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ドラノベコン2022雑記「×剣伝説」


 7月8日から書き始め……一日1万字以上書かねば締切(15日)に間に合わないというプレッシャーのなか、なんとかこの14日に10万字突破。

 ×剣伝説――絶妙なところで終わってますが、しばらく休んで、まとめてから、せめて一章は終わらせます。それからは、ぼちぼち……。締切が終わっても、読者選考期間がありますのでね。その間に投稿したら作品自体が選考外になったりしないか……という不安がいつもあるのですが。応募要項、もうちょっと分かりやすくしてほしい……。

 ともあれ――

 10万字――ちょっとずつ書いてたら案外あっさり行ける気もするし、ぜんぜん遠くも感じる――そういう長い道のりに備え、それなりのストーリーラインは考えていたのだが、思いのほかその序盤だけで10万字に達してしまって若干驚いている。
 異世界でファンタジーなので設定とか描写とかがいつもより情報量を求められたためで、二章からはそうならないと思うのだが……そのため長すぎる一章を分割しようと考えているのだが、二章以降もこんな感じになるかもしれないので、いったん保留。

 情報量といえば、初めて本格的に異世界ものに取り組んだので、かなり描写に気を遣った。すごい疲れた一番の理由かもしれない。
 森とか、そこから続く岩場とか、そういう風景の描写……服装とか料理とか、生活系の描写は特殊な状況なのでごまかせたが……。
 その特殊な状況、世界観がね、綱渡りみたいな状態でした。なにせ、時間がなかったもので……「これでいこう」と安心できる状態まで設定を詰められなかった。それでも、長い時間ネタ作りしていただけあって、プロットなしのアドリブみたいな作業でもなんとか進めたし、いろいろと今後の展開も広がった。レリエフさんの「中身」について漠然としたイメージしかなかったが、かなり背景見えてきた感じ。

 以下、描写の苦労話。

 ――まず、視界数メートルを覆う「もや」。これがあるから、常に視界の描写、目に見えるものについて気を配らなければいけなかった。夜、暗がり、もや……目に関する描写を意識してたせいか、「視喰」「視姦」といった「見る」系の攻撃ネタが出来たのかな。これを数パターン考えねばならなくなったが……。
 それから、陽射し。太陽の動き。壁で陽射しが遮られるとかいう状況。森のなかは暗かったからよかったけど、これからどんどん困るかもしれない。
 そして――意識だけはしてたが、まだ本格的には触れてない――足場。地面。それと空。ちょっと特殊な世界なもんで、こちらにかなり注意が必要だった。小人さんの村で主人公が寝かされていた石台……あれとかそう。ああいうのがちらほら、足元にある。


 ×剣伝説の一番の特徴というか、自分が意識してるのは――異世界作品によくある要素・タグを、自分なりに見せること――中でも「ゆるふわNTR」ですね。NTRとか好きじゃないのですが――

『わたくしは真の主さま以外の持ち物になんかならないんだからね!』というツンデレ聖剣ヒロインをだんだんと使いこなしていく主人公、という成長系寝取り。
『あれはわたくし専用の鞘なのに! 他の剣が入っているなんて!』というツンデレ聖剣ヒロインが家族同然の相方を他の聖剣?に奪われる、という略奪系寝取られ。

 ……プロフィール欄に書いてたのをコピペしましたが、そういう感じを目指しています。

 一点、「TS」と「百合」……タグの空きがなかったため「TS百合」とまとめたけど……なんか、最初に想定していたものと異なってきたため、タグを分割。ちなみに主人公は男の子だし、男の子のままの予定です。でも女児化した人たちがこの先たくさん出てくる予定。あくまで予定。まだキャラ設定とかはないが、この世界には女の子しかいないのである。そういうのがハーレムってやつですよね。


 そういえば、あらすじ――投稿する段階になって考えたんですが、「お姉ちゃん」はともかく、自称「お姫様」……そう自称してる女の子は出てるのに、ネコは出てこない不思議。あらすじ考えてるなかで「ネコにしよう」となりました。つまり、ネコになります。どんどん純粋な人間が減っていく……。

 ちなみに自称姉は――この後、二体目の魔女と遭遇、逃げる、中央の都市に行く。聖剣さま涙目。そこで出会う予定の幼女です。でもまだお姉ちゃんじゃない……。お姉ちゃんってなんだ?



 そんなこんなで――本編もこのあらすじも、思いつくままに書いてたのですが――

 ドラノベコンの話に戻る。

 もともと、大きな異世界ものを考えていて――それが長くなりそうだからと保留すること数年、「とにかく手ごろな異世界ものを書いてみよう」と三つの案を出し、それらがボツるなか……偶然浮かんだのが今回の「×剣伝説」であります。
 正直、その段階から話が長くなるのは分かってたんですが、他の三案と違ってストーリーがかなり出来ていた。いつでも行けそう。細かい設定は詰めなければだが――ええい、時間がない、やるぞ――となって、今に至る。だいだいいつもそんな感じ。今回は特に、プロットもかたちにしないまま、だいぶ切羽詰まってた。でもやりきった。いえい。

