本日締め切りの那智さんの月企画に向けて古代中国風の異世界ファンタジーを書いていたのですが、普通にまとまりませんでした。これから頑張っても絶対に無理。
こちらの作品の企画への参加は断念します……(´ω`)チーン
幸いなことに、月企画にはブロ子さんに推薦していただいた過去作『緑 in moon』を参加させていただいております。月面でレタス作ったり信楽焼の狸に思いを馳せたりするお話です。まだ未読でご興味ある方は、良かったらぜひ……!
(ブロ子さん、那智さん、その節はありがとうございました<(_ _)>)
企画参加は断念するのですが、作品は仕上げます。
頭の中では軽いラブコメだったと前回の近況ノートに書いたのですが、書けば書くほどラブでもコメでもない政争劇調になってきました。何がしたいの。
たぶん冒頭は変わらないと思うので、書いてる証拠(?)と自分の尻叩き用に、冒頭の数行曝しときます。月が出てくるとこまで(´艸`*)
とかいって、公開後に全然違ってたらすみませんww
~月企画断念作より冒頭抜粋~
立少女王 是兆凶事也
(少女王立つ これ凶事の兆しなり)
その高札は市場の最も目立つ場所に掲げられていた。
額縁付きの巨大な木板に骨字で黒々と墨書きされており、高札と言うより、寺や屋敷の名を記して軒下に飾る扁額のようだ。
大通りの四つ辻は、通常なら人が行き交い、物売りの声が飛び交い、荷車を引く牛馬の鼻息や糞尿の匂いで満ちているはずの空間だ。
今そこには、乾いた風と埃と、少女しか存在していない。
少女は豊かな白銀の巻き毛を腰まで伸ばし、襟と袖に金糸の刺繍を施された衣に身を包んで、頭上高くに掲げられたその文言を唖然と見上げていた。
大きく開かれた赤紫の眼が、風を受ける野薊のように揺れている。
高札場に掲げられる木板には普通、民衆に知らしめたい法令上の決まり事や、大罪人の罪状とその処分などが書き記されるものだ。
その予言めいた短文はどちらでもなく、ただ不吉さだけを周囲に撒き散らしていた。
ふと、視界が暗くなった。
空を見上げると、いつの間にやら夜だった。
今宵は満月。
そのはずが、雲もないのに、まどかな銀盤が東の端からどんどん欠け始めている。
( may be coming soon )