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しのびかに黒髪の子の泣く音きこゆる

  • @hailingwang
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atasikurokamino
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  • 2023年12月1日

    『好きてし止まむ』大反省会

    https://kakuyomu.jp/works/16817330662493967388 の反省会会場です。 みなさんからの感想や疑問、改善点等お待ちしているので読んでください。 読みました? 大丈夫大丈夫、思想の強い話とかしないから! まあ聞いてってください。 ていうかアレですよね。気になってる人もいるかもしれないので、今回はまず「何故こんなことを!?」からお話していきましょうか。 本当、違うんですよ。何か伝えたい熱いメッセージとか無いからマジでマジで! ただ三話目冒頭のアレがやりたかっただけなんです。昨年、戦中派の方のお話を聞く機会がありまして、そこで実際に「お昼に呼び出されて何か聞かされたけど全然わかんなかったわ。大人はわかってたろうけど」って聞いて「へー『はだしのゲン』と同じじゃん」とか思ってたらあのシーンがポワ~ンと浮かんできて。『素敵だな』と思って。後はもうそこから逆算してシチュエーションとキャラとプロットを作って、で、アレだけで終わったら物足りないから当世風のオチを付けたら、こんな感じ。ね、自然な流れでしょ? あのシーンをやろうと思ったら誰だってこうなっちゃうんですよ。 プロットについては前回に引き続いて壁尻スタイル(事件とその結果の2シーンで作る会話劇メインのプロット。詳細は前反省会参照)。本当は俺君とお嬢の会話をもっと書きたかったんですが、あのシーンの為にどうしても戦争を挿入しないといけないのでそこに大分割くことになりました。恋と戦争にはあらゆる戦術が許されるって言うけど、恋と戦争自体はあんまり食い合わせが良くないんだよね。8月から製作を始めて、大変苦しみました。今年は本当ならホラーの短編連作で長編も出したかったんですが、これだけで手一杯でした。 ただ、今回は自信作です。私の書くラブコメなのに、ちゃんと恋愛の話をしていますからね。自分としては毎年自分の腕は上がってると思っているのですが、今回は書きたいものをよく書けたと自負しています。今年も量は全然書けなかったけど、最後に満足の行くものが出せてよかったね…。欠点があるとすれば、序盤ちょっと重いの(-100点)と、やりたいことに拘泥して読者を獲得する為のフックが作れなかったの(-1000点)と、アレ(-1000000000点)ぐらいです。致命傷か、ギャハハ!! でも、本当に自信作です。 貴方にも読んで欲しい。 以下はキャラへの反省(ほぼ感想)です。 俺君 最初は彼だけ伊藤と名前を決めていたんですが、書き進めるにつれ今回はキャラに固有名が無い方が良いと考えるようになったので無くしました。字数制限さえ無ければもっと無様にできたんですが、無様パートが好きなのは私だけの可能性もある。 お嬢 もしかして……クソ女になっちゃってますか!? でも私、こういう子が好きなんです。 初期プロットではもっと人格が崩壊していました。元はお嬢様キャラだったが、あの人の好みに合わせようと幼馴染・ツンデレ・ヤンデレ等色んな属性を取り入れた結果全部の属性が混在して制御できなくなってしまった、みたいな。何でそんなキャラにしようとしたかというと……彼女は多面性が必要だと思ったからです。その考え自体は残されて本編でのああいう形に収まりました。 お気に入りのキャラなので、いつかお嬢がこの様子のおかしさでバイト先を破壊する短編とか書きたいですね。 エセ関西弁の女子 まあ、ゴールデンカムイで言うマンスールみたいな役目かな……。本当はいない方が良かったと思うんですが、どうしても最後の展開の為にもう一人が必要だったので。 初期プロットではもう一人いて、二人で国策漫才(戦時中の時局に合わせた漫才)を再現しようと経験者のお婆にインタビューをし、空き教室でネタ作りをしている内に俺君達と絡む、という感じです。このプロットではよりわかりやすく戦争やお嬢と俺君の関係について、四人で派閥を作り替えながらスリリングに議論を進めるという構成でした。一万字のサイズじゃないし、やはり短編にしてはキャラが多過ぎると没に。 あの人/あいつ・あの子 もっと描写あった方が感情移入できたVS舞台装置に徹した方がわかりやすい、のせめぎ合いで後者を取りました。字数も足んないしね。 お婆 もっと喋らせたかったが、それはそれで題材への敬意の無さに対してのエクスキューズを重ねるだけで見苦しくなっていたかもしれない。 地学の先生 もっと上手い使い方あったかなあ……。 ここは今後の課題としましょう。 さて、私からの反省はこんな感じですが、今回もみなさんにも参加していただきやすいようこちらから気にしている所を三つ挙げてみました。このうちのどれかか複数、またはこれ以外にも上の反省で挙げたところなど何か思うところあればぜひぜひご指摘ください。 ①読み終えて、今回の気分はどうですか? 凡下:何故ワイ君の小説にはあんまり☆が入らないの? 博士:読後感が良いのか悪いのか何かよくわかんなくて☆入れる前にタブ閉じちゃうんじゃよ っていう風に前から考えているんですけど、実際どう? 個人的にはハッピーエンドな幸福感より『苦味があって、不安もあって、でもどこか素敵な感じもする』みたいな複雑な感じ、というか究極的には私がその物語に対して抱いてきたたくさんの気持ちを同じように味わって欲しいんですよね。そういう指向性の無さが評価に繋がらないんじゃないかな、と考えています。今回はまさにそんな感じじゃない? 私の言ってることが伝わってなかったら、読み終えての感想でも、「いや、何かよくわかんない話でした」とか「クドクドクド最後まで自己満過ぎッ!!」とかバッサリ切ってくれていいですよ。 ②なんかわかんないところありました? もう永遠の課題。ただ、今回は自分としては限界までわかりやすく書いたつもりです。マジでアレ以外は変な事ことしなかったし。色々整理もできて、比喩の関係も目を凝らせば見えてくるようにして。お行儀よくなってないですか私? とはいえ、壁尻スタイルを使ってもギリギリまで描写や説明を削っている自覚もあるので、ご不明な点があればお気軽にお問い合わせください。 ③みんなが『文体のリズムは大事』って言うから、もうずっと文末の母音を前文の文末と違う音にし続けてるんだけど、もしかしてそう言う意味じゃない? 前の文が「~だった」で終わったら、次の文は「~する」とか「~したい」にするのを延々繰り返す、ってやつね。台詞は生っぽくしたいんでやりませんが、地の文についてはは忘れた時か、稀に演出上の意図がある時以外はこのルールを厳守しています。 これずっと気になっていたんで、この機会にお聞きしたいです。私の文章、極たまに『個性的』みたいに言われるんですが、もしこれのせいだとしたら全然個性じゃないです。インターネットのみんなが言うからやってるんです。みんなの個性。 というわけで、上記質問含め、皆さんの文体のリズム観についてよろしければお聞かせください! では、今回はこれぐらいにしましょう。 最後に、本作を読んでくださったみなさま、ありがとうございました。 何か改善点や疑問点などありましたら忌憚なくコメント欄にお書きください。 言いにくければX(旧:Twitter)のDMでも構いません。 みんなで最高の反省会にしましょうね。
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  • 2023年8月25日

