もともと早寝早起きしようとは思っていたのだが、夜にお茶を飲んだせいか一睡もできず、もうしゃあないから今日はこのまま起きるか、と思った新年度スタートの朝。
どこかで徹夜でもしなくちゃちょっとマズいという危機感もあったし、一日くたくたになるまで頭つかって眠れば、翌朝には何か閃きが訪れるかもしれないという希望も持ちつつ。
別に、今年中にやりたいとか、そういう明確な目的意識があるわけではないのだが、何かしら「これをがんばろう、これをやろう」みたいなものは設定していた方がいいだろうと思い、最近ふと思いついてやりたいなーと考えていることをリストにまとめる。むろん、創作関係の話である。
・フレーバーテキスト
……とは、なんぞや、といえば、カードゲームなどに見られる、「ゲーム上では意味を持たないが、なんとなくその世界観が感じられるテキスト」というもの。別にルールが書かれているわけでもなければ、何か能力を持っているわけでもない、そんな一文。
カードに限らず、ゲームなどのアイテムの説明欄であったり、図鑑的なものに見られたりもする。
そういうものを書きたい。
というか、「なんか意味ありげな一文」だけを集めたものをつくりたい。
小説としてかたちに出来るほど細かい設定などは考えていないが、「雰囲気」だけは感じられる……みたいな。
いちおう大まかな世界設定とあらすじ、主要キャラクターの紹介くらいは載せるが、あとはぜんぶフレーバー。物語の全容は載せない。読者に委ねる、みたいな。
だいぶ楽してるが、何かいい感じになっていけばそこから実際に本編を書いていこう、という魂胆。
要するに、長編を書けるほどのアイディアではないが、イメージが断片的に出来ているものの寄せ集め。断片集。
・ドキュメンタリー
ノンフィクション小説とかではなく、ドキュメンタリー風の、何か。
先日、某映画のドキュメンタリー番組を見ていて、「30分のアクションシーンも2分しか使わない」みたいな台詞が出てきた。それを一緒に観ていた家族は「うわ、ひどい」みたいな反応をしていたし自分も一瞬そう思って苦笑したものの、「映画大好きポンポさん」という映画を観ていた自分はまた別の感想をもったのであった。
つまり、編集作業。大量に撮ったシーンも、監督は心を鬼にしてカットしていかねばならない。映画に限らずアニメなども尺調整のためにシーンを切ったり省略したりすることもあると思われ。
そこで、自分は思ったのである。
それはそれで面白そう、と。
……いや実際、コンテスト用に長編を書いたはいいが、規定文字数をオーバーしすぎていて、泣く泣くシーンを削ったり文章を短くしたり……割としんどい体験だとは思っている。最近だとKACの777文字とかでそういう思いをした。
この内容だから使える台詞や描写だからこの話のなかで使いたい、でも文字数を考えれば本筋とは関係ないし削らざるを得ない……等々、編集というか推敲するってまあいろいろ葛藤があるもので。
ただ、推敲すれば全体的に良くなるものなのは事実――たぶん。
少なくとも、素材があって、それを組み合わせて、適切な、読みやすかったり流れが良かったりする構成にしていく……という作業だと思えば、それはもう工作だったり料理みたいな面白みのある作業なのである。
なので、それだけをやりたい。
それなら何か話を書けばいいじゃん、という話なのだが、いかんせん、それはそれで上述のつらさがあり、それ以前に、素材がない。
なので、編集するためだけの話を書きたい、と思った次第。
つまり、最初は時系列順に、たとえば主人公がビデオで撮影しつつ体感するエピソードを書いていく。構成だとかは考えない。思いつくままでいい。
次に、それらを「あとから主人公が映像を編集している」という体で、シーンを並び変えたり「このときの僕たちはまだ知らなかったのだ……」みたいな加筆を加えるなどして一本の作品にしていく。
……という計画である。
編集している自分だけが楽しい一方、「素材集」だけを別に公開することで、「本編では語られなかったシーン」という香りづけをした、別の意義のある作品がもう一本できる、という魂胆。
なんなら、本編の方は「主人公の主観で、主人公が見たいものだけをまとめている」のに対し、素材集の方では実際に起こった出来事が語られている……ということも出来そう。やり方次第、素材次第だが、何をテーマにまとめるかによってまったく異なる話が出来そう。