 いきなり広い異世界を描くより、国……街単位で完結する話にしよう、というのが上記の三案含め、今回の自分の挑戦だったんですが――それなら設定づくりも少なくて済む、楽――と思っていたのに。
 比較的せまい範囲で展開する物語だが、横軸じゃなく縦軸というか、歴史ですよね――けっこうな文明を滅ぼしてきました。国が興り、滅ぼされ、また国が興り、侵略され、一つの国になって、それが滅び……と、そういう「積み重ねの下」にあるのが、今回の舞台となる<ホール>。

 加えて、歴史っていうのは「どちら側」にいるかで見方が変わるもの……。そういう立場の違いから見えてくる、つくられる「歴史」とかも、いろいろ。
 具体的にいえば、レリエフさんの考える「暗黒時代」と、小人さんたちのいう「ぶらっくなじだい」とか――比較的近しい時代だが、厳密には異なる。
 たとえば、支配される側であればブラックな時代でも、する側からすると栄華を極める時代。その栄華が衰退すれば、暗黒時代になるのでしょう――
 悩んだのが、どこからが「記憶」で、どこから「歴史」になるのか――何代を重なればいいのか……Aさんにとっての祖国の崩壊という記憶が、Aさんの孫の代になれば「歴史」になってるみたいに。何十年、何百年あれば、過去に実在した都市が「伝説の都市」みたいに実在を疑われることになるのか……なんかそういうやつ。

 そして、<ホール>のなかには長寿な連中がいるもんで、歴史観もばらばらになる……。考えることいっぱい。とりあえず今回――この一章までは、長老さまは長い時代を生きてるかもしれないし、「過去の出来事を幻視しているため、それを自分の記憶と混同している」かもしれない、ということでごまかした。どちらでも構わない、というのが実際のところ。でもたぶん、長生き。

 長老さま、小人といえば――自分の当初のイメージではぜんいん幼女だったんですけど、なんか変なものになってしまって、「終焉」のシーンではあまりあれな感が出なかったのが……良かったのか、悪かったのか……。とりあえず、子ども。その正体についても早々に分かる予定だったんですけど、書いてるあいだに「別に明かさなくてもいいか」となった。というか、タイミングを逸したら引き返せなくなっていた……。いずれ明らかになるというか、この辺特殊よね。

 この異世界について何も知らない主人公たちが、冒険のなかで世界の真相に近づいていく――というイメージだったのだが、別に何も知らないのは主人公だけでよくて、仲間たちは「知ってるけど。自分たちにとって当たり前のことだから、わざわざ言う必要がない」というのもありだな、となりました。まあ、聞かれれば思い出せるのだけど、ふだんから頭のなかにある訳ではない、みたいな。
「あれは犬ですか?」「犬です」この時点では犬の種類について、知識として持っていても別に説明まではしないように――「どういう犬種ですか?」ときかれて初めて、「ポメラニアンです」と思い浮かび、答える。その過程で他の犬種についても頭に浮かぶ――「なんだっけこの犬種……チワワ、プードル……ああそうだ、ポメラニアンだ、宇宙人みたいな名前の!」ていう感じ。
 答えないわけじゃなく、普段は頭のなかにない……「もや」がかってる、みたいな。今思いついたんだけど、そういう設定でいきます。もやのせい。

 とまあ――こうやっていろいろ考えてるのですが――それは穴を掘るような、砂の山をつくるような作業で――それをぶっ壊すのが異世界ファンタジーの醍醐味だと自分は思っているであります。少なくとも、そういうのが好きなので、そういうものを描きたい。つまり、世界の謎をつくり、それを解き明かす――「中身はこうなってます」とばらばらにしていく。ほろびのびがく?


 ともあれ……頑張った。
 一応ね、現在投稿してる範囲だけでも、あの世界の謎が解けるような伏線が配置されてる……と思われ。少なくとも主人公の背景くらいは。

 情報の出し方とか、ぜんぶアドリブ進行だったから……もっとうまく出来たかもしれないし、出しすぎた感もあるのだが――今後はその辺も落ち着いて考えて、ぼちぼち進めていく予定。書いてるなかで生まれたものとか、浮かんだもの、変わったものもまとめておきたい。けっこう、レリエフさん周りがやばい。裏主人公かもしれん。
 ロスト(記憶喪失だから本名以外の名前が必要だとなって、割と適当に思いついたのをつけた……ちょっと恥ずかしい)が王道主人公というか、成長しながら冒険する側なら、レリエフさんはとにかくたくさんつらいめにあいながらすすんでいく……。ひげきのひろいん。でもはーれむしてる。とりあえずひらがなにしておけばじゅうようなはなしにもふぃるたーかけられるので、なにもばれない。こんかいのおおきなはっけんのひとつ。ほーらく、けいやく、かけはし。にじのはなし。


 とりあえずこの一週間はだいぶヤバかった。10万字突破してからというもの、一気に眠気が来るくらいには。一応、ちゃんと寝てたんですけどね。書くことに全てを注ぎ込んでいたのである。一番ヤバいと思ったのは、「あとでお風呂入ろう」→翌日になって「昨日風呂入ってない」と気付いたり。食器洗ってる時に心が無になってると自覚した時もヤバかった。自動的に手が動いていた。これは今後の魔女の設定に使えそうだなとか、もう×剣伝説のことばかり考えていた。なのでしばらく休みたい。

 ……KAC以来何も書いてないと思えば、この半月の濃厚さ。もっと日課のように、気軽に書ける……ルーティンを構築したいですね。


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