• 異世界ファンタジー
  • 創作論・評論

★ー12『花下に舞う』あさのあつこ著・完読です!


 文庫本になるのに1年半も待ったあさのあつこさんの『花下に舞う』を完読。

 ところでこのあさのあつこさんの『弥勒シリーズ』。私は小間物屋の主人・遠野屋清之介と定町廻り同心・小暮信次郎の二人の男を楽しむために読んでいるので、このシリーズが捕り物帳という体裁の犯罪ミステリーであることを失念していた。(笑)
 ちょっと偉そうに言うと、欧米のミステリーを乱読してきた私には、『弥勒シリーズ』の強引な筋運びによって描かれる連続殺人と犯人探しが鼻について、そこのところは2人の魅力的な男たちの描写の添え物と割り切っていたところがある。

 それが<カクヨム>での私の少ないフォローさん(少ないのに、現在小説を書いておられる人となるともっと少ない)のお一人が横溝正史賞に応募するミステリーを書き上げられたところ。そしてもうお1人のミステリー小説の連載がもうすぐ始まるとのこと。それで私、<カクヨム>で再び小説を書き始める前は、自分もミステリー作家になることを夢見ていたことを思い出した。

 そうだ、もう1つ偉そうに言ってしまうと、私は過去において某ミステリー賞の最終候補に残って、結果を電話の前で待っていたことがある。その時の賞金は100万円でその使い道はもう決めてあったのに、残念ながら落選だった…。

 そのころの私の頭の中は、こんなものも書きたいあんなものも書きたいとミステリーネタでいっぱいだったのに、いまはまったくの空っぽ。実生活でも「あんなやつ、完全犯罪で消してやる!」と思うこともない。(笑)

 ミステリー小説を書いていた時に、同人雑誌仲間のお婆さんから「人を殺す小説を書くなんて…」と言われたことがあった。その時はそのお婆さんの言葉の真意がわからなかったのだけど、今自分がそのお婆さんの年齢になり、時にあと何年生きられるのかと思ったりすると、人を殺す方法を頭の中で考えることすら命への冒涜のように思えくるようになった。

 その年齢にならないとわからないということが、世の中にはおもしろいほどにいっぱいある。



 では、またまた、小学6年生の孫のイラスト。↓


4件のコメント

  • そうですよね。人を殺ろす作品。今回、わたしの書いたミステリーは自分でも驚くほど被害者をだし暴力的な作品になってしまいました。
    なんだか、ちょっと胸が痛いです。
    海外ミステリー作品のような、夢中になって読めるエンタメを書きたいと思っているのですが、それもなかなか難しいです。

    ミステリー作家を、そうでしたか。
    わたしはミステリーを書きながら、実はSF作品のほうがもっと好きだったのです。ただ、残念なことに書けないのですが。
  • アメさん、コメントありがとうございます。

    そうなんですよね、トマス・ハリスの『ハンニバル』シリーズなど、当時はどうしてあんなに夢中になって読んだのだろうかと、いまになれば思ってしまいます。(笑)
    でミステリーで殺人、それも猟奇的連続殺人のない物語りを書くのは難しいですよね。
    しかし、私の最終候補まで残った作品は、お隣さんの主婦の友情に隠された秘密をあばくというもので、それもハッピーエンドでした。そういう平凡な題材でも、視点を変えれば、ミステリー小説となるかもしれません。
    アメさんの次回の作品を楽しみにしています!
  • コメント失礼します(*^-^*)

    美千香さまが過去、最終選考に残ったミステリー小説があったのですね(*'▽')凄いです! やっぱり!

    二年前からしか小説を読んでこなかったわたしが言うのも何なんですが、美千香さまの筆力は他の作家さんと比べ、群を抜いていて、全然ちがう(プロ)だなって思っていました。

    たとえば、みなさん知識を持った高学歴(多分)の方々ばかりだと思うのですが、物語を進めていく中で脱線することがあって(今、その情報いらなくね?)みたいな。美千香さまの文章はそれがそぎ落とされ、必要な情報と話運びが秀逸だな……。そんな感じです(*^-^*)ごめんなさい。説明わかりませんね(;'∀')汗。

    ちなみに小説を読まないわたしが唯一読んだ作家さんは宮部みゆき先生です( *´艸`)

    お孫さんのイラスト、かわいい。炭酸飲料のんでいるのかな?爽やかです。

    また、ときどきおじゃまします♪(*- -)(*_ _)ペコリ





  • 青木さん、コメントをありがとうございます。

    いえ、私はただ年を食っているだけで…。だれでも70歳まで書き続けていると、自分の揺るがぬ文章スタイルが出来て、それがなんやら上手そうに見えるだけです。
    毎日、日記を書くように小説を1行でも書く。
    その習慣が大切です。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する