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賢いヒロインの描き方、進捗雑記


 うちのヒロインがいちばん賢い。
 この「賢いヒロイン」っていうフレーズ、けっこう気に入ってる。

 このノートは別に賢いヒロインの描き方をレクチャーするようなものではないのであしからず。
 コンテストに応募しようとしてる人の進捗まとめです。


 考えてるネタは4つ

 A、純異世界もの
 B、現代ファンタジー、ラブコメ
 C、異世界転生もの
 D、純異世界もの

 というラインナップ。


 Aはカクヨムに投稿している「地獄のアトリエ」をベースに、錬金術で問題解決かしこさアピール路線を考えていた――のだが。

 錬金術、というものに関してだいぶ迷走している最中。もういっそ錬金術は捨てるか、とも検討中。

 というのも、錬金術ってアクションしづらい――工房にこもって作業するぶんには問題ないが、やりたいことがアウトドア系なのである。

 なんとかならんか、と思って錬金術に関していろいろ調べたりしていて時間を食う。前回の読書期間中に錬金術がよく分かる本、なども読んだりしていた。他にも美少女戦士の設定のモチーフになりそうなものをメモり続けていたために気付けば3月も末。

 錬金術と聞いてパッと思いつく漫画・アニメといえば、自分は「鋼の錬金術師」と「武装錬金」で、これらでどう錬金術が使われているかも思い返してみたのだが。
 まず武装錬金はといえば、どちらかというと錬金術の産物の方がメイン。武器に変形する核鉄と、ホムンクルス。核鉄のアイディアは好きなんだけど、今回は参考にならない。
 ハガレンは原作を読んだことないが、アニメは新旧見ているので内容は知っている。こっちは参考にするのが難しい……ともすれば超影響受けてしまうような大発明なので困る。手袋に描かれた錬成陣、手を合わせたり指ぱっちんで即錬金とかまさにアクション錬金術。こういう路線で錬金術を扱った作品の最高傑作ではないかと思う。
 ……結果、あまり参考にはならなかった。まあそういうのとは別に、ハガレンはいつか原作を読みたいところ。武装錬金は探せば家のどこかにある。

 で、他の路線……というか、そもそもの地獄のアトリエのタイトルモチーフになっている「アトリエシリーズ」の歴代作品もチェックしてみた。ウィキでずらーっと。ゲーム自体はいずれもやったことはないが、なんとなーくは分かる。絵が好き。
 要約すると、素材を集めてアイテムを作り、フィールドのギミックを攻略したりモンスターを倒したり、品質の高いアイテムを作ってそれを売ったり評価を得たり、といったところ。まさにそういうのをやりたい訳なのだ。

 問題は、それをどう小説、文章媒体に実装するかという点。

 別件で見つけた、錬金術師が主人公の異世界ファンタジー……の、コミカライズをちょっとためし読みしてみたのだが、「まさにこれ」という内容だった。悪い意味で。
 ゲームみたいなアイテムリストから素材を選んでアイテム錬成、それでモンスター相手に無双、みたいな感じ。やっぱそうなるよなぁ、っていう。小説の方はまだチェックしてないのでどうなってるか分からないが……。

 この「錬成」っていう部分をどうするかっていうのが悩みの種。
 釜にアイテム適当に突っ込んで、時間がたてば完成……っていうのがお話にならなくて。アイテムさえあれば「錬成」ってコマンド入力で即完成っていうのも。極論、それらだとなんでもありになってしまうので。
 素材の組み合わせの知識を披露して賢さを描く……というのも、なんだか違う気がするというか、その「素材の組み合わせ」はどう考えるんだ自分、というか。

 賢さとは何か。錬金術とは何か……。そんな自問自答に多くの時間を食われている。

 そも、錬金術とは……卑金属を貴金属に変える、つまり黄金をつくるもの――ひいては、鉛が金になるように、人を神に変えるもの。金をつくるっていうのは副次的なもので、精神をより高次元に押し上げよう的なのが錬金術のメイン思想なのである。
 ホムンクルスだって、神が人をつくったように、人の手で命をつくりだすことが目的だし。黄金とか不老不死、物質の性質を変えてどうこうっていうのは全て「神になるため」っていえる。