    『余命半年の浦越さんが三年峠で転びかけている』大反省会&あたらよ文学賞一次選考落選敗戦の弁

    https://kakuyomu.jp/works/16817330662156157413 の反省会会場です。 本編も読んで欲しいので読んでください。 読んでくれました? ありがとうね。じゃあ、始めましょうか。 今回は第一回あたらよ文学賞という短編小説賞に向けて書いたものです。詳細は各自調べていただくとして、テーマは『夜』、ジャンルは小説なら不問、上限15,000字、がざっくりとしたレギュレーション。(集まった作品の出来次第であると前置きしているものの)受賞作品には文学的な作品を志向しているとのことで私の作風とは合いませんが、選考委員にラノベやキャラ文の作家の方が多く、更に一次選考作品には選評が付くとのことで、それを目当てに提出しました。まあ全く歯が立たなかったわけですが。 今回の目的はその選評ともう一つ、自分なりに考えた新しい短編の型の練習です。今年の三月末頃、普段から大変お世話になっている方と色々話して、やはり自分の短編は詰め込み過ぎだという反省を強くしました。そのお話を受け、意識したことは四つ。一、シーンは少なく。二、アイデア(やりたいこと)も少なく。三、キャラも少なく。四、お話の展開は四回捻るか、一回で抑えるかの両極端。 以上を考慮した結果、以下のスタイルを考案しました。 ・字数:10,000~20,000 ・シーン最大上限:2 ・メインキャラクター:2 ・進行:三人称の会話劇 ・舞台:現代日本 シーンは事件とその結果のみで、文量比の目安は2:1。メインキャラはラブコメができる最低限度。自分の能力を最大限発揮できる会話劇、説明を極限まで省ける現代日本を舞台として設定。一回捻りでも四回捻りでも展開できるが、とにかくシンプルでわかりやすくせざるを得ない構造。 これを祖型となる作品『壁尻・ザ・ファイヤー』から名を取って『壁尻スタイル』と命名。以降数回試行を繰り返してブラッシュアップし、世俗的な評価を得ることを目指す……というのがこれからしばらくの方針です。 作品の外についてはこれぐらいにして、そろそろ中に入っていきましょう。 今作でやりたかったことは「余命系のお話を死ぬほどコケにした~い!!」でした。 余命系って言って伝わるかな。あのほら、『鬱屈して冴えない毎日を送るボクが、余命僅かなヒロインとの儚く美しい交流を通し、命の大切さとか生きる意味を見出して再起する』的な奴ね。場合によっては死ぬのはボクの方だったりする奴。私が子どもの頃から流行っていたし、最近もそういう本がポンポン出ているので、これはいかんな、と。あんな惰弱なものを好むオタク君達は懲らしめてあげなあかんな、と。自分の生を直視できず他人の死を啜る濁った眼の連中にですね、渇を入れる為に筆を執ったわけですよ、こっちは(笑) ……何だ君は! 私は救国の志士だぞ、そんな目で見るのは止めなさい! ま、そんなわけで意気揚々と作り始めたわけですが、ぐっちゃぐっちゃに苦しみました。六月の頭には本腰入れて取り掛かっていたんですが、もう書けなくて書けなくて。提出期限(7/31 23:59)の二十五分前ぐらいに書き終わって、見直してたら十分切るか切らないかぐらいだったので泡食って出した始末。悪夢だった、もう書けなくて書けなくて。気力で負けていた。Wordに立ち向かうことが怖かった。しかも制作最終週はメガ下痢とか久々に体調不良も起きて七転八倒。本当大変でした。 ◆ で、そんな状況でも頑張ったのに結果はこの様。私もうボロボロですが、反省はしなければ。 というわけでね、いつもなら皆様からご意見・ご指摘を募るこの大反省会ですが、今回は事前にReddit(アメリカの2ch)で聞いてきました。はいそれでは、今回落選してしまった理由について、海外の反応と私からの応答を以下に連ねていきます。 ・電波過ぎ(48歳 男性 マイアミ) ―ご意見ありがとうございます。本作は論理的な整合性よりイメージの飛躍を楽しんでもらうつもりで製作いたしましたので、ご期待に沿えず残念です。 ・やりたいことと主題の『夜』とが噛み合ってないね(27歳 男性 ダラス) ―ご意見ありがとうございます。果たしてそうでしょうか。四という数字に夜と死を重ねることで、悩めるヒロインの精神世界を表現し、夜という時間の持つ恐ろしさを書くことができたと私は思っています。 ・『三年とうげ』でインパクトを出したかったんだろうけど、オリジナリティを最初から放棄したみみっちい創作だ。しかも出オチの後は手に余って、無思慮に日本神話と接続させるなんて無様で見るに堪えなかったぜ (48歳 男性 マイアミ) ―ご意見ありがとうございます。見当違いのお考えに思われます。独創性は意外なモチーフの組み合わせから生まれるものです。それに、三年峠の物語と黄泉の国の周りの神話は生と死の狭間を行き来するという点で通底しており、朝鮮と二本、二つの民族性を横断したアジア的な強靭さを作品に与えたと考えます。 ・問題は電波とかテーマとか独創性とか以前で、何が面白い作品なのかわからないところだ。前半のコメディパートは勢いで取り繕っただけで笑うには決め手に欠く。後半の峠の真相と二人の関係や、それぞれの抱える事情が解明されるパートもただ情報を提示するだけでドラマに乏しい。終盤は何か意味があるんだろうが、説明の仕方がヘタクソで結局二人に何が起こったかわからないまま終わる。それぞれのパートがそれぞれ上手くいってないか、魅力が無くて、結局何を楽しむ作品なのか戸惑ううちに読み終わってしまった。信じ難いことに、この作品は――死という絶対的な事実を曖昧にしてしまうことにより――余命系という最低限のジャンル性すら取りこぼしているのだ。いや、作者は思わせぶりな引用や会話の行間に漂う雰囲気を楽しんでもらえばいいと思っているのかもしれないが、しかし、その為に必要な技量が伴っていない。読者には作品の面白さを想像する為の努力を過剰に求めるが、自分は少しの想像力も努力も費やしていない。彼(作者)は怠惰だ (22歳 未記入 エルパソ) ―貴様、そこへ直れ!! この青二才の唐変木が!!! 素っ首叩っ切ったるわい!!!!! 俺の作品は全部面白いだろうが! 前半爆笑ギャグ百連発だし、後半もハラハラして目が離せないし、終盤だって幻想的で素敵だ!!! なぜそれがわからんのだ、貴様ら愚物は、揃いも揃って! ・意見を募ると言いながらさっきから反論ばかりだ。どうやら貴方は反省すると殊勝なことを言いながら、本当は別のものを求めていたらしい。しかし、慰めや肯定の言葉を貰う為にはそれに相応しい謙虚で誠実な態度が必要なことをご存知かな? 老婆心で申し上げますが、余命系をコケにするなんて不誠実な動機で生や死なんて扱い切れない問題を抱え込むから、評価に値しない作品を世に出してしまうんですよ。これからはお気を付けくださいね (48歳 男性 マイアミ) ―バカ野郎、そんなわけ無いだろ! なんでわかんねえのかなあ、コケにするってのは方便だよ方便! 余命系っていうデカいジャンルをひっくり返してさあ、生きるとか死ぬとかどうでもいいところに行く子ども達が二人ぐらい居たっていいじゃないか。生きるか死ぬかなんて余命宣告されなくても、俺なんて毎日悩んでるんだから。生きるか死ぬかなんてこっちは飽き飽きしてるんだから。そんなに飽き飽きしているのにあんなに恐ろしい夜を、何度過ごしてきたことか。あんなに飽き飽きしていたのに、四の後に五が来なかった人達を見送ってどれほど悲しかったろうか。だから、その恐ろしさや悲しさを出し抜いた人間をさ、俺一人ぐらい、書いたっていいだろがい!!! 腕が足んなかろうが、何書いてるかわかんなかろうが、こっちは本気で書いてたんだぞ!! それを、おい!! おい、聞いてるのかマイアミ48歳男性!!!! オウコラ!!!! ・や、や、何か色々考えて書いてたみたいだけど。そういうの全部、誰にも、伝わってないからね(笑)(48歳 男性 マイアミ) ―バ、な、この、な、何をお前、ウッ!! キレ過ぎて頭が…… ……? あれ、いつの間にか真っ暗? 俺、何でパソコンの前でボッとしてたんだろう。 あれ、もう、こんな時間か。 明日も仕事あるし、もう寝なきゃ……。 ◆ はい、ということで、以下は恒例のキャラへの反省です。 浦越さん 奇妙に生命力のある感じにしたかったので強そうな描写をしました。 が、それで何か効果が生まれたわけではなかった……。 丸茂君 もっと彼の方の葛藤も組み込みたかったです。 字数とテーマの兼ね合い的に難しく、どんな個性にするか答えも出ないまま書いてたら良く喋るガキになっていた。 女の子 闇バイトではないが、採ったものをメルカリに出品して法的に大火傷したことがあるらしい。 諏訪市暗黒吹奏楽団の皆さん あんな時間にあんな場所で子ども達が残ってたら誰だって心配するよね。 ◆ では、今回はこれぐらいにしましょう。 結論としては、『その時出せる全力で書いたが、力及ばず、あたらよ文学賞に落選してしまった』です。返す返すも頑張ったのに報われず、辛くて悔しい思いでいっぱいです。 次はもっと面白い作品を書きましょう。 最後に、本作と反省会を読んでくださったみなさま、ありがとうございました。 何か改善点や疑問点などありましたら、忌憚なくコメント欄やX(旧Twitter)のポスト・DMにでもお書きください。 でも、書かなくてもいいです。 本当は私の作品を読んでくれなくても構いません。 小説を読んで、あまつさえそれについて何か書くことがどれ程大変か、少なくとも私はいつも凄く大変で苦労しています。私事ながら、本作の制作期間中に身内が一人、仕事で深くお世話になっていた人が一人、亡くなりました。どちらの死もけっこう悲しかったですが、その二人ともに最後、死に顔にさえ、一言も別れを告げることができませんでした。どうかみなさんは、伝えたい言葉を伝えられるような余裕を持って日々をお過ごしください。
    • 4件のいいね
  • 2023年5月22日

    クソバカ高校演劇:『新入生歓迎公演『霍小玉伝』』大反省会

    https://kakuyomu.jp/works/1177354054919338321 の反省会会場です。 みなさんからの感想や疑問、改善点等お待ちしているので読んでください。 読みました? ネタバレ全開なんでね、読んでからの方がいいですよ。 それでは、反省会を始めましょうか。 いやー、今回初めて純粋な部活モノを書いたわけですが、どうでした? 懐かしかったですか? 私も高校時代は念撃部の主将として念動力で鉄板をバキバキ曲げていましたよ。特にあの岡谷工業との県大会決勝は今でもOB会での語り草になっていて、同窓会の度に恥ずかしくなっちゃいます(笑) そんなわけでね、部活と言えば誰しもとは言わなくても、結構思い出や、そうでなくても独特の郷愁があると思うんですが、今回はそんな感じしました? 私は、書いているうちにわからなくなっちゃって。 本作の目標については三つ(後述)ありますが動機は一つだけ、「忘れる前に書いておかなきゃ」でした。恥の多い生涯を送ってきたので過去は忘れる主義なのですが、ある日気付いたんですが、実際に思い出せなくなってきてたんです。「俺、諏高のこと、もうあんまり覚えてないな」って。何してたかとはまだましで、何を考えていたかなんかはもうほとんど思い出せない。それが何だか勿体なく感じたので、一昨年頃には本作を書こうと思い、去年の夏頃作り始めて全然書けず、今日まで掛かったわけです。まあやっぱり色々忘れてしまったので、郷愁みたいな感覚は無く、かと言って追体験するようなリアリティを感じているかもわからないままずっとやっていました。みなさんは読んでてどんな気持ちでしたか? さ、取り留めのないことはここまでにして、作品の反省に移りましょうね。 本作の目標は三つありました。以下の通りです。 ①三幕構成の習得(技術的目標) ②これから高校演劇モノを書いていく上で、演劇部ってどんなものかの紹介 ③高校演劇って何だったのか、現時点での総括 一つずつやっていきましょう。 まず①ね、反省会としてはここが一番重要ですよね。みなさーん、三幕構成って知ってますか? ……そうですね、創作論の、特に構成の話になると一番最初に出てくる奴です。あまりにみんな三幕構成三幕構成言っているのが羨ましくて、カクヨムコン短編賞でメイクマニした分で本買って読みました。何しろ以前長編をやった時は構成に自信が持てず、二年掛かって塗炭の苦しみを味わったので、楽に書ける“型”が欲しかったので。で、結果ですが……楽になりませんでした! 今回も九か月掛かってるわけだからね。もう散々苦しみましたし、五万字完結予定だったのが七万字超えたので、三幕構成の習得も失敗しました。 ただ、完結した今となっては案外悪くなかったかもと思っています。確かに大まかにお話を組み立てる分には参考になったし、今回書けなかったのは構成のせいというよりは、覚悟が足りないとかやる気が出ないとか、酒が飲みたいとかマネジメントで解決すべき要因の方が多かったと思います。その証拠に製作期間の目安を書くと以下のような感じです。 一幕:約五か月(間に短編二つ挟んだので実質的には約二か月程)    →約19,000字(12,500字予定) 二幕:約四か月    →約37,000字(25,000字予定) 三幕:約三日    →約16,500字(12,500字予定) み、醜すぎる……。まあシド・フィールド大師も二幕が一番苦しいと言っていたので順当と言えば順当かも。ということでね、次回からも三幕構成を活かし、心を強くして書いていこう……。 次、②。ここからは作品内容の反省も交えていきます。ま、一応ね、高校演劇の小説をこれから何作か書いていきたいと思っているんですが、読者の対象はもちろん広く取りたいわけです。そこでネックになるのが、演劇って専門用語が多いんです。まず何やってるかわかんねー部活な上に、独自の用語を賢しらに語る厳しい集団になってしまうので、今回は凄い一杯説明していこうと考えていました。このクソバカ演劇部をシリーズにするかどうかは置いておいて、それはやっておく必要があるかなって思って。でも、今はやらなきゃよかったなと思っています。何故かって言うと、本作を書いている内に、どうせ作品毎に解説し直すんだろうな、と思う程度に必要な知識量が多かったからです。後、舞台を見る上で重要な上手(かみて)・下手(しもて)の概念を説明しなかったし、②の目的としてもどっちつかずになっちゃってるね(他人事)。ただこれは作劇上仕方ないなとも思っていて、何故かって言うと……。 高校演劇って、小説にするとつまんないんだわ。 これに尽きます。用語の説明とか一々してる場合じゃないつまらなさよ。 あの、別に先行研究とか全くしてない個人の持論なんで怒らないでくださいね。でも、つまんないんだわ。演劇って、やっぱ音もビジュアルも無くした時点で魅力三分の一(テキストしか残ってないから)じゃない? で、しかも部活モノの側面も乗せないといけないし、すると話のスケールも学生レベルという制約が掛かってしまう。そこに更に演じる劇のコンテクストも加わるともう三重苦、これを順当に回すとどうしても全体の構成とボリュームを重厚にする必要が出てくる。それは私は「鈍重で読むのがタルい小説」だと考えます。……じゃあ何でやるんだよって? それはね、これが私の使命だからです。つまんないと思っているところに何とか利用価値を見つけたいんです。星とか賞とか、採算は度外視しています。 それで、本作の事件や過去回想等が全て本番中に行われるのは、それをクリアする為のアイデアでした。演劇って本番が一番面白い、根拠はないけどそう確信しています。本番の生の緊張感や即興性を活かし、事件を起こして部員達の葛藤を盛り込み、それを劇中劇(霍小玉伝)でまとめあげる。それを私のスカスカでガランドウの文体で最速で駆け抜ければ、“タルさ”を脱することができるのでは、という試みでした。 結構うまく行ってない!? なんか、劇と部員が色々組み合って、うまい感じで、ギュッとまとまっててさ……いい感じ……じゃない? 俺は好きだよ……。 まあ、でも……みなさんはついてけましたか? キツかったのでは、と思っています。 文量に対して役が多いんじゃ! 部員七人、出す必要ありましたか? そこに更に『霍小玉伝』の聞き慣れない感じの登場人物がゴロゴロ出てくること忘れてませんか? 忘れてたの……。七人、というか音・照を舞台に出したのは②の部活紹介の為だったんだけど、削るべきだったと思う、後半空気になっちゃったしね。部員は四人(演出・部長・演出助手・チカ)まで絞れば、多分五万字で同じ面白さで作れた気がする。それでも目まぐるしいと思うけど。まあ、でも部活紹介から始めたからこそ、③に到達できたんだと思います。 ③は本作のテーマです。作中でも二回ぐらい演出に「高校演劇とは何なのか」って言わせたと思います。何か、作中でテーマを直接言わせるのってダサいみたいな考えがあったけど、創作論の本読んだらそうでもないみたいなので書きました。本作を書く上で私はちょっとずっと引っ掛かってることがあって、それは「高校演劇部員当事者は、高校演劇についてこんなに意識的に言及しない」ということでした。不自然だな、とは思っていたのですが、三年となり、演劇から気持ちの離れた演出ならこういう考え方をしてもおかしくないと思って納得させていました。作中でのテーマに対する議論も「説明臭過ぎっ」と思いつつも、これまでの小説で散々わかりにくいと言われてきたのでかなりはっきり書きました。まあでも、本作が『霍小玉伝』だからこういう結論になったんであって、別の劇ならまた違う話になっていたと思います。高校演劇、それは……わからない。私は念撃部の主将だったので。 ちなみに演目を『霍小玉伝』にした理由はマジで無いです。高校演劇書くか~と思って他に材料が無いか頭の中の冷蔵庫を開けたら『霍小玉伝』しか入ってなかった、それだけです。私はいつもそうやって書いてきた。 うわっ、大分長くなってしまいましたね。 作品については、もうこれぐらいにしておきましょう。 以下はキャラの反省です。 演出 この性格だとクラスでもさぞかし生き辛いんだろうな……と思いきや、自認通り空気みたいな存在。何なら同級生の前だと一人称も「私」だし。家でも良きお姉ちゃんだったりします。要するに高校演劇で初めて自我が芽生えちゃった人、そういう子として書いていました。 あと本編中だとまるでパワハラクソ野郎のように書かれていましたが、それは彼女のクソさの一面でしかありません。彼女の本当にグロいところは隠されたままです(書くと本当に彼女のことが嫌いになっちゃうからね)。 部長 演出と合わせて、李益と霍小玉、高校演劇と演劇、これから何者かになる誰か(=高校生)と部活動等々様々な関係の象徴として頑張ってくれました。造形としてはかなりテンプレっぽくしたけど、演出への二人称は「貴様」にした方がもっとキャラが立ったかな? ベジータ過ぎるかな? チカ だってあそこでああしないと、演出にミルクティーぶっかけらんないじゃん!(本作で一番やりたかったこと) 演出助手 実は本編以前にも演出に反旗を翻し、殴りかかったこともありました。が、即制圧され、演出は拳を交えた事で仲が良くなったと勘違いしていました。意外とガッツがあるのでやっぱり演出向いてるかも。 衣装 完全に便利キャラにされていましたね…。便利でした。 照明 本作の中で一番最初に産まれたキャラ。というか本作の前に彼女が主役の短編を書くはずでした。彼女の罪が何なのかも、その短編が公開された時わかるでしょう……(多分来年頃) 音響 食い物弄りは本当にダメージ刺さる人もいるから不味かったかな? 後は後半にも出番を作りたかった……ごめんね。 さ、これぐらいにしておきましょう。 こちらから皆さんにお聞きしたいことが一つあります。 どうすれば高校演劇を小説で面白くできると思います? 全然漠然とした考えで構いませんし、面白かった高校演劇の小説の紹介とかでもいいんで、何か思いつきましたら是非お教えください。 それから、今後についてですが、しばらく短編主体に活動していこうと思います。ラブコメとホラー、この二本槍で行く……はず。 最後に、本作を読んでくださったみなさま、ありがとうございました。 何か改善点や疑問点などありましたら忌憚なくコメント欄にお書きください。 言いにくければTwitterのDMでも構いません。 みんなで最高の反省会にしましょうね。
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  • 2023年5月5日

