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我々の業界ではご褒美

ネオシステムによる、ぢゃあセルロース・エタノールによるディーゼルエンジンで、万物が動く世界を作り、その作品が大ヒットしたとする。
 さらにその舞台が1950年代の東南アジアや、明末清初期の支那だったりする。
 
売る際おそらく、多分KADOKAWAと言へど、いやだからこそ、劇中登場するバイオディーゼルパンク、テックパンクといふタームはどこかへ行き、「スチームパンクの金字塔!」とかになりさうである。さらに、消費者が、ファンといふフィールドを拵へる際その消費財をスチームパンクとして語るのだ。
 傍証として、たかがジャイアントロボ(今川泰宏監督版)、ハガレンごとき、あんだけ百万回「シズマドライブ」「錬金術」が劇中で叫ばれてゐるものですら、なぜか「スチームパンク」枠に入ると言ふのがある。

 大変皮肉なことに、そのスチームパンクの発生したころのちょっと前は、「HGウェルズがSF作家ではないのは明白だけどさぁ、Jヴェルヌ()だってえすえふ書いて無ぇよ」とかの、サイエンスフィクションの肛門化が著しかったさうである。

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