夜には調査をしないと決めている私が、蛍に誘われた結果眠れなくなり、外に出掛けた結果不可思議な出来事に遭遇する。外に出掛け、ほの白い世界は目にもよく見えて、私は満月だったのだと気付きます。一つ一つ丁寧で高い描写力によって、現代日本であるはずなのにファンタジーの世界を見ているような、美しい自然の風景が脳裏に描かれていきます。夜に身を潜める生き物たちの息遣い。まるで、実際に歩いて聞いているかのようです。その後に起こる、かわいらしい出会いは、ほほ笑ましいだけでは終わりません。読んでいるこちらも心が改まるような、不可思議な一夜の出来事です。
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