    お誕生日会兼『新入生歓迎公演『霍小玉伝』』大反省会予定地

    ようこそ、ここは私のお誕生日会と『新入生歓迎公演『霍小玉伝』』( https://kakuyomu.jp/works/1177354054919338321 )の大反省会会場です。まあ大反省会については完結後にしましょう。まだ書き終わってないし。 というわけでね、気楽に構えていいんですよ。何かアルコールとか片手に、nujabesとかBGMにしてチルな雰囲気で行きましょう。 はい、はい、大丈夫? リラックスしたら始めましょうね。 えー、この度、私、三十歳になりました。三十になるとね、もう凄いですよ。具体的には親から「誕生日おめでとう」のメールが来なくなる。代わりに「君、一体、人生は、どうしたんだ?」みたいなメールは来たけど。後はあー、あの、特に無いです。雑談苦手なので。話題が全然出せなくて。 というわけでね、今日はみなさんに、私が見つけた“真実”についてのお話をしていこうと思うんですけどね。 年が明けて表面上はアカウントとしての活動が止まっていたのは、この真実に気付いたからなんです。二月ぐらいから朧げには見えていて、四月になって頭を打たれたかのように目覚めました。みなさんにもこの人生の真実をお伝えしたくて今回わざわざ誕生日会に託けて筆を執った次第です。では勿体ぶらずにお伝えしますね、それは……こちら! 『ウォッカ半瓶飲んで一晩中夢を見ながら眠り続けること以上に人生で楽しいことってない』 これ、ガチです。マジマジ。飲みまくって、ぶっ倒れて、一晩中。世界中のどこよりも安全な頭蓋骨の中で、かつてあった苦痛やありもしない冒険をし続ける。これより安心できて幸福なことは無い。好きなものをさんざん過食した後の腹満感も、書いたお話を褒めてもらったり賞を獲った時の拍動もこれには叶わない。何より準備が手軽で安い。全ての苦しみ溶けていく、コスパ最強。 だから、今回のお話も本当は三月には終わるはずで、四月には超頑張ってGW明けには投稿する予定でしたが、もう毎日飲みまくってたから手に付かなくてこの様に^^; とはいえ、辛い現実を生きる為には飲んでぶっ倒れてなければやっていけないんです。孔子様も「三十にして立つ」(三十歳で自立する)と言っていましたが、自立した生活の為には必要なことだから仕方ない……。 いや死ぬのよ。 そんなことしてたら死ぬの。廣井きくりの健康心配している内にこっちの方が先に死ぬっつーの! 三十にしてこの世から飛び立つっつーの! でも、オラ、死んでも特に後悔することないし……。 いやあるか。まだ書いてないお話がたくさんある。 生きねば。 休肝日作らねば。 というわけで、今日は…… ……もう飲んでいまーす! 誕生日だからね、アハハ。 アハハ! 三十にして立つ! 三十にして座る! 三十にして立つ! 三十にして歩く! 三十にして鏡を見る! 三十にしては幼い顔、そっと下に目を反らす。 三十にしては幼い手、ぎゅっと握りしめる。 絶望は柔らかくて温かい。 ~~~以下、反省会建設予定地~~~ ここからは饐えた匂いがする…… 占いにこの地は不吉と出ました。 場所を変えることにしましょう。
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  • 2022年12月1日

