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企画終了後の雑感と、次の企画について

おはようございます、流しイモです。
今回の記事ではタイトルにもあるように、企画の話をメインに書いていきます。

まずは、先月末に終了した『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画について。
こちらには多くの方に参加していただきました。流しイモが企画を通して批評コメントを作った数は、過去最多の113個。カクヨムの読書データによると、一ヶ月間に読んだ字数は約160万字でした。あまりの盛況ぶりに困惑しつつも、同時に参加していただいた作品からは創作のヒントを多く得ることができました。この場を借りて感謝申し上げます。

その一方で、普段よりも批評コメントに棘があったのは事実かと思います。上手く時間を取れなかったのもありますが、あまり作者の想いに寄り添ったコメントは書けませんでした。作者の意図を汲みつつもバッサリ、あるいは無視して違和感の原因だけを書く。ということが多かったのは自覚しています。そうした内容にお気を悪くされたのか、作者からの返信がないことがしばしば。以前は「時間をかけてコメントを書いたのだから、礼ぐらいはほしい」と思っていましたが、返信が来ないのは、こちらの落ち度なのかもしれないと考えを改めた次第です。

ということで現在、その反省点を生かした企画を考えています。
こちらも批評企画になるのですが、少しルールを変更しようと思いまして。今までの「冒頭1~2万字を読んで批評を書く」から「通読したのちに批評を書く」に。その代わり、募集する作品を一桁まで絞ります。ようは、量よりも質を取った企画にするのです。こうすれば時間はかかるものの、より精度の高い批評が書けるのではないかと。そうして得た気づきも、自作に生かしやすくなりますし。お互いにウィンウィンの結果になるような気がします。

ただ、問題点は「自分にそれだけの分析力があるのか」ですね。小説の序盤構成に助言するだけならまだしも、通読したあとに核心を突くような助言ができるのか。振り返ってみると、今まで流しイモが書いてきた批評も怪しいものです。主観や思い込みではなく、文献調査や新人賞の傾向分析を経て批評を書いていますが、受け手によっては「素人が」と思うような批評なのかもしれません。とはいえ挑戦しなければ始まらないので、今日にでも企画を立てようと思います。いくつか制約や注意点を設ければ、企画運営がしやすくなる可能性もありますし。前回の企画に参加していただいた方も大歓迎です。ものにもよるでしょうが、通読すれば見え方が変わる作品もあるかもしれないので。こちらも、批評コメントの内容や精度を上げる努力をします。

最後に、前回の企画で拝読して面白かった作品をいくつかご紹介します。

スクラップヒューマン/ 鍋谷葵 様
https://kakuyomu.jp/works/16817330664538869435

聖性/ 天満悠月 様
https://kakuyomu.jp/works/16817330665039610957

サイバーエデン・アポカリプス/ kinomi 様
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886363563

どれも構成力や表現力は、群を抜いていた印象です。
一つ目の作品は、現代人の孤独さを描いた純文学。完結済み。
二つ目の作品は、ファンタジーを下地に善悪の基準を問うた純文学。完結済み。
三つ目の作品は、AIを巡る人間たちの思惑を描いたハードSF小説。更新停止中。
気になった作品があれば、是非とも読んでみてください。創作の勉強にもなります。

それでは今回はこの辺で。ここまでお読みいただきありがとうございました。
また別の作品、近況ノートでお会いしましょう。

7件のコメント

  • 本当にお疲れ様でした。
    似ているようでいて全然似てない感想書く系をやりましたが、何かこう……名状し難い大変さでした。楽しいのですが、睡眠時間とか眼精疲労とか。
    企画が頭を離れない、私の切り替え下手な性格のせいもあったかな。
    だから何かと言われれば何やらよう分からんのですが、本当にお疲れ様でした。
  • おつかれさまです、そしてありがとうございました。
    そしてそんなにすぐに企画をなされるのですか!? すごいなあ。

    二度目もいいよとのことで、何とかまたお世話になれたらなと思う一方、身の程や主戦場など踏まえ他の方に席を譲るべきかという思いも強く……。
    お邪魔することもあるかもしれないのですが、その場合でも他の方優先など、イモ様のねらいに応じて除く候補として頂けましたらさいわいです。

    三作、おすすめ共有も嬉しいです! どこか時間を作って様子見をはかろう……。
  • と、大事なことを書き忘れました……。
    バッサリと仰いましたけれども、少なくとも自分は暖かさを感じました。
    たまたまバッサリの側面に自分がお会いしなかっただけかもしれません、が……!
  • @秋島歪理 様

    ありがとうございます。
    秋島様には感想企画でお世話になりました。『天道虫を抱いた男』と、おまけでエッセイの方も読んでいただきましたね。当時はスランプ気味だったので、大変励みになりました。

    たしかに私が主催した企画とあちらとでは毛色が異なりますが、作業量や心労などは似たような部分があったかと思います。どんな作品を読むことになるかわからないうえで、且ついい加減な感想や批評を書くわけにもいかないので。なので、企画のことが頭から離れないことは私もよくありました。別のことをしながら批評を頭の中でまとめたり、送った批評に嫌味な言い回しがなかったか思い出したりと。

