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黒歴史、KAC、そのお話ー、yeah!


 一度にまとめると時間がかかりそうだしそれ以前にいろいろ忘れそうなので、今回これまで投稿したKAC関連短編のまとめ。語尾で韻を踏んでいるつもり。

 今回のKAC、全何回なのかもロクに確認せず最初からフルスロットルで挑んでいたのだが、見てみると8回はあるらしい。各2話ずつ投稿するとすれば、計16。小刻みにまとめていこうと思った次第。お題に関しての考察もあるし。

 黒歴史については、まあ、あまり触れたくないよね。時系列的には猫短編の直後に書いている。なので吾輩という一人称が尾を引いていたりする。いざ書いてみたらそれですっきりしたので投稿は控えようかとも思った。なぜかといえば内容を見れば分かる。まあまあ、自分の中でずっと尾を引いているKAC絡みの問題だったので。古参カクヨムユーザーなら、そこまで他人事でもないのでは、と思うがどうだろう。まあ、他人事か。
 それでもなんだかんだ書いたり投稿したのは、この企画に某タレントさんが関わっているため。「尊敬できる芸能人は?」と仮に訊ねられたら顔が浮かぶ一人なので。100分で名著とかよく見ているので。今はラジオそのものと縁遠いのだけど、ひと昔前は毎週聴いていたので。ファンかと言われれば別にそうでもないが(というかあらゆる著名人に対してそう公言することが躊躇われる理由について黒歴史内で述べている訳だが)、何かしら自己主張というか認知されたいというか、というと気持ち悪い気もするが、この人が関わってるなら少しでも関わりたいみたいな心理が働いたのである。
 たぶん他の人だったら普通に今回の企画はスルーしていたと思う。苦手なジャンルだし。


 さて、気を取り直して。
 気を取り直せるのかは怪しくなってきたが……思い返すと、いろいろありましたKAC。
 まず今年もやるよ、今年はカクヨム2回目の真の誕生日だよ、という企画発表の際。毎回そうなのだけど、ばーっと応募要項を流し読みしていた。本格的に読むのはいざ書こう投稿しようという際。
 で、そうやって流し読みしていたせいで、ある誤解をしてしまったのである。

「カクヨムにて投稿した短編が書籍化される~」

 という、アンバサダー関係のくだり。
 これを見て、「今回のKACでは人気のある2作品が書籍化されるの?」
 と、気合が入った。「書籍化される」という文言がいけなかったのだと思う。たぶん最初に目にしたとき、そして改めて読んだとき、疲れていたのだろう。すぐには理解できず、いろいろと混乱した。
 書籍化される、というのは、つまり書籍化が決定されたけどまだ作業中で本自体は出版には至っていない、だから未来系で「される」という表現が使われたのだと、今ならわかるけど。

 書籍化される可能性があるのではなく、その人たちがアンバサダーというのに選ばれるのではなく……既に選ばれた二人がお題に関与する、という話だと知り、軽く落胆。勝手な勘違いだけど、だいぶモチベーション下がったのは否めない。

 それから、お題そのものも。なんか普段のKACのそれとは印象が違っていて、ユーザーセレクトだからいろいろと難しい、と最初のお題からもうキツかった。
 自由課題というのも最初読んだときすぐには理解できず。つまりこれを含んだら選考から外される地雷ワードなの? とか。たぶんやりようによっては作中に含められたと思うけど(感情表現、たとえの類いとして)、他のバリエーションを考えるのが面倒だったのでやめた。

 あと、関連企画の黒歴史のやつが3月スタートなのもあって、てっきりKACもそうだと思っていた。うるう年っていうのは認識してたはずなのにね。それで一日出遅れたのもあって、ものすごいマイナスから今回のKACは始まったのである。
 まあ全部こちらの勝手な勘違いによるものだけど、こう、いろいろとうまくいってない気がして……。



 第1のお題「書き出しが『○○には三分以内にやらなければならないことがあった』」

 今思うに、アンバサダーさんが考えたお題ではなく、「セレクト」とあるように、公式が事前に用意した選択肢の中からこれが選ばれた、ということなのかしら。これも次のお題も、いろいろ考えてみるとカクヨムみを感じてきたのである。

