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11/3開催 自主企画専用ページ

企画URL:https://kakuyomu.jp/user_events/16817330666297506235

企画に関する質問などがあれば、お気軽にどうぞ。
批評に関して特に意見がほしい部分があれば、そちらもご記入ください。

主催者が批評コメントを投下したあとのやり取りもこちらで受け付けています。批評への反論、作品内容の補足、批評内容に関する理解の深め合いなど。是非、ご活用ください。

※コメントの乱雑化を防ぐため、作品PRには返信しません。
 批評コメントを書いた順に、以下に作品名、作者名、URLを載せていきます。

1.識域のホロウライト / 伊草いずく 様
  https://kakuyomu.jp/works/16817330662203446684
2.神亡き世界の黙示録 / もってぃ 様
 https://kakuyomu.jp/works/16816452220850765706
3.アパルトマンで見る夢は / リエミ 様
 https://kakuyomu.jp/works/1177354054887538700
4.タカオタカオの奇行 / なばば☆ 様
 https://kakuyomu.jp/works/16817330657915871111
5.who are you / メヂカラ 様
 https://kakuyomu.jp/works/16817330652633355064
6.薄い少女は、夢=妄想なんだろう。廃棄品ギルド員は、そう思っていた。/ 品画十帆 様
 https://kakuyomu.jp/works/16817330666675559374
7.星穹の踊り子 / くるまえび 様
 https://kakuyomu.jp/works/16817330662633492159
8.凹凸ほし絵巻 / 友未 哲俊 様
 https://kakuyomu.jp/works/16816410413919789854
9.フェアリィ・ブレット~妖精迷宮の銃弾~ / 御咲花 すゆ花 様
 https://kakuyomu.jp/works/16816927862555642497
10.仮想箱₋synonym / kinomi 様
 https://kakuyomu.jp/works/1177354054881092594
11.高校生に戻る、そしてゲームをリメイクする / 雄哉 様
 https://kakuyomu.jp/works/16817330660206853360
12.獄中マンガ家 / ALT(altar twin)様
 https://kakuyomu.jp/works/16817330652997885435

26件のコメント

  • どうしようか悶々としていたのですが、用事が終わってふと覗いた瞬間にあがっていたため、勇気を出して応募することにいたしました。
    ③に抵触する場合は除いてやってくださいませ。
    前回見て頂いた三版と違い、さまざま荒いのですが、結末まで書かれている点が大きな違いです。

    読んで頂ける場合は、なのですが……特に伺いたいのは以下の点です。

    ■美点、または伸ばした方がよいと思われる点はあるか、あるならばどのような点か
    主にお願いしたい点はこちらとなります。

    ■既知の大きな問題について、流しイモ様の視点から雑感、もし可能ならば「こうした方がいいと考えた」のような意見など

    ご指摘頂いた文章面を除くとしても、

    ・話の筋、特に序盤のそれが欠陥を多く含む
    ・設定の練りと、開示の手際の悪さ
    ・テーマの薄さ、表現のぼやけ具合

    など、大きな問題が複数見つかっております。
    既に複数の方のご意見を重ね合わせてはおりますが、これらについてイモ様の卓見頂けましたら、新たな発見を得られるところ多いかと思い……。
    上記三種(四種)についてのイモ様による切り口からのものでも、異なる点へのご指摘でも構いません。

    以上となります、よろしくお願いいたします……。
  • おはようございます、伊草です。
    この度はとてもためになる批評を寄せて下さり、ありがとうございました。
    有効な指摘と提案を下さっただけでなく、作者や作品に対して心を寄せようとして下さったことが文面から(勝手な妄想ではありますが)感じられ、感謝で頭が下がりました。

    反論ではなく、理解を深めたい趣旨で伺ってみたい点が二点あるのですが、よろしいでしょうか。

    ご指摘頂いたことにまつわるご意見伺いです。

    ・文章
    三版にも改めて目を通して下さり、ありがたく存じます……。そちらと比べてなのですが、イモ様視点では少しは改善傾向が見られるでしょうか?
    様々な方から伺う限りでは、もともと文体を評価してくださっていた方からの評価は変わらず、一方でご指摘くださっていた層からは「読みやすくなった」とのご意見頂いているのですが、イモ様の感性から言っても同じ形になるのだろうか、と。
    自分の理解があっていれば、「読点は改善されているし言葉遣いも少しは平易に近づいているが、それは些少な変化であり根本的にはまだ変化は訪れていない」と感じられるのではと思うのです。果たしていかがでしょうか……。