    『嘘告白で全てを失った俺は、嘘告白し返す為に嘘魔王(俺をハメた黒ギャル)に弟子入りする』大反省会

    https://kakuyomu.jp/works/16817330648438985298 の反省会会場です。 みなさんからの感想や疑問、改善点等お待ちしているので読んでください。 さて、反省会を始めましょうか。 いやーどうでした? 良かった? ダメかな? 俺もうなんもわかんねえや。 もうわかんないです。以下に制作の経緯を書いていきます。 去年の反省を受けて今年目指したのは以下の三点。 1.タイトルとキャッチだけで惹きつけられる強い企画を作る。 2.字数にあった情報量にし、内容をわかりやすくする。 3.読後感をリアクションしやすい(=評価行動に至りやすい)ものにする。 全部未達じゃねーか!!!!! そう、未達でした。 順を追って説明すると、まず1が一年かけて全然思いつかなかったこと。もう全然私って面白くないので、全く閃きませんでした。 何とか最近なろうの恋愛部門で強い『嘘告白』を題材にし、嘘と本当が入り混じるスリリングなラブコメにしようと決めたのですが、そこからあと一歩進めなかった。 2についてはあれですね、完全に悪癖を直せませんでした。今年はシド・フィールドとか読んで一丁前に三幕構成だミッドポイント(今回で言うと初めの涙ね)だとやってはみたんですが、二幕後半からぐっちょぐっちょになっていつも通りに。敗因はやはり例のちゃぶ台返しですね。一万字でやることか?? やってどれほどの効果が得られたのか???? って感じで3も言葉にし難い感じになってしまった。 何でそんなちゃぶ台返しを仕込んだかというと、今回は上記の三点以外に『救い』のある話を目的としていたからです。私事ですが、本作を作り始めた十月頃は私自身救いを求めていました。しかし、いざ考えると救いってどう書けばいいのかさっぱりわからない。それはインスタントでなければならない。それは全人的でなくてはならない。それは三世にわたり、全ての時間に満ちなければならない。それは、それは、それは、と頭の中に湧き出すあらゆる条件を一か月まとめた結果出た結論がこれでした。物語の中にならそれはあるのではないか、と。その奇跡のような妄想を原資とし、本作のプロットはできあがりました。そうなるともう後は止めることはできずこのような作品となり……。 Webに出回る嘘告白の物語の多くには、どこかに誰かの救済がある。その匂いを嗅ぎつけ、ここに私の『救い』を埋め込む余地がある。その目論見があってのことでしたが、もう全然書き出すとのたうってのたうって、自分の技量不足を今回も感じました。 現時点(2022/12/1)で思っているのはこんなところです。 ま、反省点はわかってるんだから! 来年こそ胸キュンなラブコメにしましょうね。 以下はキャラへの反省(ほぼ感想)です。 守屋君 今まで書いたラブコメで一番の異常者。 前歯と奥歯は乳歯だったのでそのうち生えてくる。 林さん 吾子という名前の通り、彼女は無防備で可愛い大切なあなたであり、脆い心と体でこの恐ろしい世界を生きるわたし達自身として書いていました。目については本人が気にしているポイントなので、みなさんの想像にまかせます。 公孝 親友キャラって使い勝手いいんですね。 よく頑張ってくださったので、彼もそのうち何かの主人公になるでしょう(犯行予告) 噂好きの女子 たまたま守屋君と同じく図書室を根城としていた為に登場人物にされてしまった。 さて、私からの反省はこんな感じですが、今回もみなさんにも参加していただきやすいようこちらから気にしている所を三つ挙げてみました。このうちのどれかか複数、またはこれ以外にも上の反省で挙げたところなど何か思うところあればぜひぜひご指摘ください。 ①ラブコメに社会的なテーマってどうですか? 今回は嘘告白を拡張して嘘と本当、フェイク情報の氾濫やファクトチェックの試みまで書いてみました。別に社会派作家になりたいわけではありません。ただ、私達の生活の中にある要素としての社会を書くことで、お話を読者の実感に接続したいと思ってこのようなことをしています。しかし一昨年の『美味しくなって新登場』でもそうでしたが、今まで成果が出たことはありません。そもそもラブコメって恋愛の話をするところだからさ、社会の話はあっちでやってくれや。うん、そうかも……。 あと、今回で言うと、ファクトチェックは元々2016年のアメリカ大統領選を契機として広まっていった経緯しかり、今のインターネット(twitter等を指す)での扱われ方しかり、極めて政治的なタームなんですよね。本作ではそこを脱臭して脱臭して脱臭して、『日常を生きる上で出てくるもの』ってぐらい薄くしています。これは私の「私が対象としている読者は政治性のあるものを見るとウッってなってしまうのでは」という勘でやっているのですが、これでもウッってなります? それともウッってならない(政治性を脱臭した状態の)社会的なテーマを扱っても意味がないと思います? ……という感じで本作でのファクトチェックの登場や扱われ方についての感想やご意見を伺いたいです。「いやラブコメと社会全然噛み合ってなかったよ」等忌憚なくどうぞ! ②今回の二人ってどんな奴らでした? 今回はお話の都合上キャラクターの魅力を感じ取りづらかったのではないかと懸念しています。これでも精一杯やったんだ。ただ、嘘魔王は作中の大半魔王だからあんまラブリーにできないし、守屋君はあんな感じだし。最後なんか良い感じに落としたけど、「最後こいつら良い感じになんの!?」って思われてたら悲しい……。ちゃんとラブコメってれたのか、他の方の目でチェックしてみて欲しいです! ③いっぱい改行をスクロールさせられて、ぶっちゃけどんな気持ちですか? 改行、年々増えてる。そんな気がしてます。今年のは特に多い、自覚あり。違うんです、読者のみなさんにダルい気持ちになって欲しいとかそんなわけないじゃないですか! 何というか、タイプしてるとエンターを押しまくれる喜びに勝てなくて……。読者のみなさんがスクロールした先に、あの必殺のギャグや衝撃の展開と出会う姿を想像して胸がいっぱいになってしまうんです。まあこちらが期待してるようなワクワク感があることはないんだろうなと正直わかってはいるのですが。あの空白のことをみなさんどう思ってるか思いの丈が聞きたいです。 よし、ここまでにしましょう。 最後に、本作を読んでくださったみなさま、ありがとうございました。 何か改善点や疑問点などありましたら忌憚なくコメント欄にお書きください。 言いにくければTwitterのDMでも構いません。 みんなで最高の反省会にしましょうね。
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  • 2022年6月29日

    『毒舌少女の誰も傷付けてはいけない午後』大反省会

    https://kakuyomu.jp/works/16817139555371609035 の反省会会場です。 みなさんからの感想や疑問、改善点等お待ちしているので読んでください。 読みました? では始めましょう。 今回は「5分で読書」短編小説コンテスト2022 応募作品です。最大6000字・小中学生向け・実製作期間が一か月無いと、初めてのチャレンジ尽くしでした。 お題はこれまでの経験上ミステリーは厳しいだろう、と「だれにも言えない恋」を選択。文字数的に1アイデアで突っ切るべきと考え、「毒舌キャラ」一本で絞りました。ただまあ毒舌→毒針→時計の針といつも通りの二回転半ぐらい捻りを入れてしまったので、ちょっと扱い切れてなかったのではないかと不安もあります。ギャグやコメディ的な要素については、1.「小中学生の朝読用なら自分に書ける卑俗なタイプの笑いは適さないのでは」、2.「自分の能力的に満足の行くギャグ、特にウケを狙いながら物語も進められる字数節約を兼ねたギャグを作るのには時間が足りない」、以上二つの理由で今回はほぼ積みませんでした。この判断も不安です。自分は「自分にできることを全てやることでようやく人前に出せるものが書ける」と思っているので、作成中も現在も、不足しているような感じを覚えずにはいられませんでした。ただ、現在の出来には満足しています。不安だろうが、落選しようが、私にとって完全で美しい作品であることには変わりありません。考え、判断し、完成させていくことだけが意味のあることです。そう自分に言い聞かせています。 また今回は受賞作品や出版された作品の調査もろくにできませんでした。時間が無かったので。なので「どうなれば小中学生向けなのか」という点については今でもよく考えていません。とりあえず「普段よりわかりやすく」だけは心掛けました。まあ禅問答みたいなものなのかもしれませんが、具体的に漢字表記や語彙・表現とかも見られる点だったらどうしようと怯えています。これも怯えるだけ無駄な時間ですかね。 構成については最初は2シーンでした。 本来のプロットは「午後一の数学で悠花と宮坂が筆談で針の話をし、悠花が「この状態は十二時で終わるがこんな状態では家に帰れない」と困っている素振りを見せる→宮坂の提案で一晩中学に潜んで過ごし、打ち解けたと思ったら宮坂が糾弾したところで最後針が落ちて長ゼリ、宮坂が悠花を受け入れる」でした。 「退屈な昼間から逸脱した冒険、ちょっとインモラルでいいじゃ~ん!」と、本気でこれで作っていましたが、締め切り一週間前になって「キミ、遵法意識って知っとる?」と脳内でもう一人の自分が呟きました。これも色々考えがあるでしょうが、小中学生向けの作品で、中学生が自分にもできそうな違法行為を働き、しかも作中でペナルティを受けないのは、ちょっと挑戦的過ぎるのではないか、と。自分の中でブレーキがかかり、プロット全体を見直すことにしました。結果的にはこれで良かったと思います。チャイムを事前に二回鳴らして印象付けられたし、悠花と家の関係を書き出すことでシンデレラとの関連を深められました。 こんなところですかね。今のところ★やPVはサッパリサッパリなのでWeb小説的にはヤバいヤバい感じですが、投稿できたのが締め切り前日ですし、自分としては満足しているのでそこは切り離していきましょう。(そんな中でもレビューをくださった五島さんには本当に感謝しています) 以下はキャラへの反省です。 悠花 「口の悪い毒舌少女を嫌味なく書く為の革新的イノベーションとは!?→毒針生やして口内炎刺して口塞げ」の1アイデアから生まれた本作のヒロイン。 私としては正直「何が毒舌だバカ野郎」という気持ちがあり、「人の悪口を言いまくってる奴をどうすれば愛し得るように書けるか」という点で面白く取り組めました。欺瞞的なエクスキューズを用意し、恋をするという人間性を付与し、魔法の力に翻弄されて傷付く弱さなどを駆使してみましたが、どうでしたでしょうか? 宮坂 恋とかはまだちょっとわからない。ただ悠花のことはやっぱり大嫌いですね。彼本人も結構許しがたい暴言を吐かれていたので。優しいってのもちょっと解釈のしようで、彼の正義感や献身はのっぺりしていて、あまりその庇護対象個人個人を見ていない。むしろ明確に悪い悠花とかの方に夢中。じゃあ悠花のこと好きなんじゃん、そうかも、俺、人の心わからないュセ。 魔法使い 魔法とか使える世界なの? ついてけないわ 最後に、本作を読んでくださったみなさま、ありがとうございました。 何か改善点や疑問点などありましたら忌憚なくコメント欄にお書きください。 言いにくければTwitterのDMでも構いません。 みんなで最高の反省会にしましょうね。
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  • 2022年3月31日

