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おススメ児童文学&執筆関係(3000字の壁)

最近読んだ児童文学がすっごく良かったのでお勧めしま~す(*´ω`)

『西の果ての白馬』
マイケル・モーパーゴ作
ないとうふみこ訳
徳間書店(2023.3初版)

妖精と魔法の力がいまだ残る、イギリスの西の果ての村を巡る短編集。
「五つのお話を全て順番通りに読んでほしい」と、作者のメッセージがあります。
その理由は本を読み終えたときにわかる……その通り!

最後のお話を読み終えた時、あなたの胸はじんわりと温まっていることでしょう。

派手な内容ではありません。最近書かれたの? とびっくりするくらい、昔から伝わるお話の雰囲気を色濃く残した、民話風の語り口。
だからこそ、その土地で代々暮らしてきた人々と自然、その間を取り持つ不思議な存在の織り成してきた時間が、すんなりと腑に落ちるのです。

私がしみじみ「いいなあ」と思った文章をひとつご紹介します。

「土地に無理をさせちゃいかん。土地にあたえた以上のものをしぼりとってはならない。」

シンプルで当たり前のことに思えるんですけど、これを物語の中に静かに差し挟み、「本当にそうだな」と読者の共感を呼ぶというのは、実はとても難しいことだと思うんです。
この文章が出てくるのは、4番目の短編の中。
最初から出てきたら、なんだか説教臭くなっていた。
最後に出てきたら、一冊の本としての軽やかさを損なっていた。
かもしれません。

児童書は子どもも読むものなので、どんなに重く辛い現実を内包していても、最後は明るく楽しく終わってほしいなあと、やっぱり思います。
この本は、できれば子ども時代に読みたかったです。
おすすめ、おすすめ。

書影を載せておきます。ご興味のある方はぜひお手に取ってみてください。
(手前のブックマーカーは、前の近況ノートに書いたチェコで購入のやつです♪)


*********


最近は長編を集中的に執筆しているので、以前に比べると出不精になっております。
皆様の近況ノート、新作、読めていないもの多数。
ただまあ、マイペースに生きているので、あまり気にしていません。お前が言うなって?
こういう薄情な奴なので、皆様もどうぞ私のことはお気になさらず、マイペースにお付き合いくださいね(´∀`*)ウフフ

カクヨムに来たのは「文章修行」という明確な目的のためで、1年目、2年目、3年目……と目標を設定しています。
1年目:短編を書く
2年目:長編を書く(短編で公募にも挑戦してみる)←イマココ
3年目:長編を書きながら短編も書く(長編で公募にも挑戦してみる)

こんな感じでゆくゆくは、すんばらしい文章を書けるようになるといいなっと思っていて。
私が出したい公募先は大体、web未発表の原稿に限るものが多いので、この先はますます出不精になる予感がします。

カクヨムでは三題噺やショートショートを書き散らかしたいのですが、目の前の原稿に没頭しちゃうとなかなか難しく、先行きは不透明です。

ひとまず今書いてる長編異世界ファンタジー(自分で書いててたまにファンタジー?ってなる)を終わらせないと、次の段階に移れない!
晩秋には終わらせたいとか言っていたけど、まず無理でしょう。お読みいただいている皆様、長々お付き合いさせてすみません( ;∀;)

できれば100話程度に収めたく。
自分で3000字の壁を設定して頑張っています。
「1話につき3000字を超えない」という縛りです。

次の1話で収めたい展開というのがあって、それは書いてみると大体、5000字は超えるんです。
最新話は普通に書いたら1万字くらいありそうだったので、苦心惨憺して3000字切るところまで削りまくりました。
あと800字!で3日くらいかけたりして、大変なんですけど。

実は私、この作業が、執筆の中でいちばん好きなんですよね……!(ΦωΦ)

なのでついつい、原稿を削りまくってピカピカのつるつるになるまで磨き上げてしまうのですが、あんまりやっていると遅筆にも磨きがかかる一方なので、ほどほどにして先を進めないと……。

そんなこんなで10月末!
写真、ハロウィンに乗っかってみました♪
箒はラップの芯と毛糸によるオカン工作です( *´艸`)

19件のコメント

  • おお、ハロウィンと童話の組み合わせ、親和性高いです。
    教訓の含んだヒトコトが入ってると童話の深みが増しますね。

    目標を設定して執筆なさるって素晴らしいです。
    あまり目的もなくカキ散らかしてる自分がちょっと恥ずかしかったりして(笑)
  • わたしも児童文学が大好きです。ご紹介ありがとうございます😊
  • 沁みる言葉ですね。
    人間は何でも多く搾りがちです……。

    公募に挑戦される方の目標意識には感心するばかりです。
    頑張って下さい。
  • モーパーゴだ!!鐘古さんも児童文学読まれるのですね、嬉しいです☺️私は児童文学好きなのです。
    前に「月にハミング」「ゾウと旅した戦争の冬」を読みました。一気読みさせる力のある作家だと思います。
    「西の果ての白馬」も面白そうですね!

