葛西 秋

中大兄皇子と中臣鎌足による古代律令制度への政治改革、大化の改新。乙巳の変前夜から近江大津宮遷都までを辿る古代飛鳥の物語。 ――馬が足りない。兵が足りない。なにもかも、戦のための…

甑は弥生時代に朝鮮半島からもたらされた米を蒸すための土器。時代が下って平安時代の貴族は甑を使ったおまじないをしていました。甑にまつわる民俗のレポート、夏の自由研究です。

彼が煉瓦色の革の手帳を閉じるとそこには一人の少女がいて彼のことをじっと見上げていた。

三角コーンのゲシュタルト崩壊

博物館の最上階にあるのは天文学の展示室。そこには彗星の欠片が展示されているのだという。博物館を題材にした散文詩様の作品です。

——伊予の国では首のない馬が山を走るのだそうです。 旅馬喰の小椋が羽代藩家老・田崎に勧めた馬は、深淵の龍が雌馬と契って生まれたのだという。人の手に馴染もうとしないその馬は、神に仕…

創作怪談

創作怪談

田舎の小さな神社で、女子大生が出会った男の子はいったい誰だったのか。真夏の白昼での不思議な出来事。

ツイッタランドで放流したままデジタルの海の彼方に見失ってしまうには少々惜しいと思い、カクヨムで公開しておくことにしました。カッチンコッチンでガッチガチに硬い小論文です。

秒で流れ去ってしまうツイッタランドでのつぶやきが創作のネタになることもあるので備忘録をつくっておくことにしました。どういう形式にするのかは調整中です。S：ショート・ショート

最近メディアでも取り上げられることのあるオオカミ信仰。すこし変わった見方からの考察です。

旅行先で見た"それ"は、ぬいぐるみにしてもいいもの？

一八六七年早春、羽代藩主・朝永弘紀は、羽代で作られている茶葉と樟脳を海外との交易を見据えた商業農産物と位置づけて生産を奨励し、また銃火器の国内生産にも着手していた。秋生修之輔は馬…

近現代の中央線、その沿線には雑木林が広がって、多くの生き物が人々の隣に暮らしておりました。暗い夜道をぽっかり照らす電灯の下で出会ったモノはいったいなんだったのでしょう？　今よりも…

「白鷺の血潮」 中世の羽代が舞台。負け戦を下人の籐佐と共に落ち延びた若武者、須貝忠孝は山中で白鷺を見る。助けを待つ十数日の間に二人の間には変化が生じるが、それは悲劇をもたらすもの…

あなたが好きなお寿司はなぁに？ 回転ずしのお店で繰り広げられるお寿司のネタに絡めたオムニバス形式のストーリー！ 個性的な“寿司カノ”たちの中から、あなた好みのヒロインを見つけてく…

「通う千鳥の鳴く声に」前日譚。 黒河藩城下の佐宮司神社では毎年夏に祭礼が行われる。その祭礼の間、秋生修之輔は神社奥宮で祭礼用の札を書くことが恒例となっていた。黒河で初めての夏を過…

ちょうど山から下りてきたばかりなので、山の不思議を書いてみました。

本人の備忘録として近況ノートに書いてきた取材の記録、こちらにもまとめてみることにしてみました。 写真が貼れる近況ノートの方が相も変わらずメインですが、そのほかのお知らせなどを差し…

関東地方には多摩川と荒川、そして利根川という大きな河川が流れています。地質学的にこれらの河川の流路は日本列島創成の頃からほとんど変わらず、したがって縄文期弥生期を通して多くの人々…

リワード交換の上限が下がるというアナウンスに期待して、下心のみで参戦しました！( ﾟωﾟ)

先日、某有名漫画家の子育てエッセイ漫画について、その漫画にも登場する実の娘さんが母である作者を強く非難するブログが話題になりました。 自分の子どもの人権を顧みることなく、特にエッ…

幕末の動乱が影を落とし、多くの民間宗教が渦巻く江戸の市中。参勤交代で江戸羽代藩邸にやってきた弘紀は、始めたばかりの茶の販路獲得や物資調達など、羽代藩の存続がかかる交渉のため江戸市…

中学３年生の翔真は風邪をひいてしばらく学校を休んでいた。久しぶりに登校した学校で、自分のアザラシ型ペンケースがなくなったことに気づく。慌てて友人の祐介と探すが、教室から離れたわず…

＊この作品は、戯曲の形式で作られた作品です。縦組み表示での閲覧を推奨します。 1972年。数年前まで日本全国で吹き荒れていた激しい学生運動は次第に下火になりつつあった。W大学で…

公募の時にはどんなあらすじをつけたらいいのか、……もうちょっと時間がないから巻きで！

カクヨム6thアニバーサリーカクヨムユーザー限定「さくらタウンツアー」に行ってきました、という話です。画像付き同様の内容を近況ノートにも書いております（https://kakuy…

プロットを立てようとして失敗したお蔵入り「私だけのヒーロー」。作者のプロットづくりの工程をご紹介します。 ＊リワード交換の上限が下がるというアナウンスに期待して、下心のみで参戦し…

猫二匹の掛け合いによるぐだぐだエッセイ。寅衛門と寅吉、二匹のおっさん虎猫が適当にしゃべっているだけのモノです。猫が言っていることですので、何か聞き苦しいところがあった場合はにゃあ…

高校の図書室で繰り広げられる指がメインのあれやこれやです。短編読切りですのでお気軽に！

進学や就職のために島を出て、本土に渡る高校生たち。船の上で様々に揺れる彼らの心を映したある出来事は——

湯けむりの中の百合カップルを書きたかっただけのモノです。それ以上ではありませんし、むしろそれ以下かなと思います(ﾟωﾟ)

(•Ӫ•) ここは武蔵野台地のそのまた辺境、郵便物を出せばなぜか九州経由で配達されることがある。これは東の久留米というその地名のせいだとは、住民ならではの笑い話で、かつてうっかり…

新しい傘を買いに母親と街に出た芽衣は、小学校のクラスメイトである梨華に遭遇する。芽衣と同じく親と傘を買いに来ていた梨華。"好みがうるさい"二人が選んだ傘は。ハロウィンの時期の物語…

表現の自由は、無意識の偏見（アンコンシャスバイアス）を許容しない―― と、思うんですけど、難しいよね(ﾟωﾟ) キャッチコピーの「俺はホモなんかじゃない！お前がお前だから好きな…

第1話：自主企画「 おっぱい星人に聞く１０の質問——あなたのおっぱい愛を聞かせてください。」への寄稿作品です。 第2話：次作の中からの抜書きおっぱいです。

ペタ、ペタ。ひたすらに、ペタペタ。 ……不条理の勢いに身を任せれば、世の中の困りごとが些細なものに思えてきたり、こなかったり。＊ビュワー縦読み推奨です。

「翠雨の水紋」後日譚。幕末期の江戸市中、討幕を狙う薩摩藩士や長州浪人が世情を窺う不穏な空気の中、江戸の町人たちから多大な信頼を寄せられた剣士集団があった。その名は新徴組。江戸に集…