いま書いている自作小説『白い髪の少女・白麗(安陽篇)』の第1章、「白麗、かどわかされる」のエピソードが19話をもって書き終わりました。メインの登場人物ではない梅鈴と宝成の描写が長々と続いてしまいました。しかしこういう書き方は、長編小説を書くための一つの正式な(?)テクニックでもあるとは思うのですが。
前作の『白い髪の少女(慶央篇)』も、出だしは延々とメイン登場人物でない趙藍と蘆信という姉弟の描写でした。しかし、それを<退屈>とご指摘してくださった人がいて…。「確かに指摘の通りだなあ」と反省もしたのですが、なんと、その人は書きかけの転生ものライトノベルをなんのお知らせもなく削除し、そのうちに『カクヨム』からも消えられてしまいました。その時から、「書き続けておられている人の忠告にしか、耳をかさない」と開き直ることにしています。(笑)
さて、本日から、新しくエピソードは、かどわかされた白麗の救出となります。いちおうストーリーは頭の中にあるので、なんとか書けそうです。しかし、白麗の救出に加えて、第2章で展開する宮中での復讐劇の伏線を少しは仕掛けておかなければならず…。しかしこの復讐劇が、登場人物もストーリーもまったく定まっていないという状態です。「出来るか、自分?」なんですが、書けるところまで書くしかありません。
ところで、第1章<白麗、かどわかされる>のテーマは、今までと同じく、白麗の危機とそれを助ける人々、そして最後は白麗のもたらす恩恵でめでたしめでたしとなるのですが、それに加えて、梅鈴という女のこともじっくりと書いてみたいと思っています。危ない男に惚れて人生を誤ってしまうのを、男運が悪いの言葉で片づけてよいものかどうか。そういう生き方を選んでしまう女の本質というものが、少しでも書ければと思っています。