    3000字の壁というの参考になりました。ちゃんと守っていてすごい。コツコツと私も頑張ろうと思いました。
  • こよみさん、こんにちは。うちのノートのほうにコメントをありがとうございました♡
    体調のほうはその後いかがですか? ご無理はなさらないように……家事など休めるところは休んで、そのぶん手が空いたからって書いてばかりいちゃいけませんよ(すごく気持ちはわかるけどw) 治りかけが肝心です、お大事に。

    >“「五つのお話を全て順番通りに読んでほしい」と、作者のメッセージがあります。
    その理由は本を読み終えたときにわかる……その通り!”

    それは気になる……! そういう仕掛けのある短篇集、大好物です! さりげなく出てくるらしい含蓄のある言葉もいいですね! 説教臭くなく、絶妙なタイミングでさらっと印象に残る言葉、素晴らしいです。めっちゃ読みたくなりました。
    子供向けのものでも、いや、だからこそ頭の中のどこかにずっと残っていて、そのときは理解できなくても、おとなになってふっと、ああ、あれはこういう意味だったんだとわかるの、いいですよね。そしてきっとそれは、生きているうえでとても大事なことなんだろうなあと。
    ブックマーカー、素敵です♡

    1話あたり3000字……、そうですよね。そのくらいまでが読みやすいんですよね。わかってはいるんですけど、うちはまた
    3000から7000文字とばらばらです(^^; 一話に収めたい展開、切るならここ、ってありますよね。で、そこのこだわりを保ちつつ3000字まで削って磨きまくるこよみさん、すごい……! 私も贅肉削ろうと思って見直してるはずなのに、気づいたらなぜか増えています。なんでや。。。il||li _| ̄|○ il||l
  • 字数、さすがだなあ。>つるつるに磨く
    まだそこには到底たどり着けそうにないですが、背中追っかけたいです。
  • 『西の果ての白馬』、さっそく図書館で予約しました!
    鐘古さんはすぐにでもプロになれる方だと思っています。応援しています (≧▽≦)ノ
    (といいますか、プロの作家さんがそうと明かさずに書いていらっしゃるのかも……と思っていたくらいです)
    1話3000字の壁を設けていらっしゃったとは、気づきませんでした。
    磨き上げる作業がお好きのこと、うらやましく、また尊敬いたします。私は推敲するほど増えてしまいますので……(;>_<;)
  • 鐘古こよみ様

    『西の果ての白馬』
    タイトルもいいですねー!
    短くてすっきりしてて、名作の雰囲気が漂いますね。
    こよみ様のアンテナすごい。どうやって見つけるんですか?

    3,000字の壁を設定してくださって読者としてはありがたいです。1話が5,000字とか8,000字とか15,000字とかになっていたら、ちょっと怯みます(;´∀`)💦

    こよみ様のお写真、いつもセンスがいいです! ディスプレイといい、箒もカボチャの魔女もどれもこれもカワイイ♡
    そうか、もうすぐハロウィンですね~🎃
  • 自ら目標を立てて、きっちりと進んでいく姿勢は尊敬します。
    私も一応、計画は立てるのですが……。うん。立てているときは、何とかなりそうだなあって、いつも思うのですが……。うん。そんな感じです^^;
    『鐘古こよみ短編集』、手に取れる日を楽しみにしています♪
  • 『西の果ての白馬』面白そうだったで早速購入しました!
    届き次第読んでみようと思います。
    本屋に行けてなくて、読書アンテナが低いので、こういうところで新しい本に触れられるのは運命感があっていいですね。

    あと鐘古こよみさんの予定の立て方と目標設定の方法が似ていて、なんとなく親近感を勝手に覚えております。
    これからも頑張ってください!
  • ポンポコさん

    でしょでしょ、ハロウィンの雰囲気とちょうどいい感じに合って、青い色も映えて、なかなか素敵と思ったのです!
    わかってくださって嬉しい(*^▽^*)

    私は目標設定しないとすぐ怠けるからやっていることなので、そんな恥じ入られてしまうと困ります(笑)
    気の向くままに書く文章も楽しくて良いものです♪



    来冬さん

    わあ、ご自身も書いていらっしゃるので、きっとお好きではと思っていました! 喜んでいただけて良かったです(*^-^*)
    児童文学は何歳で読んでも面白いですよね~♪
  • 幸まるさん

    共感してくださって嬉しいです!
    わかっているつもりでも、自分をふと振り返ると、欲張りだなあと反省してしまう深みがありました……

    最近の公募はどんなのがあるのかなと調べるところから始めたのですが、驚くほどいろいろあって、たまげました!
    web応募とかも増えて……間口が広がったのはありがたいですよね♪
    子育て終了後の人生も長いと思うので、楽しみながら頑張ってみます^^



    なおさん

    おお、モーパーゴをご存知だったんですね! 児童文学は昔から大好きです。仲間がいて嬉しい♪
    私はこの作品で初めて知ったのですが、多作だと著者紹介にあったので、これから読めるものいっぱいあって嬉しいなあと思っていたところです😊
    「月にハミング」「ゾウと旅した戦争の冬」タイトルが素敵✨
    まずは図書館で探してみます!