    ・構成の地味さと由祈周り、そしてテーマ構成について
    三版の一章、二章、そしてあらすじに記してありますオチは、ご指摘の点(の一部)への自分なりの改善を盛り込んだものとなっているのですが、この点についてもし可能であれば所見を伺えたら……と存じます。
    手応えとしては、「確実に前進はしている。が、元の地点が手前すぎるため絶対評価で見た時よいと感じてもらえるかわからない、まだやりようもあるような気がする」となっております。
    ここまで深く踏み込んで頂けたのははじめてで、ご意見伺いの機会を逃したくないあまり不躾になってしまっていたら、大変申し訳ありません。しかし何卒ひとつ、ご検討お願い申し上げます。

    そして最後に別件なのですが、週末に『内なる獣』の通し拝読と感想(あるいはお求めとあればなのですが、批評)に挑みたく思っております。
    「この点について特に」「このレーベルに応募する作品のつもりで」などございましたら、ぜひお伝えください。前回は的を外したことを書いてしまったため、今度こそは! と思っております。

    以上となります、どうぞよろしくお願いいたします。
  • @伊草いずく 様

    こんにちは、流しイモです。コメントの方を確認致しました。
    批評に関しては、今回はなるべく作者様の意図を汲み取るように努力しています。その方が互いの考えを理解しやすくなり、作品の方向性を掴みやすくなると思いまして。こちらこそ文面から意図を読み取っていただき、大変ありがたく存じます。

    さて、それではコメントの返信に入っていきます。
    まずは文章ですね。先ほど内容の確認もかねて、三版を通しで拝読しました。そのうえでの印象になりますが、「改善傾向にある一方で、やはり硬さは変わらない」というのが正直なところです。たしかに旧版よりも読みやすくなっています。あまり飾らない文章や、短文の登場によって。ですが、一つの作品として見た場合はまだ硬いです。人によっては許容範囲かもしれませんが、もう少し柔らかくすべきだと私は思いました。

    コツは「登場人物の年齢に見合った言葉を使う」ことです。佑の特異性は除くとしても、一般的な高校生の使うような言葉遣い。それをベースに地の文を組み立てることがポイントです。現状では高校生の皮を被った大学教授、という雰囲気が地の文から出ているので。なので、一人称で書き進めるのなら、この点を意識していただければと思います。そうすれば、自然と作品全体の文章が柔らかくなるでしょう。

    そして、続いては作品の構成やテーマなどについて。
    こちらに関しては、三版で大きく改善されていた印象です。旧版で述べた「人物の掘り下げ」が見事に成功しています。文香もとい七彩の性格の変更や、由祈の生活の深掘りなどのアレンジが上手く機能していると思います。こうした描写があれば、のちの展開への期待や人物への愛着が深まるというものですね。この点は見習いたいほどに、旧版から進化していました。ただ一つ懸念があるとすれば、七彩の立ち位置を確立できるかどうかでしょうか。

    旧版で「真面目」だったのが、三版では「お調子者(ギャグ要員)」の色が強くなったため、物語の終盤での役割を果たせるのか疑問が残りました。真面目な台詞を書いても、違和感が生まれないかという問題です。「真面目な人物が、真面目なことを言う」と「普段、自由気ままに過ごしている人物が、たまに真面目なことを言う」とでは説得力が大きく異なります。後者のタイプに説得力を持たせるには、その人となりを読者にしっかりと伝えておく必要があります。これは旧版と違い、新たに配慮しなければならない点です。この部分を書き忘れると、その人物の台詞がすべて軽くなってしまうので。七彩の性格はギャグやシリアスのどちらかに傾きすぎない、ちょうど良い塩梅を保つことが重要になってくると考えます。

    最後は『内なる獣』の話ですね。
    こちらは大変嬉しい申し出のように感じます。普段はなかなか、読まれることのない作品なので。もし読んでいただけるのなら、特にご意見をいただきたい点は以下の二つです。

    一つ、暴力的な表現について。
    作中では雰囲気づくりのために、暴力的な表現が何度も登場します。すでに拝読していただいた範囲ですと、遺体や王の行為など。そうした表現が「許容範囲」or「読むのが苦痛になる」のかを伺いたいです。これは伊草様個人の意見でも、客観的な考えでも構いません。