 で、本題。
 まず考えたのは、「○○」のところはだいたい人名とかが入るだろうな、ということ。そこを何か捻って差別化できないかと考えた結果が「超情報化社会の支配者」の冒頭。ちなみにこのタイトルは適当に思いついたもの。こういう系統のタイトルはだいたい何も思いつかず適当につける場合が多い。

 最近やたら目に付くボットをネタにしてみた。ツイッターがツイッターのままで迎える近未来の世界が舞台。エックスに名前が変わって良かったことが唯一あるとすれば、ツイッターって名前を作中で使いやすくなったこと。そういえば某仮面氏はツイッターからボットを撲滅する、とかいう理由でいろいろ改変したそうだが、完全な逆効果になってると思うのだがどうだろう。それまで以上にボットしか見ないが。今のツイッターは神に見捨てられた世紀末世界な感ある。
 ちなみに、前も書いた気がするが、ツイッターがどんなにおしゃれネームを目指しても、そのURLからTwitterの表記は消えてないし、他にもその名残は存在しているのでどこまでいってもツイッターはツイッター。

 あと、いわゆる宣伝ツイート。生放送などでの情報公開に合わせて、事前に用意していたツイートを投稿する、という宣伝担当の人がいるらしいと最近知った。その知識をさっそく活かしたのがこれ。

 トレンドを大量に含んだり自動生成されたっぽいツイートを最近多々見かける。お陰でトレンドの本質に迫れない、これが情報の新鮮さかと思った最近の実体験がもとになっている。世の中には意味不明なトレンドがたくさんあるので、ネタ探しのためにそれをチェックするクセがあるのである。

 そんで、その大量のトレンドの中に、意味不明な文言を含んでみたらどうだろう、という案。毎年カクヨムいじりをしているので(書籍化した短編ももとはカクヨムいじりの一環である)今回もカクヨムをもじった謎ワードを含もうと考えた結果、なんとなく浮かんだのが「新世界構想局ヨムシカ」とかいうもの。たぶん「ヨルシカ」から来てる。あと、自分には関係なさそうと思って詳しくチェックはしていないが、「カクヨムネクスト」というものへの第一印象から。
 たぶん、イフ世界の……ディストピア世界のカクヨムアプリ版。「読むしか」ない。与えられた作品を読むしかない、自由な発想や投稿は求められていない……そういう思想統制社会の読書アプリ。

 釣り師が、未知の情報に釣られる、というオチ。うん、正直何も浮かばなかった。残念。今後の展開に矛盾が生まれそう。失敗率高し。


 もう一つ、「あと何回踊ろうか、君と」。
 歌詞みたいなタイトルというか、詩でも考える感覚で短編をつくれないかという試み。
 三分以内にやらなければならない。これから行動する、目標が決まっているという展開が想像されたので、逆に?「これから起こることが分かっている」ということで、ループものとなった。みなさんはループしてますか?

 しかし真のテーマはKAC。捻りが欲しいと思って浮かんだのが、「ようこそKACへ」。時間を繰り返し人知れず戦うことと、KACというものを絡めてみた。たぶんこのお題の「三分以内に~」というのも「お題発表からなるべく早く~」みたいな部分とかかってるのではないかと思う。

 地獄である。
 まあ正直、例年よりはマシな方だと思う。読まれてるし、評価とかも入っている。ありがたいが、上には上がいるし、結局一桁台を出ない。自分では面白いと思ったものがこれといって評価されない。上には上がいる。それでも書き続ける。よく書けた、捻りのあるものが出来た、と思うのにそこまで読まれない。心が折れそうになる。KACは毎回自信を削っていく。そういう地獄。だからモチベの低下っていうのは致命的なのである。別にリワードが欲しくてやってんじゃないんだ……。
 だけどまあ、常々やりたいと思っている「共通の世界観・時系列から、特定の人物・事件に焦点を当てた連作短編」をやる機会なので、考えているぶんには楽しい。とはいえ、実際のところは「いろんな人物・事件を考えながら、一つの世界観を作り上げていく」ようなものなんだけど。最初のKACでそれが成功したから、以後ずっと一人で連作短編のようなものを書いている訳だが、たぶん誰も気づいてない。なぜそれが分かるかといえば、読まれてないから。

 で、「新世界構想局」というものにルビがついた。既にいくつか、話のストックも考えている。これからどうなるのか分からないのに、序盤でこんなに設定を固めていいのか。トレンドの管理者ともいえる加藤氏が存在を知らなかったのに、これは矛盾にならないか。いろいろ不安はあるが、まあ毎度のことである。お題に応じて世界をつくる。これだからKACはやめられないぜ。麻薬のようなものである。

