家族間のワチャワチャが、やっと終った。
いや、正確に言うと、ワチャワチャは1週間前に終っていた。現実の世界から妄想の世界に戻って来るのに、1週間もかかったという感じか…。
私の脳みその奥深い暗闇に押しやられていた「白麗シリーズ」の登場人物たちが、再び明るい場所にその姿を現して、勝手なお喋りを始めた。
…という、そんな感じ。
『カクヨム』で書き始めた頃は、いろいろな事情で書くことが滞ってしまうと、「このまま、書けなくなるかも?」と焦った。しかし1年半も居座っていると、「ジタバタしなくても、そのうちに書けるようになるさ」と、どんと構えていられるようになったのだ。
そうそう、昔々の私の知人に、幼い3人の子どもを夫の元に残す形で離婚して、文壇デビューを果たした女性がいる。
農家で夫のご両親との同居で、それでいて輝くような文才と華やかな交流関係。「現実の生活と夢を追うこととは両立できるのだ。現実の生活に振り回されて書けないととぼやく自分は、努力が足りないだけ…」と、ただただ羨ましく遠くから眺めていた。
彼女が3人の子どもを残す形で離婚したと知った時は、ほんと、ショックで腰が抜けるほどに驚いた。
驚いたのは、私だけではない。
20人ほどの小説同人雑誌の集まりで、「〇〇さん、離婚されたそうですね」と、私が噂話を披露した時、(その人は同人仲間ではなかった)、その場にいた皆の息を呑む気配、そして「お~~!」とあちこちで漏れた声。
いまでもはっきりと憶えている。
彼女は、いまも文筆で生計を立ているし、再婚もされた様子。
もうまったく違う道を歩んでいる人なのに、最近、なぜか、懐かしく思い出す。