    『ホラーの練習』超大反省会

    https://kakuyomu.jp/works/1177354054888825836 の反省会会場です。 みなさんからの感想や疑問、改善点等お待ちしているので読んでください。 長かった。 本当に長かった。 打ち切りとかプロットを端折るとかも一切なく、連載開始時に予定していたことをやり切った状態です。 嘘偽りなくこれが俺の今の実力です。至らぬところ、書き落としたところ、お見苦しいところがたくさんあったと思います。最後まで読んでくださった方々には感謝の言葉もありません。大変だったでしょう、ありがとね、小銭ぐらいなら出すけどいりますか? そんなわけで、大変頑張って書いた本作ですが、今回は何でこんな感じになっちゃったのか振り返る形にします。連載期間について・構成・キャラクターと、軽い解説と反省をつらつらと述べていくので、みなさんも作品へのリアクションがあれば好きなように書いていってください。コメント欄でもツイッターのDMでもマシュマロでもどこでも構いません。 1.連載期間について まず一番はやっぱり、「何で二年も(投稿前の構想含めると三年)かかったのか?」ですよね。 これはね、書くのが怖かったからです。 『ホラーの練習』はホラーのふりをして恐怖について語るお話です。それは取りも直さず「自分にとっての恐怖とは何か」を語る作業に他ならなかった。それが怖かった。別に本作に何か克明な実話が含まれているわけではありません。本当にあったのは東中で昔誰かが死んだことと、西武何とか線でお兄さんがびょんびょん吹っ飛ばされてたことだけ。怖かったのは、怖いことを書くこと自体でした。語り得ぬ感情を語り得ぬことを恐れ、wordから逃げ出す。それは自分の書く技術の無さ故でもあったし、精神の弱さ故でもあった。恐怖を語る為に必要な文字数は自分にとって余りにも巨大で、とても管理できないと諦めて酒に逃げた夜が何度あったことか。たまに書けると思う日が来るのを待って書くだけ。それ以外の日は毎日「『ホラーの練習』が書けない」と後ろめたい思いで過ごしていました二年間。普通に生きてても短編を書いてても、「逃げている」という気持ちが付いて離れなかった。でも、その毎日降り積もる後ろめたさに比べても、恐怖を書くのは怖かった。ミハルちゃんが終盤包丁を手に取ったのは、俺にとって一番怖い記憶が「包丁を持ってこちらにやってくる家族」だったからです。 そして、『ホラーの練習』は時代劇でもあります。 協調性という秘剣一つを頼りに、中学生という時代を渡り歩いた侍の物語。少女は未熟で独善的で、しかし悲壮な決意を固め強大な敵に立ち向かう、俺の母校で。これも辛かった。別に大した過去ではないんですが、あの頃のことはもう誰にも話したくない。臆病で卑怯ではあるが誠実で善良でもある彼女を書いていると、ただただしょうもなかったあの頃の自分がチクチク刺されているようだった。最後には自分だけの真実に辿り着き、愛すべき存在を見つける彼女を書くことがただ悔しい日もあった。そういう蟠り全部合わせても「もうこれは終わった時代の話なんだ」という諦観が制作自体への虚無感を抱かせることも嫌だった。あの頃の記憶に苛まれながら、生々しく現在を生きる彼女達を書く。これも自分が傷付くことが怖くて、辛いことった。 ただ、これらのことは全部やらなければならないことだったと思っています。 自分はお話を書くことは使命だと思っています。自分から自分に対して課した使命なので、必ず果たさなければならなかった。「じゃあ、もっと早く書けよ」って話なんですが。仕事とか生活も自分にとっては十分辛くて……。「仕事に比べたら、使命なんて」と刃牙の梢江ちゃんも言ってますしね。 2.構成 次は「何でこんな地味になっちゃったのか?」です。 まず本作では練習と言うコンセプトの元、「各章でそれぞれ別の系統のホラーをやる」という意図の章立てでした。内訳は以下の通りです。 一=異次元系 二=土俗系 三=ネット系 四=呪い系 五=妖怪系 六=幽霊系 七=全部混ぜ 八=オリジナル このうち「怪談五と六が一緒になってるのは結局何で?」と思った方もいたかもしれません。 正直に言うと上手く行かなかった部分です。この章においては妖怪=輪ゴムの付喪神と、幽霊=付喪神(とソコツネさん)に輪ゴムを飛ばすハルカっちの霊が怪異として存在しています。後者の印象が全然残らなかったんじゃないかな。書いた時には既にそう思っていました。でも、この章から視点変更やソコツネクラスタとの暗闘、ヤマダさん等周囲のキャラクターのドラマ開始等の要素も加わり、当時はまだ読み易い文字数とか気にしていたので「これ以上詰め込めないよ!」と投稿しちゃいました。しちゃったんだよね(笑)。笑うな。はい。一応、㊙情報が発狂した時も輪ゴムに関してだけ二つツイートしてますが……まあ伝わりませんでしたよね……。すいませんでした。 と、大分脱線しましたが、練習ありきでやっていたので、本作のプロットは読み進めてもらう為の魅力となるものを設定しませんでした。 特に序盤。我ながら凄いよね、何あの地味な始まり方。わけわからん主人公・わけわからんヒロイン・わけわからん怪異がわけわからんままベーッと出されるだけ。当然のように離脱率は阿鼻叫喚。 でも、そうしたかったんです。 あのタイトル、あのキャッチコピー、あのあらすじ、あの出だしで、それでもこの先にある“面白さ”と彼女達の秘めた思いに気付いてもらいたかった。そういう人達にだけ読んでもらえればいいと本気で思っていた、二年前は。その時の思いに逆らいたくなかったので、結局このまま書きました。 今は「せめて、もうちょっと百合っぽいパート増やした方がよかったんじゃないの?」とか「確かにテーマやプロット上怖くない怪談を書くの大事だけど、ちゃんと怖いシーンを書いてメリハリをつけるべきでしょ、ホラーなんだから」とか思っています。 後、振り返ることとしては、一応本作では「マナは何をしようとしているのか」というのを大きな柱として、様々な謎を追う形で読者さんに読み進めてもらうフックとしていたわけですが、これもどうしたらいいか全然わからなかった。自分、難しいことが考えられないッス。 能力的な問題で『謎の提示→解答の提示』しか管理できなかった(できてないかも)のですが、やっぱり「謎は解答を予想し得るものかどうか」って大事なんですかね。自分わからないッス。ミステリーとかも「ワッ大変な事件ポル! 探偵しゃん頑張って解決して欲しいポル!」って思いながら読むタイプなので。後、自分はホラーって「わからない」ことが一番怖いかなと思うので、全部書かなかったり筋を通さなかったりしたんですが、ストレスになってしまいましたか? まあ何にせよ、謎の使い方については、今後も使うなら特に要勉強ですね。 3.キャラクター それから「何でこんな奴らを書こうと思ったの?」ですね。 まず前提として本作のキャラの関係性のモデルは『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い』から取っています。知らない方の為に解説しておくと、これは当初ぼっちの女の子が痛々しく鬱屈した高校生活を送るギャグ漫画として有名だったのですが、後年主人公の特殊なキャラクターが周りに受け入れられて友達ができていく展開になったんです。この奇跡的で愛らしい人間模様が当時(2019~2020年ぐらい)の俺にバカウケで「これは良い!」と取り入れることにしました。しかし、『ホラーの練習』を書けなくなるにつれ『ワタモテ』を追うのも辛くなり、もうずっと読んでいません。これからようやくあの時の続きを読めそうです。名前も当該のキャラクターから一文字変えたものになっているのですが、わかりますか? わからなかったらここまでの数行は全部忘れてもらって結構です。ということで、本作では『ワタモテ』の中でも大好きな関係性、具体的に言うとマコっちと田村ゆり、南さんにスポットを当てたものとなっています、わからない方はこの行も忘れてもらって結構です。 まあそれで何がしたかったかと言うと、「やってしまった人間達の本気のごめんなさい」を書きたかったんです。本作の参考となった百合ホラーの一つに『裏世界ピクニック』があります。これ面白い作品なんですが、そこで主人公とヒロインの関係がよく「共犯者」と現わされているので、そこから変形させ本作ではミハルとマナの関係を「贖罪者」として設定しました。お互いに同じ罪を抱え、償う為に大暴走。自己肯定感は最底辺なのに尊大で傲慢。そんな二人のお互いに独善的な共感と慈しみ合いが本作の百合の柱だったんですね~。そんなんどうでもいいから、もっとイチャイチャさせるべきだった!!! で、まあ百合としての狙いはそんな感じになっちゃいましたが、ドラマとしての贖罪のあり方はまあまあ書けたんじゃないかと思います。自分の精一杯です。 以下は各キャラへの反省です。 ミハルちゃん コミュ強に見せたかったが、作者のコミュ力が低すぎて、何かゴリ押しのコミュしかしてなかった。まあ本当にコミュ力高かったらあんなことになってないから、間違ってはないか。 本当に凄い子でしたね。ビビり役もやるし、高度な情報戦(爆)もやるし、何より全力で間違えられる。 本当に二年間ずっと彼女のことを考えていました。練習する子どもとしての彼女は書きき切ったと思います。 でも多分これからも彼女を書く機会があるでしょう。それぐらい彼女のことが好きです。 裏設定と言えば、「話しかけられば男女問わず100%聞きたくなる」レベルで美人、ということですかね。本編中だとコイトやハラダの反応ぐらいからしか察せませんが。 あとこんな筋肉除霊術の使い手になるんだったら、オカルト知識じゃなくて鎖帷子とか身に付けた方が良かったよね。 マナ 何か……もっと書きたかったッス。 奔放なところや悪いところ、ヒロインとしての役割は書けたけど、可愛いところが足りなかったと思う。 怪談もう一個多くても良かったよね。百合百合する為の怪談。でも差し込む余地が思いつかなくて……。 ちなみにマスクは変化を象徴する小道具の一つで、仕込みは何も考えてませんでした。ソバカスを気にしている説の他、防寒具説も有ると思います。 ヤマダさん(ユキ) 反省の多いキャラ1。 皆さんにはどういう子に見えたでしょうか? 俺としては「悪い子じゃないけどちょっと関わりたくないかも」って位の温度感にしたかったんですが、そう書けた自信が無い。嫌いになって欲しくはないけど、一方的に正しい立場にあって共感できるキャラだとも思われたくなくて。難しかったです。「そこまで複雑な設定や立場である必要あったか?」という視点もありますね。ただ、この時期特有の人生で初めて「友達の仲良し度」の重み付けを自分の意志で変える瞬間、その切なさとか悲しさを書きたかったので、このような造形としました。もっと細やかに人間関係を書ける腕が欲しかった……。 ゴミさん お前がもっとしっかり教室見とったらこんなんならんかったと違うんか!? そうなんですが、まあ彼女もトラウマになってる奴のいる教室なんか見回したくも無かったんですね。 というか、気付きにくいように頭を弄られてるんで。 後、友達といる時以外は男性声優とゲーム実況者のこと考えています。 まあツッコミどころの多いキャラになってしまいましたが、お話を畳む為には仕方なかったんだ……。 ハラダ&タナカ 百合男子ーズ。ハラダは最初は百合に挟まろうとした罪を犯し、物理的に「挟まっちまった」になる予定の役でした。絶対スベってたのでやらんで良かった……。タナカは本当ならミハルとマナの深まった関係に対し、「気持ち悪いんだよお前ら」とか罵倒して生々しくもミハルちゃんに二人の関係性を自覚させる役割がありました。が、全然二人がイチャイチャしなかったので、ボツに。聖剣タナカブレードを授与するだけの仕事となりました。ちなみに(二回目)、タナカブレードは結局返却されませんでした。 ハルカっち カスでしたね~。でも世の中にはこういう奴もいるんです。 俺も彼女のめっちゃショボい版だった。 コイト 反省の多いキャラ2。 要するに「ミハルちゃんを襲う恐怖」の類型の一つとして出てきたわけですが、そんな気楽に出していいキャラじゃなかった。小児性愛者・性犯罪者の書き方については後になってすごく悩みました。彼らへの先入観、差別、あるべき扱い方。しかし、そこに寄り添おうとすればするほど「それはミハルちゃんに寄り添えてないよね」と、自分の公正性に欠けたバランス感覚を自覚させられることが何度もありました。散々悩んだんですが、結局「チャイルドマレスターはパクられて欲しい」という素朴な思いを優先してしまい、あのような形になりました。この問題に関してはいずれちゃんと勉強して書こうと思います。 うーみん 元ネタは韓国のホラー映画『哭声(コクソン)』です。國村準が出てたやつ。「どの辺が?」っていうとネタバレになるので伏せます。 これもまあ、ネットを介した男性と若年女性の交流、そこに潜む恐ろしさを書きたかったんですが、扱いきれませんでした。いかな長編と言えども詰め込める上限というものがあるのでしょう。技量の無い素人にとっては特に。 ちなみに(三回目)、本編終了後はミハルとうーみんの交流は普通に復活します。「友達だと思っています」って言ってたし、ミハルちゃんはそういう子だからね。むしろお互いにとって最も重要な友達の一人になり、高校生になったあいつが普通に人とコミュニケーション取っているのはミハルちゃんに教えてもらったからです。あいつにとっても本作は練習だったということですね。 最後に のんのんと書き連ねましたが、これぐらいにしておきます。 再度になりますが、最後までお付き合いいただいた方々には本当に感謝しています。本当に好きなようにやりました。皆さんも好きなように受け止めてください。もし、何か感想や疑問点、アドバイス等あればよろしくお願いします。「アレ何だったの?」とか「アイツは何がしたかったの?」とかお気軽に聞いてください。何でも答えますので。 また、今後についてですが、今回の反省を受け実力不足が身に染みたので、しばらく長編の書き方を勉強しようと思います。具体的にはよくネットで見かけるハリウッド脚本術系、ロバート・マッキーとかシド・フィールドとか。それ以外にも何か実践的な小説の創作術の本とかあれば是非教えてください。 あとは、年末のカクヨムコン短編賞に向けて1~2本ぐらいラブコメの練習をして、余裕があれば“使命”の短編も一本書きたいと思っています。 もしよろしければ、そちらもお付き合いください。 それでは、お疲れさまでした。
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  • 2021年12月4日