    3000字の壁が効果的かは人によりけりだと思うのですが、私は厳しめにしておかないと、すぐ字数が増えてしまうので💦
    何かの参考にしていただけたのなら、嬉しいです(≧▽≦)
  • 千弦さん

    こんばんはヾ(≧▽≦)ノ 近況ノートではキャラ座談会を堪能させていただき、ありがとうございました♡

    体調のほう、ご心配おかけしました💦 私はもうすっかり良くなったのですが、家族が2巡目に入っていまして、子供1,2ときて今日から夫が不調のようです。次はまた私かいな? 
    気合いで乗り切ります! お気遣いありがとうございます✨

    >そのぶん手が空いたからって書いてばかりいちゃ
    うふふふふなぜバレとるか♡(´艸`*) 子供の頃も体調悪い時はベッドの中でこっそり本を読んでいましたよねー♪

    紹介本にも興味持ってくださって嬉しいです!
    短編の順番にこだわっているところ、「千弦さんと同じじゃー!」って実は思っていたんですよ。
    子供の頃に読んだ一節が、大人になって意味を持って立ち上がってくる瞬間、えもいわれぬ感慨がありますよね! そういう記憶を残すようなお話を私も書きたいなあ。
    ブックマーカー、雰囲気ありますでしょ?(*^^)v

    >3000から7000文字とばらばら
    いや全然、それも一つのリズム感を作るものなので、いいんですよー! ただ私はほら、削るのが好きなものでww

    >一話に収めたい展開、切るならここ
    このこだわり、やっぱりありますよね! 私は大体アニメとかドラマ一話分の想定で書いていますが、千弦さんは映画のシーンの切り替わりなのではないかしら。

    あ、気付いたら増えている贅肉はね、私の場合はリアルに身体の方についていくので、健康に害アリ問題です。千弦さんの文字ならいくら増えてもファンが喜ぶからいいんですよ……!
  • いずくさん

    追っかけたいとは、恐縮です!
    いやでも、いずくさんも既にやっておられるではないですか……!
    つるつるピカピカにリニューアルされたホロウライト、表現にさらなるエッジが効いていて面白いですよー♪(*^-^*)



    ハルさん

    なんと、さっそく予約してくださったとは、嬉しいです!
    お好きなタイプの物語だといいなあ(≧▽≦) サメは出てこないのですが、とある海洋生物は出てきます……!

    そして過分なお褒めのお言葉を、ありがとうございます✨
    1話3000字は、話が進むにつれて字数が膨らんじゃうようになったので、途中から設定したんです。キャラクターの関係ができてくると会話も弾むようになって、書きたいことが増えてしまうので(^^;

    ハルさんは推敲すると増えるタイプなんですね!
    その気持ちもわかります。説明や描写が不足してるんじゃないかなー?ってなりますよね。でも削りの世界も魅力的ですよ……!(ΦωΦ)
  • ブロ子さん

    タイトル素敵ですよね! 紛うことなき名作です✨
    この本は図書館で児童書のコーナーをうろついていて、ふっと目について借りました。イラストやタイトルや佇まいでピピピッと来ちゃったんです。
    恐らく、本屋など一軒もない田舎町で育ち、一人当たりの貸出冊数も少ない図書館を主な狩り場として育った狩猟本能によるものでしょう。大金持ちで獲物(本)をいくらでも与えられるような環境にいたら、こうはなりませんでしたね(ΦωΦ)フフフ

    あ、3000字、ちょうど良かったですか! ホッとしました~♡
    本文の途中にも栞機能とかあれば、便利なんですけどねえ。
    写真も褒めていただいてありがとうございます(*´ω`*)
    思えばハロウィンもすっかり市民権を得ましたねえ……🎃



    イルカさん

    いやあ、目標立てるだけじゃなくって、成果も出さないといけないんですけどね( ̄▽ ̄)
    とりあえずは、いろいろ書けるようになるところからだな! と思って。イルカさんは公募に積極的に挑戦して、成果も出しておられるので、素晴らしいです✨(ただし募集要項はちゃんと読むのじゃぞ!byコヨミ老師)
    『鐘古こよみ短編集』出せる日がきたら、最初から順番に読むように……って仕掛けやりたいです!