    ですが、創作の勉強にはなりました。他人の作品を踏み台にするようでアレですけど、文章表現や内容構成への理解を深めることができました。こう書くと意味が伝わりにくい、この文章は分けた方が読みやすいなど。執筆スキルを上げるならプロの作品を読むのが一番の近道ですが、企画ではプロの作品とは違った作家の熱量を感じ取れたのが良かったです。
  • @伊草いずく 様

    ありがとうございます。
    企画参加に関しては、そんなに遠慮なさらずとも大丈夫ですよ。作品の方向性は違えども、客観的な感想は述べることができます。それに私も他人様の作品に図々しいコメントを書けるほどレベルの高い作家ではないので、そんなにご自身を卑下される必要はありません。対等に接していただければと思います。またご縁がありましたら、よろしくお願いします。

    バッサリの件に関しては、自分の中では伊草様の作品に対してもバッサリだったと思っていました。ですので、いただいたコメントには少なからず驚きました。企画では「句読点がない作品」や「物語が支離滅裂な作品」などもあり、そうした作品には率直な感想を述べていました。そうした中でいただいた作者からの返信には「厳しすぎる」や「つらくなった」という旨のものが多く、自分のコメントは全体的に辛辣なものなのだと思っていまして。

    会話と違って、文章の場合は言葉から感情が読みづらくなりますからね。自分は軽いノリで書いていても、相手は重く受け止めてしまう場合もあるので。ご感想をいただけて安心しました。それでも一応、文章には細心の注意を払っていきたいと思います。
  • >島流しにされた男爵イモ様

    若干数PVが増えていたので不思議に思いこちらに辿り着きました。完結していない燃えがらのような作品を取り上げていただきありがとうございます。
    だからというわけではないのですが、“一読まれ手”として、以下の部分に少しだけコメントさせてください。

    >以前は「時間をかけてコメントを書いたのだから、礼ぐらいはほしい」と思っていましたが、返信が来ないのは、こちらの落ち度なのかもしれないと考えを改めた次第です。

    まず、「そんなことはありません、無反応は全くもって非礼です」というのが私個人の意見です。
    順番待ちの間に他の方のコメントもいくつか拝読しましたが、真摯でないコメントは一つもありませんでした。
    残念ながら昨今の自主企画を眺めていると『~読み合い』『~の本棚』『~な作品集まれ』と称したいわゆる読み合い企画ばかりが目につきます。「高め合いましょう」「切磋琢磨しましょう」などと聞こえのいい言葉を並べて。私の色眼鏡であるのかもしれません。思うに、これらの企画は大半がざっと目を通して「面白かったです」とか、一話だけ読んで「続きが気になります」と味気ないコメント、★が3つ付きます。これらを積み重ねた作品もあるのだと思います。作品には参加した自主企画の跡が残ります。
    私はこうやって得た★やコメントと、島流しにされた男爵イモ様や他の“真摯な読み手”様が付けるそれらが等価とは思っていません。しかし、システム上は等価であり、ともすればこれらの数は作品の強さ(と敢えて表現)であると書き手に錯覚させてしまいます。

    この構図が助長しているのか定かではありませんが、読み合い企画に参加し慣れている書き手にはきっと島流しにされた男爵イモ様のコメントが鮮烈に響いたのだと思います。もう少し言うと、今まで表面だけを褒めた優しい温かいコメントに満ちていたところに、冷水の如き一撃です。それがどれだけ真摯で、どれだけ丁寧で的確で真実であっても、彼らは耳を塞ぎ目を閉じます。なぜなら彼らには“耐性”が無いから………だと思うのです。僅かでも「こうすればもっとよくなる」を含むコメントに。では耐性が無いのだから許されるのかと言えば私は「NO」を唱えます。
    参加する側の書き手は皆「どれ当ててやろう」と右ストレート、左ジャブ、ローキック、それぞれが一番得意な渾身の一発を放ってくるようなものです。少なくとも私はそうです。であるのに、希少な読み手様たちは殆どが多人数対一、きっとボロボロです。少なくとも私はそう思っています。
    企画内容をきちんと読むこと、読んでもらったのなら一言でもよいのでお礼を言うこと。それが真摯さだと思いますし、批判ではなく批評を全く聞き入れないのなら、その作品と書き手に向上は望めないと考えています。
    どうか、数の多いもの、目立つものによってその批評が曇りませんように。一意見ですが長々と失礼しました。
  • @kinomi 様

    近況ノートへのご訪問、そして温かいお言葉をありがとうございます。
    自分のしてきたことへの激励を受ける機会は今まであまりなかったので、コメントを拝読した際には芯を貫き続けることの大切さをしみじみと実感しました。それと同時に、書き手側の真理も少しわかったような気がします。たしかに、カクヨムには様々な企画がありますよね。そうしてイエスマンに囲まれていたところに、急に批評コメントが飛んで来たら仰天ものです。ただし、それと返事をしないのは別問題だと。

    実はコメント未返信の方々の中にはカクヨムを離れているのであろう方もいれば、批評を受け取るなり別の企画に乗り換えていた方々もいまして。そうした中で「きついことを書きすぎたかな」と思うことがありました。ですが、こちらがそこまで負い目を感じる必要はないですね。kinomi様からコメントをいただいて自信が湧きました。自分自身でも、コメントにいい加減なことを書いているつもりはないですし。この調子で活動を続けて行こうと思います。懇到切至なお言葉、痛み入ります。

    この度はコメントを寄せていただき、誠にありがとうございました。
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