 ちなみに、最後に出てきた人がやたら「しかし」と連呼するのは、まあ台詞の都合上というのもあるが、キャラ付けのためと思っていただければ。「しかしさん」。たぶん「しかし」と前置きすることで歴史改変とかする異能力者。そう、今回は初心に帰って玉石混合、魔法使いから異能力者、ハイテク技術までいろいろ出てくる予定である。

 ちなみにその2、現在考えている「ヨムシカ」は二つの案があり、これらを両立させる情報戦をどこかで描きたいところ。



 第2のお題「住宅の内見」

 なんやねん、って思った。意味はなんとなく分かったし、実際調べてみたらその通りだったが、なぜこのお題、と。理由がわからなかったのだが、考えてみれば今は3月、新生活の準備シーズンである。引っ越し先などを下見とかする、そういうニュアンスなのだろう。その考えに至ったのがこれを書き始める前なので、作中に含めることは出来なかったけど。

 なんとなくオカルト系になるんだろうな、と思った。実際そういう短編が多そう。あとはリアルホラー系、事故物件とか。正直これは思いつかなかった、というのが「異世界・ダンジョン系」。投稿作品をパッと確認したみると、割と多い印象で意外。でもやっぱりホラー系が多い。
 その中で、「住宅の内見・厄落とし篇」である。独自性のある異質な内容になってる自信があるが、そういうものに限って読まれないから心底つらいこの企画。しかし思えば、「厄落とし」というタイトル、他に思いつかなかったのもあるが、いかにもホラーっぽい。そこらにありそうな印象に思える。でもキャッチコピー、変な感じじゃん。そこで興味を持ってもらえないものか。つらい。

 ちなみに、先の加藤氏から着想を得て、「リアルジョブシリーズ」と命名した。リアルな職業で、ゲーム的なロールをやる感じ。最強タンクっていうフレーズは最近のアニメのCMから。

 このネタ自体は、お題発表の朝に思いついていた。ウルトラマン(「ソンポヒーロー」)の影響で漠然と「保険の営業」か、ドラマのCMで最近耳にした「不動産屋」が主人公で、イメージはストリートファイト。この独特な排気音、さてはニトロタンク搭載黒塗りのリムジン、とかいう話だった。
 最初は「住宅の内見」と結びついておらず、このお題にも頭を悩ませていて、ストックの中から何か絡めそうなものは、と考えた時のこのネタが活きたという次第。

 登場人物の名前は適当に思いついたもので、最初主人公の方が宮野さんだったのだが、お客様に佐伯さんという名前を付ける際、「佐伯」の由来について調べたら、こっちの方がタンクっぽいな、と。
 厄座、というのは実はだいぶ前からあったネタで、元は女性向け中編コンテストのために考えていたもの。イカレてるよね。いちおうツイッターはまだしも作中でヤクザというワードを使うのはいかがなものかという配慮から、マフィアものという表現をしている。独特の雰囲気が生まれた気がする。

 ライスシャワーっていう名称がどこから来たのかわからないが、上述の通り自分の描く短編というのは最近見聞きした情報がごちゃ混ぜになって抽出されるものなので、たぶんどこかで印象に残ったのだと思う。ムラサメブレードみたいなノリ。調べたら、いや調べるまでもなく競走馬が浮かんでいたが、その名前の元が実にどんぴしゃだったので、採用。
 末代まで祟ってやる、のその末代をモチーフにした何かで面白くならないかと考えていて、それを含めた。お前が末代になるんだよ佐伯、という。
 覇荒吐組の祖霊、厄座頭《やくざのかみ》の祟り。出血はなかったとはいえ妖刀に触れたために起こった悲劇、という感じ。不動大神の加護も破る人の怨念である。ちなみにハードグミはアラハバキから来ているが、深い意味はない。

 新世界構想局は絡んできてないが、同じ世界の一場面ということで。なんか人類ヤバいらしい。適当に考えた割に金満魔術の呪文はよく出来ていると思うので気に入っている。でもそういうものほど評価されないので、カクヨムユーザーと自分のセンスのずれを痛感している。