    二つ、主人公(ヴァラガン)の言動について。
    主人公の性格は「粗暴だけども、悪人ではない」という一筋縄ではいかない人間臭さを意識して書いています。そのことが作中では、数々の矛盾した行動を通して表現されます。それがただの自己中心的で、情緒不安定な言動に見えるのか。それとも、人間臭さが読み取れるのか。この点を伺えたらと思います。

    コメントの性質は、すでにいただいているものと同じで構いません。また、気になったことがあれば遠慮なくご指摘ください。こちらとしては、コメントをいただけるだけでもありがたいことなので。それでは、こちらこそよろしくお願い致します。
  • >イモ様
    ありがとうございます、とても参考になります。
    別のノートでkinomi様が仰っていたこと、自分も同意見でして。
    恐らく自分は、お人柄、ご人徳が文面ににじんでいた故に「ああ、汲んで下さっている、ありがたい」と感じられたのだと思います。

    ・文章の件
    「高校生らしさ」、芯に響くお言葉でした。
    どうも自分はキャラクターを作るにいたって「近づきたくなるような憧れ」を重視しすぎていたようです。ライトノベルが持つ魅力の中の、「背伸びしたい青少年にとっての美味しさ」成分を極端に重く見てしまっていたというか。
    高校生なのに高校生らしからぬ鋭さがあるだとか、そういうものに「好きだ!(皆も好きなはずだ!)」という感情を抱くのはいい。けれども、そこを自認しないまま無制限に背伸び≒格好良さという考えでやってしまっているのはよくない。それが、根本で文章が何も変われていない一因となってしまっている……。
    今回のご指摘で、そのような感覚を持てたような思いがしております。ノートにまでお邪魔してしまい恐縮ながら、伺ってよかったとしみじみ感じております。

    ・構成の件
    こちらは成果が出ているように思われた、とのご意見、頂いた批評の深度へ照らすにつけて嬉しく感じております。
    感想は数を集めて混ぜ合わせ、重み付けをして初めて体重を預けられるようになる……とは、師匠と思っている作家の方のお言葉ですが、数だけでなく、頂いた批評そのものの強度や精彩さ、深度によっても信は定めうるものとこの頃感じております。
    一連の、こちらを慮りつつも芯を打つご指摘を下さったイモ様のお言葉で「見習いたいほど」と評価を伺えたことは、大きな喜びとなりました。
    今後の章構成は、Interludeを挟み、佑の記憶に“由祈との重要な約束”が含まれていることを示す三章、七彩の“願い”と真理が過去の“少年(佑)”との出会いを機に生まれたものであることを示しつつ雀蜂戦に入る四章と続き、読んで頂いた旧版の五章六章を軽量化しつつ七章へ、七彩が由祈の特攻を後押しして佑を流星から引き剥がす終盤へ、となっていて、これらが狙い通り塩梅調整に資するか、という点が課題となっておりました。
    ご指摘により改めて塩梅の重要性を意識出来た形となり、この点でも感謝です。

    そして拝読の件、承知しました。
    一点目については現時点でも意味があると思うため記すのですが、総じて問題がないように感じられました。
    個人の所感としてはまったく問題はありませんでしたし、客観的な想定で言っても、作風自体が一つの注意喚起として機能しており差し支えない範囲だったと感じています(具体的には例えば、一話の“翌日、老人は死体で発見された”という簡潔な一文、そこに至るまでの各人の心理描写・態度の生々しさなどが、次話以降の描写を予告している)。
    知名度の高い映画で例を挙げて位置づけお伝えを試みますと、『獣』の暴力表現は『ブレードランナー』や『007シリーズ』くらいの安心感であって、これがダメなら『インディ・ジョーンズシリーズ』『ロボコップシリーズ』のような、ある種ゴアをも売りにしている作品は客層が狭すぎて売れないということになってしまう、およそそんな感触と言えるかと思われます。
    加えて、文章に余計な修飾がないことで読みやすく、またドライなものであることにより、ショックはもっと和らげられているとも感じており、気にする必要はないのではないかとなおさらに感じました。
    もし最後まで読んで感想が変わった場合は特記いたします。

