呼ばれる(ナス科の多年草)が、実は梅くらゐ。根は二股に分かれる。実に崔淫効果があるはずであるが、根を食すると子作りができるとされる。根っこをスライスして液体に入れると催眠効果もある。

 アト・ド=ヴリース関係

 マンドラゴラが根 マンドレイクが植物の名

 古代ギリシャ アフロディーテを指してマンドラゴラ(LOVE APPLE)の女神と呼んだ

「根を人の形に刻んで」呪術を為すと言ふ民間伝承を載せる。人為的にやらなくても天然で人の形になるのもあるから!放射線とか関係ないから!!

 ユリ バラ ユキノシタ ジャスミン メロン 料理用のバナナ キイチゴ フランス松露 ラン(ORCHID 球根がちんこに似る系&驢馬耳っぽい系)の根がマンドラゴラであるとされた。さらに英国ではブリオニアと区別がない。南方熊楠は「トル―フル」といふフランスのキノコは男根に似た子実体を持つ旨を報告してゐる。

 髭のない 浅黒い肌のをっさんの形をとる悪魔の名前(森野たくみ「ヴァンパイア」によれば、これはドイツの伝承に出てくる「マンドラゴラス」)でもある。また、エルヴェ・マソン「世界秘教事典」にはALRUNEといふ「頭にルーンをいただく」なんぞの記述があり、スクブスと関連すると書かれてゐる。

 南方熊楠関係。(南方熊楠全集 第4巻 第5巻)
 絞首刑になった男(妊娠ンか月の時に盗みを働いた女性がひった人)の死体の血とか精液を得て育つ。

 宋代末期の支那の文献でマンドラゴラらしい押不蘆(ヤブルー)の記述(麻酔の効果らしき描写と犬によって抜く旨もあり)がある。また支那には若干マナ・アーティファクトとしての描写もある「死体から生える草」が独自に発達する。こちらは媚薬の効果などはなく、「植物の神」が出てるとか、採取する際は梟を炙って儀式を行ふなど、ほぼ違ふ。

 ちなみにこの時点で、「マンドラゴラと曼荼羅華は違うわー!」と叫ばれてゐる(四巻)。マンドラゴラ候補にヤマブドウって書いてある(五巻)。プリニウスの文献に登場する百頭草(ケンツムカピタ エリュンゲといふセリ科の植物)は、根っこに男女あり、男性のやうなものは男が帯びると娘に言ひ依られると言ひ、ファオン(パオンらしい)はこの根を持ってゐたからサッフォーに慕はれた、とあるためマンドラゴラであるとされる。
また、「アメリカではメギ科の植物」。ググったらポドフィルムとやらがヒットした。

 アラブ人は「悪魔の蝋燭」と呼び、十世紀か十一世紀の英国の文献には「夜は蝋燭ほど燃える」とあり、ユダヤ人の伝承によれば「夕方は強く輝く」といふ。

 Main de gloire(フランス語) 英語で言ふとhand of glory マンドラゴラとの関連を示唆されるもの。
アト・ド=ヴリース説で絞首刑になった者の手を経帷子の端切れで包み、血を抜いて漬けたもの。帯びると姿を隠す効果がある。
南方熊楠説で、マンドグロール(栄光の手)と呼ばれる植物は地下をモグラの如く走り回る。

 『幻想世界の住人たち』健部伸明と怪兵隊

 p113

 「愛の野草」の意のペルシャ語(ただ、ヤブロー、マンドラゴラ、ドゥダイームのどれか不明)

 アルラウネはこの本では「秘密に通じる」の意のドイツ語。

 紫色で釣り鐘状の花と、オレンジ色の実をつける。

 マンドラゴラは、白が雄で黒は雌。

 採らうとすると、叫ぶほか、走って逃げるので、女性の尿あるいは経血をかけて止める。

 マタゴあるいはマタゴン(フランス語) うー。帯びるとすうぱあぱわあが出るとか。

 プリニウスによれば、汁が目薬の材料で、汁が出るブドウの収穫期に行く。『博物誌』では蛇毒に効くとか、キルカエオン(キルケーの草)、アルセンやモリオン、ヒッポプリモスともいふとか、臭ひが、白マンドラゴラがきっついとか、しか書いてない(採取の際は「臭気がきついので」儀式を行ふ)。
 
博物誌 ウィキソースの奴は147~150. 縮刷版の本の奴は25:94で第四巻のp1085(でかいやつでも共通 但し「マンダラゲ」表記)

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