文庫本になるのに、1年半も待った…。あまりにも長かった。
活字中毒の私だけど、最近は<カクヨム>でいろいろと読んでいるので、書店で本を買わなくなった。それでこれからはハードカバーと文庫本のたった千円の差額のために、1年半も待つことはしないぞと思った。
というのも、あさのあつこさんの『弥勒シリーズ』の最新本『乱鴉の空』が8月の末に発売になっている。この『花下に舞う』の文庫本版を読了したら、すぐにでも書店に買いに行くことにしよう。ハードカバーはもったいないとか重たいとか、この『弥勒シリーズ』に関してはもう二度と言うものか。(笑)
さてさて1年半も待ち焦がれた『花下に舞う』。
ページを捲りはじめたら、まるで本の中にこちらとは別の世界があって、知っている人たちが生活しているというような感覚に陥った。例えて言うなら、久しぶりに帰省して懐かしい親戚にあったような…。長く連載している小説って読者をそんな気持ちにさせるのだなあ。
ところで話は変わるのだけど、4年書き続けた『白麗シリーズ』3部作がもうすぐ完結する。それで、次は何を書こうかと考えている最中だ。
『白麗シリーズ』の①にちらっと登場して突然自死した趙藍と蘆信の姉弟の物語りにしようかと思ってはいるのだけど、そこにあさのあつこさんの『弥勒シリーズ」に出てくる大好きな遠野屋清之介の少年時代を絡ませようと閃いた。いまの遠野屋清之介は大商人の貫禄なのだけど、彼の少年時代は親兄弟ですら平然と斬る暗殺者として闇落ちしていたのだ。そういう暗い過去を持つ遠野屋清之介、いや武士である宮原清弥を書いてみたい。
きっとこれを書いたら、遠野屋清之介ついては味わい尽くしたことになりそうだ。