• 異世界ファンタジー

『私は世界を救えない』 #34「雪原のアルケミスト」の話

※本編34章までのネタバレあり
※自分で自分の作品語りするのを見たくない方はブラウザバック推奨

↓作品はこちら↓
https://kakuyomu.jp/works/1177354055503800437


レメクさんのワクワク過去に向き合い試練、トップバッターはヤーラ君です。
彼の課題といえばホムンクルスなので、そのへんも含めてホムンクルスの専門家の博士を敵役として配置しました。敵といいつつヤーラ君の師匠的な役回りもやってもらって、ほんまに便利なおじいちゃんでした。

大昔にヤーラ君を語る会をやったとき、彼の飢餓感=愛情の飢餓だと書いたような書いてないような気がしますが(記憶が曖昧)、実はエステルちゃんやレオニード先輩たちにはめためたに愛されてるので、あとは自覚するだけだったんですね。それを大宇宙と語らい自分とじっくり向き合うことで解決していく哲学的14歳……。

ちなみに、進化したホムンクルスことアレクセイ君について。ヤーラ君はこれまで自分のホムンクルスを弟だと思っていたので、「アーリク」と家族に対する呼び方で呼んでいたのですが、「ホムンクルスはホムンクルスだ」と割り切って弟への執着を手放したため、元の呼び名である「アレクセイ」と呼ぶことにしたんですね。わかりにくいね。ごめんね。

一方のプロコーピー博士は妹にゴリゴリ執着してしまっていたので、半分ホムンクルス化したマトリョーナちゃんの魂にまで支配パワー(仮称)が及び、魂が抜けたような状態になっていたわけです。そこから支配権()がヤーラ君に移ったため、元のお転婆な女の子に戻ったということですね。

で、今回の一大イベントともいえるヤーラ君の告白シーン。第三部で大暴れしていたときは、エステルちゃんのことが好きだけど絶対に報われることはないという未来に絶望して大暴走していたわけですが、宇宙の真理を悟ったヤーラ君はもはや無敵なので、玉砕覚悟というかむしろ玉砕前提で臨んだのですね。これもまた成長の証なのです。

先輩たちに慰めてもらうというアフターケアまでばっちり用意していたのも周到ですね。案の定宴会はめちゃくちゃになりましたが、これが通常運転なのでいいのです。
ちなみに若い女性の匂いは桃の香りと似ているらしいので、その成分を引用したんですが、当方化学は疎いのでつっこみは受け付けません。

なお、今回の章ではパウロ・コエーリョの『アルケミスト』およびそれを題材にしたACIDMANの曲(タイトルは同名)をバリバリ参考にしています。私のことをよくご存じの方は「あ、こいつまたやってんな」と思われたかもしれません。


長くなりましたが、次回予告。第五部の試練編は<ゼータ>でエステルちゃんが攻略した順番と逆にしようと思っているので、次はマリオくんのターンです。舞台はなんと「最果ての街」! 第三部でおなじみのメンバーも再登場するのでお楽しみに!!


ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

2件のコメント

  • >次はマリオくんのターンです。

    あっ、(死を覚悟)
  • マリクラ回です(トドメを刺す)
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