 その2「住宅の内見・首吊るし篇」。
 タイトルは上の「落とし」にかけているつもり。吊るし上げも考えたが、字数が合わないと気持ち悪いので。
 ジオゲッサーというゲームがある。自分はプレイしたことがないのだが、配信で見た際にこれは面白そうだな、と。カクコンの短編とかで使えないかとストックしていたネタ。ホラー企画とかあれば、と思っていて、実際ホラー企画があったのだが、自分が思っていたものとは違ったので断念。実際の地域をネタにするやつとかは苦手なもので。でもこのジオゲッサーネタこそ向いていた気もする。一考の余地はある。ちなみに年代特定モードがあるかは知らない。たぶんない。今回のKACはディストピアなのだ。……毎回ディストピアしてる気もする。未来に希望がないんだね。

 ジオゲッサーで落とされた先に、地図上には存在しない村……。というホラー展開。これと無理やりに内見を絡めた。「意味が分からなくてコワい話」というエピソードタイトルは適当に思いついたもの。よく「意味が分かるとコワい」というのがあるので。そんで、うちの短編は自分でも意味が分かりにくいオチになるので、その皮肉を込めて。

 内見の案の一つに、事故物件ならぬ、事故物件にできそうな、殺人のトリックに使えそうな間取りの家を紹介する、という案があったが、家の間取りとか詳しくないので断念。その気があれば調べて今から学ぶことも出来るし、長編ならそのモチベもあるのだが、例によってこれはKACなので、努力に見合う成果はない。そういう意味でカロリーを押さえているので、自由課題もスルーした次第。自己満足にも限度があるのです。
 ただまあ、質の高い短編を書いていきたいという志はあるので、話の内容に工夫を凝らした。今回も「800字ぴったり賞」があるが、今回それ難しいかも、というのが現在の心境。よほどムズい、投げ出したくなるようなお題でも来ない限り。

 そんなこんなで、意図しない殺人実況配信、の話になった。どこから現実で、どこからがそうじゃないのか。生きているのは誰で、そうじゃないのは誰か。工夫してみたのだが……。

 そもそも今回のお題、需要があるのだろうか?
 お題のせいにするのもどうかと思うけど。投稿時間とかの影響もありそうだけど。作者人気、それこそ「しかしさん」の言う通り、未来を変えるためには事前の下準備の必要なのだろう。しかし工夫するほど、しんどい。絶対お前ん家の内見より面白いのに、とは思うが、それはみんなそうだとも思う。
 ともあれ。
 ホラーオカルトを読もうとして住宅の内見を扱ったものに行き着くならまだしも、最初から内見をテーマにした短編を読もうと思う人なんて、どれだけいるんだろう。少なくとも自分は興味ないが。
 本気で内見について調べたいなら、実話かどうかも怪しい投稿小説よりは個人のブログなどを見るのではないか。何を思ってこんなお題を、と当初はアンバサダーなるものへの不平不満を募らせていたが、上述の通り「セレクト」だと思い立ったので、悪いのは公式である。今回の企画に関心がある人なら読むだろうけど、それも過ぎ去って日常となったら、誰もこんなお題の話に興味を持たないのではないか……。ほんとにお祭りのための花火みたいなもので、これだけのための一発ネタである。



 次回のお題がどうなるか、見当もつかない。でもなんだかんだどうにかこうにか、「新世界構想局ヨムシカ」シリーズをやっていく所存。いちおうね、内見2作もその世界観のどこかのエピソードという認識でいます。
 そうした異能とデジタル不条理、それからリアルジョブ。今回のKACに立ち向かう指針、武器の準備は出来ていますのであまり不安はないのである。

 ……それはそれとして――

 いちおう、電撃の新文芸コンテストに挑戦しようとしていたのだが、締切の被る2回目のお題も早々にクリアして余裕はあるのだが……気付いたらもう、あと3日。無念。MFブックスの時からかかずらってた企画と、自分が初めて異世界ものに挑戦しようとした古の企画の2本を進めていたが、どちらも無理ぽで。ならばとシナズノキミにシフトしたんだけど、なんだかんだ未だ資料も読み返していないという。さすがにこれからあと7万5000字、ほとんど何もない状態から書くのは厳しいなぁ。
 希望のないKACよりもそっちに集中すべきなんだけどもね。なんか、いい感じの異世界ファンタジー系コンテストこないかなぁ。


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