    『えー、中学ではBSS部に所属し、脳を破壊されまくっていました』大反省会【素敵なイラスト貰ったよ!】

    https://kakuyomu.jp/works/16816700428690241159 の反省会会場です。 みなさんからの感想や疑問、改善点等お待ちしているので読んでください。 初めに、今回はなんと今作のヒロイン:トンボのめちゃ可愛いイラストをいただいています! ページ下部をご覧ください。この信用ならない微笑み、最高!  回るターレットからみなさんに怪しい視線が突き刺さってますよ!! 描いてくださったのは、いつも私が多大にお世話になっている五島七夫( https://kakuyomu.jp/users/5oz7 )さんです! ありがとうございます!!!! さて、反省会を始めましょうか。 去年の反省を受け、今回特に意識したのは1.「キャラクターを魅力的にする」、2.「超わかりやすい比喩でオチを決める」の二点です。1の為にトンボというテンプレとオリジナルっぽさを両立させたヒロインを作り、そこから2の羽の仕掛けを使ったラストシーンを組みました。BSSはその後から付けたもので、「予感と運命」というテーマに合うジャンル、またコメディ要素として使えると見込んで選択しました。 構成としては関谷さん及びオチありきで組んでいきました。共感性羞恥の伴う登場シーンはブラバ要素かとも悩みましたが、こういうところに人間味ってのがあるんじゃないかなあ…と採用。ツッコミ役として、ヒロインとして、長田君を救うヒーローとして、そして正体と次々別の顔を見せていく姿が魅力というものになっていたらいいなあ…という感じ。そうこうしていたらまた一万字ギリギリでした。 そんなわけで頑張って書いた本作でしたが、今時点(既に感想など色々いただいております)で既に反省点が多いです。 まず最大の所で、普通にオチがわかりにくかったですね。私の中ではそれまでの物語とキャラクターの心情とテーマが融け合って感動に打ち震える最高のエンドなのですが……私の中だけでした。明らかに読者に超人的な読解力を要求しているし、私の技量的にも一万字の尺で描き切れるものではなかったみたいです。ちなみにオチの演出意図は、「不可避の運命という虚妄は打破されたが、それでも『好きな人は必ず自分から離れていく』という不信を捨てられない長田君。だがその比喩として厳然と存在する翅を持ちながら嘘吐きで信用できないトンボに告白されることで、拗らせた認知が修正されて『好きな人はいつか必ず離れていくかもしれないしそうでないかもしれない』と理解し、少し大人になる」という感じでしたが、どう、わかった? わかるわけねーわな。はは。 俺は終わりだ!!!!!!!!!! 短編にキャパ以上に詰め込み過ぎてしまう(しかも複雑なものを)のはダメだとわかっているんですが「整理していけば何とかなるだろ」という甘い判断、何より自分だけの面白さを優先してしまった当然の末路ですね。 他にも反省点はあります。WEB小説としてパッケージングが微妙過ぎた。今回は前回より全然PVを稼げていません。投稿前は「このタイトルはバカウケやろうなあ」とウキウキしていましたが、バカウケ……しませんでした! 別にBSSと付けてればBSSのファンが集まるほど世の中甘くなく、また例えタイトルが面白かったとしても読みたくなるかは別の問題だったということでしょう。正直、私は自己愛と自己評価が異常に過剰で「自分のお話は素晴らしいので、書いて公開してさえいればいつか必ず認められ大衆に評価される」という幻想が捨てきれない為、マーケティングや宣伝的な行為に苦手意識が強いんですが、やはり結果を求めるならやるべきことでした。 あとは制作過程での七転八倒等まだまだありますが、まあこれ位にしておきましょう。あまり自虐的なことを言ってもこちらが思うほど笑えないし、それ自体がただの自己防衛にしかならない可能性が高いので。 別に書いたものには満足しているし、最後の夕陽を透かした翅と笑い合う二人を思い浮かべると私も口角が緩んでしまうし。 短編を書く時は、文字数に合わせてシーンと内容を絞り、わかりやすく書く。 まずはこれだけ守ると言うことにしましょう。 以上。 以下はキャラへの反省(ほぼ感想)です。 長田君 主人公ですが、舞台装置でしたね。 まあラブコメの男の子の類型の一つといえばそうかも。 もっと文字数があれば「運命について洞察し続ける傷付いた少年」になっていました。 見た目の話が一切出てきませんでしたが、少し背が低くて中背、髪は短め、全体的に清潔感のある感じです。もちろんBSSの為に「好感は持てるけど今一頼りなく恋愛対象には見られない」よう努力しています(そういう没ネタ) ちな初恋の人はカワラヒワの羽でした。 関谷さん 思春期にエウレカセブンを見た人間はみんな翼のある女の子が好きになってしまうんですね~ 名字はゴールデンカムイの囚人から。何となくお話の内容と合ってません? 外見はトンボ眼鏡だけ決まっていましたが、書き出した瞬間三つ編みが生えてきた。 おまじないで名前等を嘘にすることと引き換えに翅を隠している。どんな世界観? 女占い師一味 初期プロットでは占い師じゃなく「ブックメイカー」でした。もっと早く登場し、長田のことを聞きつけBSSが成立するかどうかの賭けを全校中に持ち掛ける最悪の存在。その場合ラストシーンは賭けの参加者達が注目する中で行われる賑やかなものになっていました。そんなの文字数的に扱いきれないのでボツ。同じように予感と運命の話をできる存在として占い師にしましたが、あの強引すぎる登場は我ながら誇らしい。 さて、私からの反省はこんな感じですが、今回もみなさんにも参加していただきやすいようこちらから気にしている所を三つ挙げてみました。このうちのどれかか複数、またはこれ以外にも上の反省で挙げたところなど何か思うところあればぜひぜひご指摘ください。 ①トンボは可愛かったですか? ラブコメってやっぱキャラを愛でるのが一側面だと思うんですよね。だから今作はトンボ一本でやっていました。これは個人的な意見ですが、なろうでポイントを獲得しているラブコメ短編を見ていると、幼馴染・学校一の美少女・ギャル・男装ボクっ娘等々、読者がWEB小説以下既存の創作物の文脈を前提として親しむキャラが採用されることが多いと感じています。その方が読み進める上で理解が容易だし、彼女達は手堅く魅力的でまた愛しやすいから。 それを踏まえ、トンボには「大人しくコミュ障的な地味ヒロイン」のテンプレのガワを持ち、かつ奔放で感情的な内面を持つという個性を付与しました。ですが、それらは最後の仕掛けの為に設定したものでもあり、彼女がプロットの奴隷になって、印象に残らないものなってしまってはいないかという懸念を感じています。上記のように多面的なあり方と細部の描写から「可愛さ」を感じていただきたかったのですが、どうでしたでしょうか? ②なんかわかんないところありました? もう全部不安。いや別に書いてあること全部わかってもらう必要はないし、みなさん一人一人の解釈が一つでなくてはいけないとも思ってないんですが、オチの件でコケた感覚が凄くて。ダメ出しをしたいんです。わかんなくても気にならないんならいいんですが、解釈がしづらく読むのに不便だったり読後にモヤモヤしたりしたところを教えてください。「え、結局羽は比喩なの?(実在するし比喩にしたかった)」とか「体育デーって何?(諏高の体育祭的なイベント)」とか「ボクシングの意味、ある?(ふざけただけ)」みたいな感じで思いついたら気軽にください。 ③ルビってどう思います? 今回はめっちゃルビ振ってみました。読者層の間口を広げたく「漢字読めなくてブラバみたいなこともあるか」と思ってやってみましたが、基準は「なんか画数が多くて難しそうだなあ」なので特に文科省の学習指導要領に沿ったとかではないです。ていうか基本難しい言葉使わないようにしてるし、「逆に簡単な字に振り過ぎても気が散ってしまうかな」とも思っています。曖昧な質問ですが、ルビを振る基準やターゲットの読者層を見てやってる等々、みなさんのルビ観をお聞きしたいです(今回はぶっちゃけウザかったよ等でも構いません)。特に意識されてなかったら最近買って便利だった物でもいいです。 こんな感じです。 最後に、本作を読んでくださったみなさま、ありがとうございました。 何か改善点や疑問点などありましたら忌憚なくコメント欄にお書きください。 言いにくければTwitterのDMでも構いません。 みんなで最高の反省会にしましょうね。
  • 2020年12月1日

    『学校一の美少女が美味しくなって新登場なんだが!?』大反省会

    https://kakuyomu.jp/works/1177354054893627053 の反省会会場です。 みなさんからの感想や疑問、改善点等お待ちしているので読んでください。 今回のコンセプトは「陰キャ男子×トップカースト女子系のラブコメ+『天気の子』」です。前者はラブコメではポピュラーで、後者はキッズから玄人オタクにまでバカウケした名作なので手堅くできるでしょう、と言う感じで始まりました。本当はもっと『僕の心のヤバいやつ』(今ネットでビチビチに流行ってるラブコメ漫画)みたいにキュンキュンするシーンを入れた方がジャンルの需要に見合っていることはわかっていますが、「人間が減っていくってどういう事なんだろう」というお話の方を優先しました。私が面白いと思ったからです。 構成的には一万字の制限上、開始を交際後からにする等もっとシーンを絞って静かにかつ前向きな方向(それこそ4話ラスト~エピローグを真面目に書くような感じで、再会の可能性を示す)も考えました。そうすれば心情描写やシミズさんの可愛い所も厚くできたろうし。まあでもハッピーエンドの方がいいだろと、今回も頭からケツまでギチギチ一杯詰め込んで出来上がり。エピローグの後ぶち抜いたのは、「ちょっと不思議なでもどこにでもありそうな問題を題材にした悲恋」というパッケージングを壊したかったらです。でもこれラブコメジャンルだし、暗い話だと思われてもあれなんで各所にウケ狙いを撒いたのでどっちつかずになってしまったかも。 あと言うまでもないことですが、『テゴンドルジ将軍』なんて曲は存在しません。 モンゴルの人達ごめんなさい。 以上。 以下はキャラへの反省です。 サパタ クレーム一発でステルス値上げを止めた本物の男。 市川京太郎から魅力と低身長と暖かい家族を抜いて貧困と虚無を詰め込んだ造形。 別に泣きボクロフェチでは無くて、失われていくものの象徴として使っているだけです。 シミズレイネ 完全に物語の犠牲者でしたね。 別に家庭に問題とかいじめを受けたりしたりとかも一切なく、単純に自分と自分の人生を肯定できず限界を迎えただけです。賢くて背が高いので、サパタ君のような人が目に入ってきちゃうんでしょう。 「言い知れぬ苦痛や孤独」としか書けませんでしたが、言い知れぬなりにもっと表現してれば記号の塊から人間に堕ちていく姿が見れたんじゃない? わからんけど。 バンドの奴ら 役割的にはシミズさんでは無く主人公を見ている、好意的な他人。(クラスの連中はその逆) 字数の制限上、サパタ君が自律的に自分の感情に気付くことはできないだろうと活躍。 とはいえ、喋らせすぎた。 ちなみにバンド名は「モンゴリアンデスワームズ」です。合ってました? さて、私からの反省はこんな感じですが、みなさんにも参加していただきやすいようこちらから気にしている所を三つ挙げてみました。このうちのどれかか複数、またはこれ以外にも何か思うところあればぜひぜひご指摘ください。 ①私の文体って今どうなってるんですか? 今回書いてて「SS(いわゆる『まおゆう』的な2chで育まれた会話主体の短編小説の様式)の下手なのになってないか」とか思ったけど、これってちゃんと物語として投げずに読み進められますか? 自分なりにWEB小説に適応しようとして、 1なるべく会話かモノローグ(この場合一人称)で物語を進める 2描写は読者が場面を想像できそうな最低限の量を狙う 3会話も地の文も一文は短ければ短いほどよい 4リズムはよくする の、四つを心掛けていった結果こうなってしまったんですが、2・3辺りが原因で全然読めなくなってないかな。 ②シーンの選択に不安があります。ちゃんと物語の起伏に乗ってもらえましたでしょうか? 出会いから仲を深め、両者の心象を深掘りし二人の変化の酸いも甘いも噛み締める……みたいなのが恋愛物の一つのパターンかなって思ってるんだけど、この場合短編だとどうしてもシーンを厳選して違和感なく流れを理解してもらえるよう作っていかないといけない。それ、できてました? 「なんか知らねーうちに仲良くなってんな」「え、なんかヒロインの言ってることわけわかんな」「なんか主人公いきなり切れててコワ~」になってませんでしたか? ③シュリンクフレーションに対する解釈って本当にあれでいいんですか? 経済のことなーんもわからん。いやそもそも経済の話なのかこれ? 同じ「美味しくなって新登場」でも個々に別の問題な気がするし。純粋にコスト上の問題か、カロリー食べ易さ等本当に需要に応えた戦略として行われたものなのか。後者でも実際はコストカットを兼ねていて「需要に応えた戦略」だけが建前として利用されてるとか、建前じゃないにしても企業側では暗黙の了解的に合意なく行われる慣行なのか……マジで何かを勉強したこと一度も無いので何にもわからない。いや、そのわからなさを突き抜けて意志を通したのがサパタ君だから今更正誤なんて気にしてもって感じではあるが。 こんな感じです。 最後に、本作を読んでくださったみなさま、ありがとうございました。 何か改善点や疑問点などありましたら忌憚なくコメント欄にお書きください。 みんなで最高の反省会にしましょうね。
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  • 2020年10月16日