    もう一つのヴァラガンの性格については、今のところ人間くささとして一貫して認識されているということのみお伝えしておきたく存じます。
    例えば、父親に部屋から追い出された少年への対処が、後の“爆弾”たる少年を拾った後の迷いを説得的にしていると感じます。
    そこ以外にも、“その迷いこそが、後の迷いの処し方も含めて彼らしい”。そんな風に読者として思える一貫性が、作品の随所に見られるところが『獣』の魅力だと自分は思っています。
    (王の根城に入る際の、車をすっ飛ばして若者たちにやり返すところなどはその点端的で、ちょっとした爽快感など、感情が動くやり取りであることにより、紙幅を取らない演出ながら“らしさ”が印象に残っていく、そんな感触を覚えているのでした)

    伺った二点を意識しつつ、週末めどでまたお邪魔いたしますね。
    お役に立てるようがんばります、よろしくお願いいたします。
  • >島流しにされた男爵イモ様

    本企画の、以下の参加条件について確認させてください。
    >➁連載状況を問わず、参加時点で15万字以内の作品であること。

    言うまでもなく条件違反なのですが、約18万文字(完結済み)の作品での参加は可能でしょうか。
    仮にOKをいただいた場合、企画の趣旨・企画者様の姿勢から「条件に沿って通り15万文字場合まで読む」とはならず、18万文字お読みいただくことになると考えております。としますと20万はよいのか、25万はよいのかとなってしまいますし、超過分だけ次の参加者を待たせることとなります。この辺りを想像した上で未練がましくお聞きしている次第です。

    ※少々横柄な表現となっておりましたので削除・再投稿しました
  • @kinomi 様

    コメントありがとうございます。
    たしかに15万字越えの作品は条件違反となりますが、企画要項を「20万字以内の作品」に変更することで対応したいと思います。尤もこの「15万字以内」というのは、大長編作品の参加を防ぐ予防線のようなものでして。さすがに20万字越えや、100万字の作品を読む時間は確保できないので。幸い「募集枠を超えて参加」した作品を除外したことはあっても、「字数オーバー」での除外はまだしていないので、他の参加者の不平不満にはつながらないと思います。

    ですので、参加していただいて構いません。
    また今回の対応につきましては、そういった要望があればなるべく応えようと思っていた次第なので、kinomi様が負い目を感じる必要はありません。仮に「200万字の作品は……」であれば、かなり考えましたが(笑)。何度かお付き合いがあるので多少、贔屓目に見ている節があるのかもしれませんが、決して特別扱いではないのでその点はご安心ください。

    現在(11/11 8:43時点)、募集枠は一つ空いています。
    先に募集枠が埋まってしまった場合でも、数日経てば追加募集をかけようと考えていますので、いつでもご参加お待ちしております。
  • ご配慮くださりありがとうございます。
    該当の作品は最終更新から少し時間が経ってしまっているので再度誤字点検をしたく、完了した際に丁度募集枠が空いておりましたら是非参加させていただきます。
  • ※12日11:19現在、企画のタイトルに「残り1枠」とあり、かつ未読が2作品であったため、まだ募集中であると考え、このようなコメントをしている次第です。すでに募集が終わっているようでしたら、こちらのコメント等は無視してください。



     拙著『フェアリィ・ブレット ~妖精迷宮の銃弾~』で、貴企画に参加させていただきました御咲花と申します。
     参加条件にございました➂についてですが、いわゆる「なろう系ファンタジー」を弾くためのものだろうと判断し、軽小説ながら参加させていただきました。
     自分の描いているものがライトノベルだという自覚があるため、③に該当するようでしたら、遠慮なく弾いてください。

     拙著は全109話ですが、最後の「あとがきほか」は本編とは無関係ですので、お読みにならなくて大丈夫です。

     取り急ぎになりますが、よろしくお願い申し上げます。
  •  先ほどのコメントに誤りがあったため、訂正いたします。

    誤×:拙著は全109話――
    正〇:拙著は全105話――

     大変失礼いたしました。
  • @御咲花 すゆ花

    ご丁寧にありがとうございます。
    企画の参加条件➂に関しては、概ねご認識の通りです。
    ゲーム要素を落とし込んだファンタジー、長文タイトル、ご都合主義、自己顕示欲を満たすためだけの物語など。そうした要素の含まれる作品全般は、苦手とするところです。ご参加いただいた作品につきましても、タイトルやあらすじ、一話目を読んで除外に至ったケースがしばしばあります。御咲花様の作品に関しては現段階で作風を判断することができないので、第一話を拝読した際に除外するか否かを判断させていただきます。
  • 島流しにされた男爵イモ様(大変失礼ながら、企画主様とお呼びいたします)

