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創作備忘録ー幽霊と怪獣と春雷

以下、「KAC2023前半の参加作品の裏話的なあとがきです。
物語にとっては完全に蛇足かつネタバレな所があるのでご注意を。


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ペトリコールの幽霊
https://kakuyomu.jp/works/16817330653900153748/episodes/16817330653900711924

テーマは「本屋」。
舞台は貸本屋。普通に本屋は面白くないので。貸本屋の需要は大正から戦後が流行った最後、その後ゆるやかに消えていく商売というイメージから、薄墨と灰色と褐色。それらが中途半端に混ぜ合わさった水彩のような空気と埃っぽさと静寂さ。古本屋とは違った、何かが詰まってそうだな、と。
時間がないのに、話の裏付けに貸本屋の歴史をひたすら調べたのが大変でした。
いただいたコメントなどから、私が狙った怖さと違う方向で怖さが出た気がします。結果オーライ!
そして、いつの間にか良い感じのキャラが爆誕。シリーズにできそう?

・店番:
怖がり書生。
でも慣れるのも早い謎の心胆持ち。これからも腰を抜かすのでしょう。
・客:
宝塚の花形みたいな人。雨と埃と静寂、紙魚、幽霊、無彩色の中の差し色。



ぬいぐるみの中身
https://kakuyomu.jp/works/16817330653960606147/episodes/16817330653960614162

テーマは「ぬいぐるみ」。
お題が出た瞬間に、ぱっと浮かんだのがこれ。
アイデアも文章もすんなり、すらすら書けた上に、キャラが勝手に動いてくれて、とても楽しかった。
戦隊ものの名前を作るのには悩みました。
既存名と被らないようにと、戦隊ものの歴史を調べたら、大変奥が深かった!
ライトはwrite(書く)のイメージ。ペンは剣より強し的な?(ライダーの方で小説家いたけどね)。
タイトルは、実は元ネタがあります。
「ゴジラのなかみ」。タイトルの通り、特撮やゴジラの撮影時の苦労などが書かれたゴジラのなかみを演じた俳優自らが書いた本。子供の頃に読んだけど、今でも覚えているぐらいには印象に残る本でした。



夜空を穿つもの
https://kakuyomu.jp/works/16817330654177357657/episodes/16817330654178481298

テーマは「深夜の散歩で起きた出来事」(長い……)。
「深夜=怖い」は王道すぎるしホラーはもう書いたしと、仕事の帰り道、夜空と満月を見ながらふわふわと考えました。
季節の移り変わり、特に春の夜のとろんとした何とも言えない空気が好きなので、時短で書けるしと、好きなものを詰めました。
昨年のKAC投稿作「冬が去れば、春と会う」と同舞台です。
https://kakuyomu.jp/works/16816927861731891677/episodes/16816927861733868060
これものんびりとネタが思いついたら連作にしたいと思っていた野望が、思わぬところで一歩進みました。

・仁:
真夜中の散歩が日課のにーちゃん。スウェットに小銭とスマホでぷらぷら。自覚なしの視える人。
・神社の人:
仁と同じぐらいの年齢(20代後半)。敬語はよそ行きで、通常の話し方はもっと砕けてる。

余談。
ペトリコールの店番君がこっちの現象を見たら、また腰抜かすんだろうな。
時代差を無視したとしても、そもそも真夜中に歩くなんて、怖くてしなさそうだけど。

以上

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