    『看取られ千字文』大反省会【おまけもあるよ!】

    「短編なら早く終わるだろ」 ↓ 「全く違う設定人物×10とか地獄じゃん!」 実は去年の夏から脳が動く時にちょこちょこ書いていたのですが、投稿し始めてから書いた7以降はやはり悪夢のように辛い作業でした。例え1000字であろうと書くことの恐ろしさは長編と何も変わらず、ただただ打ちのめされる時間を味わいました。 一番苦労したことは「言うほど死ぬときにナオンと話せて嬉しいか?」という暗闇を打ち払うことです。その為に自ら設定したレギュレーションは以下の通りです。 ①:現代で現実。 ②:お互いほぼ面識の無い二人である。 ③:女の子はお前の為に泣かない。 『これに従って産み出された空虚さを積み重ねることで得られる読了後の清涼感が本作の面白さだ』……という目論見もありましたが多くは自分を守る為でした。レギュレーションを逆手に取った8を書くのは本当に辛く厳しい経験になりました。 読んだ感じ、どうでしたでしょうか? 本家『看取られ音声』の素晴らしさには足元にも及びませんでしたが、これだけ無な死に様が集まると気持ちよくありませんか? 正直1の女子高生の時点でスパッと終わらせた方がネタとして切れ味が良かったと思いますが、多い方がグルーブ感出るだろうとキリよく10までやりました。中身は1と2と3と10だけは最初から決めていて、後はネタができ次第と言う形です。 各話の感想を短くまとめるとこんな感じです。 1→自信作。膝枕はキモい上に露悪的だと思ってはいたけど、書いてて浸れたよね……。 2→チンピラの謎の語彙が商売の何に活かされていたか想像すると嬉しくなる。 3→これが一番憧れるシチュエーション。気合入れ過ぎてグチャった感……あり! 4→構図は美しかった。オチが露骨過ぎか。 5→「エクスキューズが提供され続ける」ってワンアイデアだけで走ったのは微妙だったかも 6→楽しかったですよね? 7→初めはただの畜生婆さんだったけど、コンセプトに合わないと思ってこうした。 8→自分の死を他人に押し付けたい願望は9と通じる。差は伝えたい思想の静寂さと言うか、理解不可能性。 9→こういうボクっ娘も好きだ……。完成度についてはもっとできることがあったんじゃない? 10→元ネタは芥川龍之介『黄黍夢』。締めなんで、ちょっと皮肉っぽくしたくて。 みなさんはどの子が良かったですか? 私は3、6、9かな……4、7はちょっと苦手かも、2はあの竹を割ったような性格に友達になっても飯屋で机に財布置いたままトイレ行くと平気で中身抜く倫理観が同居してますよ。 そろそろ真面目な反省をすると、やはりショートショートにインスタントに死を詰め込んで、そこに確かにあった命を書けるか、情緒的な交流を描けるか、そこで1000字という縛りは適切なのかと言うところです。語呂の良さだけで決めてしまったので……。例えば原稿用紙4枚分、あと200字あったらよっぽど出来が違ったかもしれない。でも私は頭が終わってるので1000字と決めたら後は試行もせずに突っ走ってしまった。書いたら出すだけ。コレ良くなイ。 自分は誤字脱字や設定の矛盾以外の推敲ができないと気付いてからどれくらい経ったろう。構成やテーマ、作品の立ち位置みたいなことが全く考えられない。考えようとしても考えたうちから忘れてしまう。怖ろしくて一歩も踏み込めない領域が私には多すぎる。 やはり今後もネットでお話やって行く為にはもっと複雑なことが考えられるようにならないといけないなあ……という感じです。 私からの反省は以上です。 本作を読んでくださったみなさま、ありがとうございました。 何か改善点や疑問点などありましたら忌憚なくコメント欄にお書きください。 みんなで最高の反省会にしましょうね。 今後の予定ですが、ほっぽったままのホラーの練習の年内完結を目指します。 短編についてはカクヨムコンテスト用の短編を一本上げる予定です。 最後に、原点たる『看取られ音声』、そして看取られの概念に百万の感謝を! ・おまけ:10の為に作った『枕中記』の書き下し 原文は中國哲學書電子化計劃にあった標点本です。 ※語釈も無いしマジで適当に読んでるので真に受けないでください。 【導入】  開元十九年、道者呂翁、邯鄲の道經るに邸舍の中に上り、榻を設けて席を施し、囊を擔ぎて坐す。俄に邑中の少年盧生有り、短裘を衣、青駒に乘り、將に田に適かんとし、亦た邸中に止まりて、翁と席を接す。言笑殊に暢やか、久しうす。盧生其の衣裝弊褻なるを顧みて、乃ち歎じて曰く「大丈夫世に生まれて諧わず。而して困ること是の如くならんや」と。翁曰く「子の膚極めて腧るを觀るに、體胖かにして恙が無く、談諧方に適す。而るに其の困を歎じるは、何ぞや」と。生曰く「吾此れ苟も生くるのみ。何ぞ之に適ひて為さん」と。翁曰く「此れを適さずして、何為れぞ適さん」と。生曰く「當に功を建て名を樹て、出でては將入りては相、列鼎して食し、選聲し聽し、族益をして茂しめ家用肥しむ。然して後以て其れ適と言うべし。吾志し學びて藝を游ぶ。自ら惟らく當年、朱紫拾うべしと。今已に壯室を過ぐるに、猶ほ田畆に勤む。困にあらずば何ぞや」と。言ひ訖わりて、目昏み寐ねんと思うに、是の時主人黃粱を蒸して饌と為さんとす。翁乃ち囊中に枕を探りて以て之に授けて曰く「子此れに枕せば、當に子の榮適志が如くせしむべし」と。其の枕瓷にして其の兩端を竅とす。生首を俛れて之就く。 【夢を見てから進士登第~最初の転落】  寐中、其の竅大にして明朗なるを見るに處るべく、身を舉げて入り、遂に其の家に至る。清河崔氏の女を娶り、女の容甚だ麗しく產は甚だ殷なり。是に由りて衣裘服御、日に已だ華侈たり。明年、進士に舉がり、甲科に登り、褐を解きて校書郎を授かる。制舉に應へ、渭南縣尉を授かり、監察御史・起居舍人に遷し、制誥を為る。三年して即真す。同州を出典し、陝州に尋轉す。生好く土功す。陝西より河八十里を開き以て通さざるを濟す。邦人之を賴り、碑を立てて德を頌ふ。汴州嶺南道採訪使に遷し、京に入りて京兆尹と為る。是の時神武皇帝方に夷狄を事とす。吐蕃新諾羅・龍莽布、爪沙を攻陷す。節度使王君㚟之と河隍に戰ひて敗績す。帝、將帥の任を思ひ、遂に生を御史中丞河西隴右節度使に除せしめ、大ひに戎虜を破ること七千級、地九百里を開き、三大城を築きて以て要害を防ぎ、北邊之に賴る。石を以て功を紀したり。歸朝して勳を策さるるに、恩禮極めて崇く、御史大夫吏部侍郎に轉ず。物望は清重、群情は翕習にして、大ひに當時の宰相の忌む所と為り、飛語を以て之に中て、端州刺史に貶す。 【復活~二度目の転落、処刑寸前】  三年して徵されて還り、戶部尚書に除さる。未だ幾ばくならずして、中書侍郎・同中書門下平章事を拜し、蕭令嵩・裴侍中光庭と同じく大政を掌る。十年して嘉く密命を謀り、一日三び接し、獻替して啟沃せしめ、號して賢相為り。同列の者之を害し、遂に「邊將と交結し、圖る所は不軌なり」と誣ひて、獄に下さんと、府吏徒を引きて其の門に至り、之を追ふに甚だ急なり。生惶駭して測らず。其の妻子に泣きて曰く「吾が家本と山東、良田數頃、以て寒餒を禦ぐに足る。何ぞ祿を求むるに苦しまんや。而して今此に及び、思ふは復た短裘を衣、青駒に乘り、邯鄲道中に行かんことを。得べからざるなり」と。刀を引きて自裁せんと欲すも、其の妻之を救ひて免を得。共罪の者は皆死して、生は獨り中人の保護有りて、死を減ずる論を得る。出でて驩牧を授く。 【復活、栄華を極める】  數歲、帝其の冤を知り、復た起てて中書令と為し、趙國公に封じ、恩旨は殊渥、極一時を備ふ。生に五子有り。僔・倜・儉・位・倚。僔考功員外と為り、儉は侍御史と為り、位は太常丞と為る。季子の倚は最賢、年二十四にして右補闕と為る。(←ここ次男だけスルーされてる)其の姻媾皆な天下の族望たり。孫十餘人有り。凡そ兩つ嶺表に竄れ、再び台鉉に登り、中外を出入す、臺閣を廻翔す。三十餘年間、崇盛赫弈、一時無比たり。末節頗る奢蕩にして、逸樂を好み、後庭の聲色皆第一なり。前後に良田甲第・佳人名馬を賜り、勝げて數ふべからず。 【病~感動のお手紙~死】  後年漸く老ひ、屢び骸骨を乞ひ、許されず。病むに及んで、中人候望すること、路に接踵し、名醫藥を上げて畢く至る。將に終わらんとするに、上疏して曰く「臣本と山東の書生、田圃を以て娛と為す。偶ま聖運に逢ひ、官序に列するを得る。過蒙榮しく獎め、特に鴻私を受く。出でては旄鉞を擁し、入りては鼎輔に昇る。中外を周旋し、綿歷歲年、恩造を忝くすること有るも、聖化を裨くこと無し。負ふて乘り寇を致し、薄を履みて戰き兢る。日に一日を極むも、老ひの將に至らんとするを知らず。今年八十を逾へ、位三公に歷し、鍾漏並びに歇む。筋骸俱に弊して、彌留沈困す。殆ど將に溘盡せんとす。顧みるに誠効無く、上休明を答ふも、空しく深恩を負ふ。聖代を永辭し、感戀の至りを任ふること無し。謹奉して表稱し、以て聞するを謝す」と。詔して曰く「卿の俊德を以て、余が元輔と作さしむ。出でては藩垣を雄し、入緝熙に贊す。昇平二紀は、寔に卿是れ賴りなり。比びに疾を累ぬるに因りては、日び痊除を謂ふ。豈に遽に沈頓せんや。良に憫默深く、今驃騎大將軍高力士を遣わしむ。就第候省して、其れ勉めて針灸を加へ、余が為自愛せよ。讌して冀はくは妄無からん。有喜を期せ」と。其の夕卒す。 【覚醒】  盧生欠伸して寤む。方に邸中に偃するを見、呂翁傍に在るを顧みる。主人黃粱を蒸して尚ほ未だ熟さずして、觸類故の如し。蹶然して興きて曰く「豈に其れ夢寐なるか」と。翁笑ひて謂ひて曰く「人世の事も、亦た猶ほ是れなり」と。生之を然りとす。良や久しくして、謝して曰く「夫れ寵辱の數、得喪の理、生死の情、盡く之を知れり。此れ先生が吾が欲を窒ぐ所以なり。敢へて教へを受けず」と。再び拜して去る。
  • 2020年1月1日