 ……これ、何かうまく使えそうなんだけどなぁ、と頭を悩ませている。

 錬金術から発展して普通に物理学について勉強しだしてるので、これはもう他の何かを別につくるべきか、という選択肢がちらつくA案。


 B案。正確には四番目に浮かんだネタなのだが、なんだかんだBになった。便宜上。

 内容はといえば、だいぶグレーゾーン、レギュレーション違反すれすれな気がしてる。つまり、男主人公の視点から始まる、ラブコメ。
 いちおう真主人公は女の子で、二章以降はヒロイン視点にはなる予定なのだが、序盤だけ読まれて「はいボツ」とかになりそう。あらすじでごまかすしかない。

 賢さを描く手法として、第三者の目線から「状況」を描いてみよう、という魂胆。
 ぶっちゃけると、「なんだか最近、俺モテ期かも」と思ってるお兄ちゃん、しかしすべては妹の陰謀だった……という感じ。妹が主人公。結果を先に描いて、なぜそうなってるのかという部分を妹視点から……という計画。

 いろいろ詰め込みすぎてる気もするのだが、そのぶん真面目に向き合えばすぐかたちになりそうな気がしてる。

 問題は、レギュレーションですね。



 C案。異世界転生。
 現実知識で無双、というのではなく、むしろ異世界のことを何も知らないというデバフ……右も左も分からない異世界でどう生きていく? みたいな。

 やりたいことは明確なのだが、それを実装するのに倫理上の問題というか、まあいろいろ難しい部分がある。

 たとえば、右も左も分からない状態の主人公が「ドラゴンを倒そう」って目標を掲げるか、っていう感じ。そうしなければならない理由を考えつければいいのだが、必ずしもそうする必要はないよね、っていう。論理的な、ご都合主義ではない動機付けが難しい。
 一番やりたい最初のアイディアを妥協すれば、なんとかなるか……みたいな微妙なところ。

 このネタ自体はカクヨムコンの時からあったが、やっぱり実装上の問題からお蔵入りにしていた。今回のコンテストの趣旨にはあってると思う。その「一番やりたいこと」を実現できれば、まさに賢いねきみぃ、ってなる。


 そしてD案。
 こちらはいわゆる軍師的なヒロインのイメージ……なのか? そういうジャンルというか趣向があるのかは知らないが。

 キャラクターのイメージがいちばん固まってる。でもちょっと今から、一から異世界設定をこしらえるのはなかなか厳しいか……、という感じ。

 賢さってなんだ、と調べた時、一番「これだ」って思ったのが、「能ある鷹は爪を隠す」――つまり、自分の賢さを誇示しない、それとなく周囲に手をまわして、自分がやったと人に知られずに結果を出す、という。
 賢さをアピールしすぎると周囲のひんしゅくをかったり仕事を増やされたりするので、あまり目立たず、しかしちゃんと主人公として何かしらの存在感は出す必要がある……。

 つまり、メイドだね!

 ……と。一見ドジっ子な地味メイドなのだが、実はその行動が状況を有利に動かしている、そのことに読者も含めて誰も気づいていない。最後とか佳境とかになって初めて明らかになる、ということをしたい。今回の4案はいずれもやりたいことは明確なのである。

 このメイドのイメージがドジっ子地味メイドからなぜか傲岸不遜な毒舌メイドに発展していって(年齢も上がって)ちょっと困ったのだが、まあこれはこれでいいか、とも思う。
 最低限の仕事だけやってお給料をもらえればいいと考えているが、ちょっと自分の身にも関係しそうなトラブルの気配にそれとなくテコ入れ……ご主人様である貴族の思考を誘導する、という……。サブキャラ含めて、キャラクターのイメージがいちばん出来てるのがこのD案。

 ……いっそCDをくっつけてみるか、とかも思うのだが……。それならCの一番やりたいことを実装するのに弊害はないがどころか、いい感じに機能しそうなのだが――CはCで「言葉が通じない異世界でこれを実現すること」に意味があって、Dはキャラが固まりすぎてるぶん、このメンツでどうにかしたい……。

 悩むる。しかしこうしていろいろまとめてみると、何かいい感じにいけそうな気もしてくる。インプットだけでなく、アウトプットも必要ですね。こう、ストレス発散的な。物語を考えるストレスの発散が文章を書くことって、ちょっとワーカーホリック。


 ともあれ、残り20日。明日から新年度。

 コンテスト的には20000~60000字内であれば、完結済みでなくてもいい。
 最悪、20000ちょっと書いてその間に賢さを演出できればクリア条件は満たしている。そう考えると多少は気も楽になる。
 ……自分、コンテストの参加条件をゲームのミッションみたいな感覚で捉えております。


 ……エイプリルフール?

 ちょっと余裕ないですね……(いやほんとに。フリとかではなく。


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