• 異世界ファンタジー

『私は世界を救えない』サブキャラ語る会~ファース編~

※本編のネタバレ全開でお送りいたします
※自分で考察したい方にはおすすめしません

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https://kakuyomu.jp/works/1177354055503800437


コンセプトは「社畜」。
荒れ狂った西方支部の新人職員としてコキ使われた可哀想な人。これといった取り柄もない器用貧乏なホビットらしいホビットですが、逆に調停役としてみんなをまとめる才に長けています。

キーワードは「秩序」「責任」。
実はギャングのボスだったファース君。裏話をしますと、第三部でエステルが昇天(仮)して<ゼータ>がめちゃくちゃになる展開は決まっていたので、彼らを助ける役が必要だったわけですな。でも、ただの気弱な社畜じゃ力不足……アッ、こいつ実はギャングのボスとかだったら面白くね? という発想でこうなりました。びっくらこくほどしっくり来ました。さすがボス。

生来は臆病だった彼ですが、責任感は人一倍強い。ということで、故郷の魔物被害をなんとかしようと傭兵団を引き入れたら内紛が起き、追放。しかしめげないファース君、「最果ての街」に流れ着き、ギャングに取り入って相談役として出世します。これだけで映画一本撮れるんじゃね?

こうなったのは、別に権力欲とかではありません。自分についてきてくれた獣人の傭兵たちの生活を守りたい、プラス超絶無法地帯の「最果ての街」に秩序をもたらして平和にしたいという責任感ゆえです。地位が安定するならギャングでも構わないし、秩序を守る手段が暴力でも無秩序よりはマシと考えます。けっこーリアリスト。

臆病であるからこそ方々に注意を払い、いざというときに勇気を振り絞ることの重要性を何より理解している。ビッグ・ボスの威圧感オーラを放っているときの彼は、内心びくびくしています(可愛いね)。でも、恐れを振り切った人間は強いのです。だから荒くれ者もついてくる。

リーダーとしてのファースは力強い牽引型に見えて、力を見せて大人しくさせた後にきっちりみんなの言い分を聞いて利害を調整する協調型です。
最後にルゥルゥとバチバチ会合をやったときに見せましたが、力による秩序といっても「銃口をつきつけてから話し合い、最後まで引き金を引かない」というのが彼なりの平和主義。血が流れなければいいのです。

とはいっても、本性は温厚で気優しいホビットです。アイーダの前では素のままでいられることでしょう。彼女は「ギャングのボス」という恐ろしい肩書を、1日で忘れてくれるのですから。


ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

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