インドの某国が隣国との戦争に負け、賠償金をと言ふことになったので、何とか言ふ名前で、その賠償金と同程度の、獣すらも聞かせ得る程度に面白い説教(仏教系)をするおっさんが出された。勿論戦勝国は「無能なおっさんくれても困ります」と言ふため、お馬さんを何頭か絶食させてスタンバイし、インド的にはお馬さんの好物である水草を置き、そのおっさんの講演を聴かせた。勿論インドでも「馬の耳に念仏」が成立するはずであったが、腹ペコの筈のお馬さんズは大好物を目の前にしてそのおっさんの方向を見、聞き耳を立て涙を流した。後このおっさんは、アシュヴァゴーシャ(馬鳴)と呼ばれた。
また、彼が論争の果てに負け、いろいろあって弟子入りした際、資料の閲覧を所望したところ、師匠は、「暗闇の図書室へ行け」と無茶振りされる。とりあへず行ってみる馬鳴さんは、なんか師匠の
「心を燃やせッ!!(意訳)」
に訝しく思ひながら従ふと、周りが明るくなる。
「幻覚だ!これは幻覚だ!!(大友克洋『AKIRA』)」
とか思ってゐると、さらに照明が明るくなった。しかも知恵を授かった。なのでアシュヴァゴーシャは馬明とも言ふ。
といふ衒ひのない奇跡物語は、支那へ伝播した際、その辺では「房宿からのアストラルフォースを得て動く」家畜お馬さん担当と言ふことになり、階級も菩薩となった。房宿からのナニを得る家畜である御蚕さんとの関連があった気がするが忘れた。
彼の前世は、なんとか国の中級人間といふ、光る上級人間と共に、望めば衣服が来るGAFA殺しな人であったがそれより下の下級人間は馬の如きアレをさらけ出さないといけないので、御大が、糸を吐いてなんかしたためその功徳を以て後世は菩薩となった。と言ふ傳承は、支那で成立したらしい。
馬鳴菩薩って錬金術師系の方がまた別にゐらっしゃるんだよなぁ。
ヴァージンカラナ(馬並みの行ひ て本当にかう言ふんだってば)下半身関係の養生術に過ぎないけどなんか。
諸星大二郎 『暗黒神話』 お馬さんがいろいろあれする。
ここでは比叡山がアレであるが、後に高野山の坊主マンガで当てた荻野真先生によると、本宮ひろし先生が「坊主物はいける」とか仰ってゐたさうである。『暗黒~』は坊主がメインでない上、日本神話とかがメインであるが、ううっ。その劇中のキーである、ヤマトタケルの跋渉する辺りは、家畜と言ったらどっちかっつうと牛文化圏でー、たしかオリオンも「ウシの皮へかけた尿」で生まれた筈でー。あうあう。