    「星穹の踊り子」を執筆いたしました、くるまえびと申します。
    18万文字にもなる拙作を通読いただき、非常に細やかな講評をいただきましたことを心より感謝申し上げます。

    僭越ですが、最初に「星穹の踊り子」が出来た経緯について、自分語りにならない程度にお伝えします。

    ひとえに、主人公「サフィ」が原点になります。

    古くはドラクエシリーズから不動の人気がありながら主役の座からは縁遠かった「踊り子」を、主人公として活躍させたい。冒険も、友情も、恋もさせたい。それが原点であったため、とにかくサフィの色々な活躍を見せることを念頭にして物語を作りました。ドラクエ的な「お色気」も踊り子としての重要なファクターと考え、あえて省かずに書いております。

    企画主様に褒めていただいた「世界観」は、サフィの物語を紡いでいく過程で必然的に出来たものです。もともと中東(特にアッバース朝)の世界に惹かれていたのと、俗にいう「ナーロッパ」への毛嫌いがあったために、「薄っぺらな世界にしたくない」という一心で勉強し、世界観を構想しました。

    つまりは、「サフィが魅力的で可愛いこと」と「世界観や雰囲気に味わいがあること」を両立したい思いはありつつも、どちらを優先するかと言われれば前者であり、「ひゃうああぁっ⁉」を犠牲にしたくはないのが正直なところです。


    それでは、頂戴しました講評についてですが

    ➀雰囲気と台詞のミスマッチ
    こちらについては、例えるなら「回らない寿司屋でプリンアラモードを出された」ような話だと思うのですが、上述のとおり、「そもそも寿司屋でなくプリン屋だった」というのが実際のところです。筆者としてはプリンを無くすことは店じまいを意味するため、「ひゃうああぁっ⁉」を控えることは少々難しいかと思います。ただし、「文章が全体的に硬い」というのは全く御指摘のとおりで、これは友人にも言われた部分です。特に、序章の国王ドゥラーンとアラマドのくだりが神妙な雰囲気で、その直後に「ひゃうああぁっ⁉」が来るせいでミスマッチが強く印象づけられ、その後も同じような箇所が目についたのだと思います。拙作のPV数が伸び悩んでいる大きな原因と捉えておりますので、多くの方に見ていただくためにも是非とも改良したいと思います。


    ➁群像劇のデメリット
    第一章がほとんどサフィ視点で進んだのに対し、第二章でシドルク・ジャムゥル視点の話が増加するため、そのような印象を抱くのも至極当然だと感じています。また、まさしく企画主様がお考えのとおり、展開の中だるみを防ぐために世界観描写や「プリン」を挟むなどの工夫(悪あがき)をしております。ただ、特に2-13~16はそうなっていないか不安を抱えております。
    風呂敷たたみに関しては、物語完結までの大まかなプロットはあるため、現時点では広げっ放しにならないだけの準備はしております。第二章が終わった時点で一つの「区切り」となるため、もし宜しければ、その時点で再度、企画主様の視点から判断していただければ幸いです。


    ➂物語の到達点
    ②のとおり、こちらも第二章完結の時点で大きな着地点があります(起または承の終了)。そこに至るまで読者様を飽きさせないことに精一杯務めていく所存です。


    最後に、拙作を最新話まで通読いただいたことに最大限の感謝を申し上げます。


    追伸
    御指摘いただいた誤字脱字については修正させていただきました。こちらも大変ありがとうございます。
  • @くるまえび 様

    コメントありがとうございます。
    作品制作までの経緯を把握致しました。
    そのうえでの確認になりますが、本作は「ラノベ」と認識してよろしいのでしょうか。これは作品への客観的な印象(硬派なファンタジー)ということは別として、作者様の考えの話になります。コメントを拝読したところ「人物を魅せたい」ことが最優先であり、その他の世界観や文章表現は「付属物」という意図が読み取れましたので。無論、そうした作風の硬めのファンタジー小説はたくさんありますが、台詞の特性を鑑みるに本作はラノベに分類されるかと思います。ここでは一旦、ラノベと解釈したうえで論述していきます。

