※本編のネタバレ全開でお送りいたします
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https://kakuyomu.jp/works/1177354055503800437【メンバー】
スターシャ(ヒーラー)、クルト(魔法剣士)
【パーティ能力】
こうげき:B/ぼうぎょ:D/かしこさ:A/やさしさ:B/温度差:S
【総評】
戦闘をほぼすべてクルトが担当し、それ以外の仕事をスターシャが担うというかなり割り切った分担。二刀流で魔術も使えるクルトは戦闘面でも隙がなく、スターシャの完璧な事前準備と作戦立案で2人体制でも十分な実力を誇る。メンバーの増員も視野に入れているようだが、この2人の間に入るのはなかなか勇気がいる。あとたぶん太る。
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全勇者パーティで最も温度差の激しい2人。ほわほわフレンドリーで気分屋なクルトと、カッチリ厳格で合理主義的なスターシャは何もかもが両極端で、それゆえお互いがお互いの不足を補える、ある意味理想的な関係です。
クルトは感情優位タイプで、興味のないものには集中できず、やる気になれないと何もできません。だから勉強はからっきしだし、敵がワルモノでなければ戦えない不安定な性分。そのかわり、その気になれば全力投球、高いパフォーマンスを発揮してくれます。が、キレると歯止めが利かなくなるなど行き過ぎてしまうことも。
逆にスターシャは理性優位タイプで、強い責任感のもとに自分のやるべきことを最優先、最短で達成しようと努力を惜しみません。自分の感情を抑え、私情を挟まず公平に、時には躊躇もせず非情な決断を下すことも。それゆえ冷たい人間だと見られることが多く、父譲りの威圧感も相まって、周囲からは敬遠されがち。
以前のスターシャは自分がそうするように「勇者は魔族を退けることが第一で、その責務を果たすために尽力しなければならない」という態度を誰もがとるべきだと考え、周囲に要求します。しかし、彼女の厳しすぎる姿勢についていけない者も多く、パーティメンバーがなかなか定着しませんでした。
同じ頃、勇者ライセンス試験に落ちまくっていたクルトが頼りにしていた兄を突然失うという事態に見舞われます。その死の理由を探るためにこれまでより一層勇者になる必要性を感じたクルトは、スターシャにスカウトされる形でパーティに加入し、マリオに接近しました。
その後は本編であった通り、クルトも兄の死には一応納得し、スターシャもエステルの影響で厳格すぎる態度を改めます。現在はクルトは気ままにおやつを配り歩き、スターシャは唯一の戦闘員がどうすれば真面目に力を発揮してくれるかを日々懸命に考えています。
ぽやぽやしているクルトもスターシャが自分のためにいろいろやってくれていることはわかっているので、時には自分の命よりもスターシャを優先します。闘技場でダリアと遭遇したときは、彼女なら他の仲間のために自分を見捨ててくれるだろうと見越して時間稼ぎを買って出たのです。個人的にお気に入りのシーンですね。
なんやかんや仲が良く、リナから関係性を勘繰られている2人ですが、クルトはスターシャが自分に特別思いを寄せるようなことはないだろうと考えており、スターシャは自分の心の内を表に出すことは滅多にしないので、進展スピードは亀の歩みになるだろうと識者の間で囁かれているようです。
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