    季都さん

    おおっ、さっそく購入を! 思い切りがいいですね!
    紹介者冥利につきます、ありがとうございます(*^▽^*)
    お好きなタイプの物語だといいなあ。
    季都さんも心温まる児童文学を書いていらっしゃるので、良い出会いになると嬉しいです♪

    予定の立て方と目標設定の方法、似ているんですね!
    私は何も指針がないとすぐにサボってしまうので、自分に厳しめに設定しているのですが、決めた通りにできると達成感があっていいですよね。お互い頑張りましょう(*^-^*)
  • 『西の果ての白馬』
    タイトルがかっこいい……🌟 と思ったらブロ子さんとかぶりました。

    私も削るの好きです。一生懸命書いた文章がこんなに減って……という快感(M?)
    自分の場合、もともとの量が少ないので削って削って一話が1300字くらいになってしまうこともありますが。(それで次の一話と合体させようかと悩むまでがお約束)

    web小説では3000文字程度が丁度いい、とよく言われますよね。
    自分が読む立場でも大体3000文字超えた時点で頭に入らなくなるのですが、そうなったら休み休み読むので、たとえ長くてもこよみさんについていきます!(๑•̀ㅂ•́)و✧
  • 圭以さん

    タイトルカッコいいですもの! 何回も言いましょう✨

    あ、文藝的ドM仲間はっけん~!!ヾ(≧▽≦)ノ
    そうそう、そうなんですよ。あんなに一生懸命書いた文章バッサリ削っちゃう俺カッコイイ。そんなメンタルですよ。

    圭以さんは元々少ないのに削るという、よりストイックなタイプ……! 確かに余計な飾りは付けないクールな文体なので、放っておくとどんどんシャープになっちゃいそうですね。
    でも、次の一話は一話で独立させたいんだよなあ。悩みますね!

    >web小説では3000文字程度が丁度いい
    そうだったんですか(゚д゚)!
    知らずにやっていましたが、2000だとちょっと足りない、4000だと多いなあと思って……人間の感覚は大体一緒ですね♪

    わあん、長くても受け入れてくださるなんて✨
    お言葉に甘えず済むように頑張りますが、やむを得ない時はよろしくお願いしますー(∀`*ゞ)テヘ
  • 鐘古さん、『西の果ての白馬』、読了しました!

    Twitterにも感想を上げたのですが、文章が清らかで無駄がなく、コーンウォールで昔ながらの暮らしをいとなむひとびとの姿、彼らの土地や生き物たちへ愛が心に刻まれました。
    農業にもいろいろな方法や考え方があると思うのですが(荒川弘の『銀の匙』を読んでいる最中なのです^^)、この流れで「土地に無理をさせちゃいかん。土地にあたえた以上のものをしぼりとってはならない。」と言われると、鐘古さんのおっしゃるとおりしみじみ共感できるのですよね……。
    また、全体に施されたしかけも見事でした。実は一話目を読んだときには、「こういう話は好きだけど、心が温まる???」と思ったのですが、こういうことでしたか!
    あっ、「とある海洋生物」とは、○○○○でしたね。○○○○も可愛いですし、この作品では本当に生き生きと描写されていましたね (≧▽≦)
    1~4話のなかでは、○○○○の出てくるお話がいちばん好きなんです。

    改めまして、素敵な御本を紹介してくださってありがとうございました (,,^_^,,)
  • ハルさん

    ひゃー、すっごく嬉しいご報告、ありがとうございます!
    実際に紹介したものを読んでくださって、こうして丁寧に感想を言っていただくのって、とても嬉しいですねヾ(≧▽≦)ノ

    『銀の匙』! 私も途中までしか読んでいないのですが、面白いですよね。やっぱり農業に対する考え方、実際に対峙されている方は違う。すごく深い関係を築きながら考えておられるなあと、感動させられるばかりでした。『西の果ての白馬』にもそのような深みを感じ取ってくださって、本当に嬉しいです✨

    一話目は、確かにむしろ、冷たいような気もするお話ですよね! 自然の厳しさを教えられるというか……そこからの、ラストの心温まる展開、もし大人向けだったらこんなにストレートに大団円にはしないんじゃないかと思うと、児童書でこれを書いてくれたことに、すごく感謝したい気持ちになります。

    海洋生物のお話、気に入ってくださって、なんだか嬉しいです!
    幻想的でありながら現実の厳しさを教えてくれる……私はこういうお話が好きだなあと、改めて実感させられる本でもありました。
    その内容をこうして共有してくださって、本当にありがとうございます。
    こちらこそ、素敵なご感想、とっても嬉しかったです!(*^▽^*)
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