    新年の抱負は昨年のを再利用します

    えー。あけましておめでとうございます。 昨年、あれほどカッコいい抱負を書いたのに一年間何もできませんでした。 書こう! ↓ ダメだ世界が真っ暗だ ↓ 死了 薬増やして書こう! ↓ ダメだ頭が石みてえ ↓ 死了 呑んで書こう! ↓ ダメだ涙が止まらん ↓ 死了 呑んで忘れよう! ↓ ダメだ死からは逃れられない ↓ 死了 死のう! ↓ ダメだ来世がある可能性が怖すぎる ↓ 死了 この繰り返しでした。 FAKE野郎の王様みたいな奴ですね。 というわけで、新年の抱負は昨年のを再利用します。 今後の目標はホラーの練習を春までに終わらせることです。 みんなも書こう!
  • 2019年1月1日

    怨念、希死念慮、郷土愛【新年の抱負】

    あけましておめでとうございます。 旧年中、皆様には大変お世話になりました。 ここまでのおさらいをちょっとしますと、一昨年の六月以降完全に終わってしまい、ほとんどカクヨム上では活動をせず、おおむねツイッターでvtuberとアニメを愛で、週末にチキンカツを2kg食べるのをメインにやっていました。 その間も書いていなかったわけではなく、面白いことを思いついて書こうとしては、プロットが永遠に立て終わらないということを繰り返していました。長編でも短編でも、脳の中では描いたシーンと言葉が溢れ出しそうなのに少しもかみ合わず、またそれを組み立てたところで他人に理解してもらえる論理性があるのか自分ではわからない。いや自分は自分の言いたいことや面白さを正しく理解しているのか、そもそも本当はそんなもの無いんじゃないのか……恐ろしくて身動きが取れない。 こうして何もできなくなる。これは、孟子が唱えて中島敦が引用した狼の疾です。 以前取り組んでいた『ダンジョンでうちが待っている』という作品は今の私には書けなくなってしまいました。この作品の肝は「家族という題材をどこまでバカにしきれるか」でしたが、私の力ではどれほどやっても書ききれず、各話ごとに自分の信じる面白さが出せなくなってしまいました。それは私が面白さを信じ切れなかったからです。自分がわからず面白くないものは、自分にも他人に見せられない。狼が私を追い立てます。 そして、インターネットで本格的に小説を投稿するようになってから、私は自分の話を読んで評価してもらいたい人たちがどれほどたくさんいるのかを知りました。彼らは美しく研ぎ澄まされた言葉で自分の作品や願望を理解し、語ることができます。だから私も頑張って考え続けました、お話を書く理由、聞いてほしいこと、たくさんの人の中で自分の作品が読んでもらえる意味を。 結論は『あんまり』でした。あんまり無かったです。 かつて私はインターネットでたくさんの人に称賛され、自分の言葉を無限に再解釈されたいと思って作品を投稿していました。今はそうでありません。ツイッターで適当にネガツイやネットの揉め事に言及してもらえる数人の優しい方からの『いいね』だけで承認欲求はすべて満たせるからです。 かつて私は読んでもらいたい人の為に書いていました。今はそうではありません。私も大人になり、自分の他人への尊敬を欠いた振る舞いや根本的な無関心、興味のないものを押し付けられる辛さと面倒くささを知ったからです。 そうして何もかも投稿や書く理由が無くなり狼に食い尽くされた私ですが、ついでに現実世界でも人生終了二歩手前ぐらいです。(一昨年は「人生破滅した」と思ったのですが、直後に『人生2』が始まったのは本当に辛かったです) それでも自分の中に残っているものがあって、それは怨念と希死念慮、そして郷土愛です。論理性も正当性もなく、しかしそれだけで意味がある。一番簡単なので、当面はこれだけです。 具体的には、しょうもない奴らがチカちゃんのせいでめちゃくちゃになっていきつつ諏訪地方のDEEPな情報(諏訪湖の藻はカンナビノイドを含有している・岡谷だけ冷戦が終わってない・おやきは御柱祭の供物(生首)の代用として作られたらしいetc)をご紹介するコメディやホラーを作っていく予定です。死んでいなかったら、今度は二月ごろにホラーの短編を上げるはずです。 狼に食われたものを取り返す。 そんな感じです。 今年も一年、よろしかったら私にお付き合い下さい。 どうかお願いします。
  • 2017年7月30日

    『我は異物と為る蓬茅の家』反省会

    本当に長い間申し訳ない、数少ない読者のみな様。 上手くできなかったです……。 やり直させていただきたい。十万字以内に収まるようにします。 正式な反省文は書き終わってからします。 文句があれば書きつけていって欲しい……
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  • 2017年6月17日

    『あるいは任氏という名の狐』反省会(七月十一日更新)

    もおおおう、こんなんじゃ全然パンチ弱いし内容意味わかんないし、星貰えないじゃない! なぜこんなことになってしまったのか、みなさんで考えてみましょう。 私も選考期間が終わったら反省を更新しますのでコメントよろしくお願いします。 先にキャラの反省だけ↓ ・青柳 本当はもっとエモーショナルなキャラにしたかった。 最初期だと脚フェチで富士見が膝上十五センチのミニスカートの日に発情して告白、文芸部崩壊の引き金となる、と言う設定だった。変わった理由は後日。 下の名前は初期は浩太(こうた)だったけど、任氏伝の原作だと任氏は『蒼犬』に噛み殺されるので犬太郎とかその辺で。 ・富士見 全然わからない。全部雰囲気で書いている。 ・茅野 意地でもボクっ娘。ヒロインでも無いし掘り下げられず。ただ言外に「あっ、ふーん」感は出てたと思う。 ・犬 コイツが居なかったら話が書けなかった。しかし最初にコイツを出す為だけに三人称の文体を取らざるを得なくなった愛憎入り混じった存在。 ・演劇部糸目 近く崩壊寸前のオタサーがあると聞いて「せや、バカ女が自爆する話をオタサーから追い出された女主役にして上演したろ!」と考えたサイコパス。多分本物の妖怪。動かしやすく、動き過ぎた。 ・文芸部の人達 辰野にだけオタチェイスとオタバトルを強いる結果と為り不甲斐ない。前半部分でもっと出番を作るべきだった。でもキャラ造詣が全員同じにするとメチャ想像し易かった。 ・吹奏楽部ウーメンズ あのはじまり方ってやっぱヤバい?  反省文(七月十一日) ・コンセプトは「オバケの出ない夕闇通り探検隊」結局出たけど。 ・最初のプロットは「飄々系女子先輩とオタサーの姫を追う放課後ノワール」だった ・ノワール……?(タイトル元ネタのジャンルから採った) ・えっえっ、それって面白いんです????? ・結論から言うと面白くなかった。 ・そもそも自分にはオタサーの姫がわからない。 ・恋愛、部活、青春、信念の自由、愛、自己実現、ぜんぶわからん(童貞) ・書けない…… ・そこでまず任氏伝が登場する。彼は気がくるっていた。(虚航船団) ・わからない部分を覆う何か大きな物語が必要だったので使うことに。 ・でも使い方がわからず、そこから一、二週間つまずく。 ・ついに「捨てようこれ」と諦めきったその時、たまたま「紙の動物園」を読む。 ・普通っぽい世界観で、折り紙に魔法をかけると……動く…… ・盗る!!!!!!! ってなった。逸文のアイデアです。 ・後は結構速かった。 ・大きな物語を使えるから、色々と自由になった。 ・ラストの富士見もなんか勝手に出てきた(プロットに無し) ・ただ……全体としてわけわかんなくなっちゃったね藁 ・そもそも逸文とオタサー崩壊を並立させるのに一万五千は収まる数字じゃない ・最低でも読者に任氏伝を知っている必要があるしそんなことを強いるのはありえない ・あとキャラとして富士見楓が作者にも「なんだあいつ」で終わってしまった。 ・致命的じゃない? ・反省点ゎ、、、ぉぉぃ、、、。 ~選考期間を終えて~ ・投稿初期は神の見えざる手(隠喩)でそれなりに星を獲得したが後はドボン ・これは真剣に笑えないけどこんな話でコテンスト戦えるわけないんだよね ・唐代伝奇はマイナーもドドドドドマイナーでテーマに牽引力は0 ・オタサーの姫自体も人口に膾炙した単語なのでパウエル(powerの綺麗な発音)が弱い。 ・やっぱりジャンルはラブコメ、ギャグよりのアイデア勝負で行くべきだった。 ・さすがに自分の読解力でもコンテストのテーマから求めるものはある程度わかる ・(それに沿わなかった) ・しなかったのは良いアイデアが来なかったのと、去年のラブコメ短編の爆死がトラウマ ・仕方なくオバケの出ない夕闇(高校だしトワイライトシンドロームか)で攻めた。 ・感想を見ると、結構それっぽくなった気がするし、そこはまあまあの評価。 ・逸文のアイデアはちゃんと使えば劣化版「紙の動物園」になると思うのでみんな盗らないでね? ・では次の短編コンテストも放課後の学校で今度はちゃんとギャグでお会いしましょう! (ダンちの方は、ゴメンなさい。今書き直してます) ~一応の解説~ 各話タイトルの漢詩と作中の逸文は別のモノです。 ただ作者は同じ白居易(世界史で長恨歌とセットで覚えませんでしたか?履修してない?そう……)です。 逸文の方は「任氏行」と言いそのまま任氏伝をなぞらえたもの、とされています。 タイトルの方は「和古社」と言い、女に化ける悪い狐に天から火が降り注いで焼き殺すという内容です。タイトルのところはその最後の六句で、書き下すと、 謂う勿れ神は默默たりと 謂う勿れ天は恢恢たりと 喜ぶ勿れ犬の捕へ不るを 誇る勿れ鵰の猜わ不るを 言を寄す、狐媚の者、天の火は時有りて來たらんと となります。(糸目の演劇部は「言寄せん」とか嘯いてますが普通は「言を寄す」です) 意味はまあ、「女狐ェ、天罰はぜってー降るかんな!」といったところです。 ~最後に~ ・読んでくださった方、星までくださった方、本当にありがとうございました。 みなさんもなにかありましたらどうぞ忌憚なくご意見をください↓
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