・ソシャゲ企画
前々から言ってる。まだ諦めてない。
ソシャゲみたいにメインストーリーがあって、定期的なイベストがあって、という。
ゲームの世界を舞台にした話、ではなく、ほんとのほんとにソシャゲ風。具体的にどうソシャゲ風なのかはまだ決まっていない。理想は、ゲーム画面がイメージできる内容。
今のところ、大まかな世界観は出来てる。それこそフレーバーテキストみたいな感じ。
キャラクター個々人については全然だが、植物とか花をモチーフに、敵は菌類とかをモチーフにしようと考えている。モチーフがあった方がキャラは考えやすそう。いっぱい要るし。あと、花の名前のキャラクターを書いてみたかったというのもある。
それから、ソシャゲ風をやるからには「主人公の立場」とかも考えている。つまり、プレイヤー。ソシャゲ風だからこそ出来るギミック。
……まあぶっちゃけると、「主人公A」の話かと思ってたら、イベストごとに別の主人公がいた、という。プレイヤーごとにガチャなどで入手しているキャラは違うわけで、そういうところがソシャゲ風。
もちろん、ただ主人公が複数いるというだけではない。平行世界のもう一人の主人公、というのがありがちだが、こちらは「時を超えた親子三世代」の話を考えている。ほんとに親子かは知らん。養子かもしれない。
異なる時間軸なのだが、一見そうとは分からないような内容にしたい。なにせ、実は主人公が複数いること自体を伏せて進めるつもりなので。
主人公に関しては「プレイヤー(読者)=主人公」をもっと深堀りしていきたいところ。しかしあくまで「ソシャゲ風小説」なので、自主的には喋らない主人公を主体にして話を進めていけるのか、という不安もなきにしもあらず。
・「DOLLS」
タイトルというか、企画名。「ドールズナイトメア」という短編をカクヨムに投稿しているが、あれを発展させた超長編をずっと考えている。
近未来の現代を舞台にした、異世界ファンタジー。
ゲームをしていたら異世界に転移、というよくあるパターンのやつなのだが、その方法が「異世界人側の魔法によって、現代のPC前にいる人間の魂が異世界に持ってかれる」という。
そもそもこのゲームというのが、プレイヤーに、ゲームと思わせて実は現実の兵器を操縦させていて、それによって異世界に侵攻する、というものなので。
SFだし現代ファンタジーだし、異世界だし。というジャンルごっちゃ煮を考えている。
意識を失う若者が続出、その背景にはあるオンラインゲームの存在が……。一方、街では若者の失踪が相次ぎ……。
などなど、シチュエーションは多々考えている。意識喪失は魂を持っていかれてるからなのだが、失踪はまた別の理由で起きている。その被害者たちを主人公に、捜査する側も加えて群像劇。なので、超長編になるなぁ、と。
加えて、この世界観をベースに、また別の話もぽつぽつとある。そのため一つの長編ではなく、企画。一つの世界観として考えているところ。
こう、クトゥルフ神話みたいに、一つの大きな世界観を共有した作品群を書いていきたい、という「いつかやりたいこと」なのである。
・もう一つの異世界
上述のものとは別の異世界ものの案がある。世界の秘密を暴くタイプの。
頑張れば……割と出来そうな気もする。ただし世界の秘密を暴いてからが本番で、そこからを考えてない。
はじめて本格的に異世界を創作しようとしたのがこの企画で、「あ、これクソ長いやつだ」と横に置き、別につくりはじめたのが「×剣伝説」だった、という経緯があるのだが、いかんせん×剣も大変なことになっている。
両企画とも「はじめての本格異世界だから、いろいろ考えるのも大変だし、まずは狭い範囲を舞台にしようぜ」と考えてたはずなのに……。横の広がりではなく、歴史という縦方向の深みはまってしまったのが×剣。
設定を考えるぶんには楽しいのだが、いろいろありすぎてうまくかたちに出来ていないのが現状。
異世界ではないが「美少女戦士」もそう。なので、×剣と美少女戦士の「全体図」を仕上げてから、これらやりたいことに集中しようね、というのが今の自分の方針。
……他にもすべきことはたくさんあるのだけども。
そんなこんなで、やりたいこと、やらねばならないことは無数にある。
人生、短すぎる。時間がどんどん過ぎていく。しかしいくら時間をかけて考えても、かけたぶんだけ進展するというものでもなく。
力が欲しい。創造力、構成力……。