    そうした場合、➁と➂はさておき、➀の課題については「文章表現をなるべく平易にする」ことで改良を図れるのではと考えました。難読漢字には頻繁にルビを振ったり、そもそもの使用頻度を抑えたりするなど。批評の際には文章量を減らすために言及しませんでしたが、おっしゃる通り序段と1-1の温度差に躓いたのは事実です。この温度差により、硬派な作品だと思っていた読者は面食らってしまう。逆に軽小説だと思って序段を読んだ読者は違和を覚える。そうした風に現状では、どちらの属性の読者も排除した形になっていると思った次第です。

    これらの読者層の両取りは難しいものの、歩み寄りを示すことはできます。前述した手法を用いてもいいですし、作品の暗めの雰囲気(奴隷や侵攻の話)をオブラートに包むことでも対処可能です。また、現状の形で様子見しても構わないでしょう。読者からのコメントを集めて、そのうえで作品を練り直すのもアリです。私も自分の感性を絶対視するほど高慢ではないので、作者様の思うように作品を仕上げていただければ幸いです。
  • 企画主様

    コメントありがとうございます。
    おっしゃるとおり、本作は「古代砂漠世界を舞台にしたライトノベル」が筆者の認識です。

    ライトノベルと一口に言っても幅があり、少し古いところでは「狼と香辛料」のように硬めで文学的なものもあると思いますが、今作は確かにそれより硬いと思います(あちらは拙作と比較するのも烏滸がましい傑作ですが)。序章のうち国王のくだりは、筆者が小説として初めて書いた文章ほぼそのままのため、硬さの調整が十分でなかったのだと思います。

    第二章の完結後を目安に、おもに表現について練り直しをしようと思いますので、その際はまた一読いただければ幸いです。
  • >島流しにされた男爵イモ様

    改めまして、『仮想箱_synonym』で参加させていただきました。
    この作品は私が初めてきちんと完結させた長編作品です。故に未熟な部分も多いのですが、熱を込めて描きたいものを書けた作品です。
    事前にお伝えしておきたい事項がございます。恐れ多いですが、たとえ話の配役として手塚治虫さんの『ブラック・ジャック』『鉄腕アトム』を用います。

    ・作品外へのアプローチについて
    お読みいただくと分かるのですが、エピソード内に二つだけ読み手に語りかけるような表現を使うものがあります。この2エピソードはもし本作品を公募に出すならば除外します。また、本作品が『ブラック・ジャック』の世界観であるならば、突然ブラックジャック(間黒男)が「なるほど鉄腕アトムのアレか」と、私の他の作品内の用語を持ち出すシーンがあります。こちらも作品単体で見るならばNGとなるはずです。
    これらはひとえに、本作品が私の創作世界の最初の土台となっているが故です。今回の誤字脱字チェックにあたり、悩んだ末にこのままとしました。
    つまるところ「スター・システム」のことだと思うのですが、私の描くブラックジャック(=本作品での主人公)は少し重み付けが大きく、物語の区切りがついたある時に鉄腕アトムの世界に入り込む場合があります。(前回の企画でお読みいただいた『イデアの海』が位置付けとしては本作品に続きます。)
    また、鉄腕アトム側の世界を描いている際には「ブラックジャックという医者がいるらしい」とセリフが発せられます。このような構造は別の自作品同士でも組み込まれています。

    ・物語の目指すところ
    上記を踏まえて、この作品は自己表現が主であると考えています。自分の描く物語世界をこの先も書き続け広げるための基盤です。
    異世界転生もしませんし可愛い女の子もたくさん出てきません。万人受けしないことも分かっています。しかし、お恥ずかしながら私も承認欲求はゼロにはできませんでした。作品を評価いただけるなら嬉しかったです。ただ★やPVをいくら集めたところでそれが本当に響いた1つではないのならあまり意味はないだろう、というところまではようやく思えるようになりました。

    ・批評に際して
    「自己表現ならば勝手にすればいい、批評のしようがないじゃないか」と言われてしまうと確かにその通りで少々怖いのですが、私がこの作品で描けたものが何であるのか読み解いていただきたい、恐らく私が気付けていない側面を見抜いていただけると思った次第です。
    また、描きたいものを書いたので私がニュートラルに書く際はこの作品に似た作風になると思っており、私の作品をお読みいただける読み手様が一人でもいるならば、その方のために欠点は改善し、美点は活かし伸ばし、以降の作品をより良くしたいと考えました。

    過去に放ったとはいえ“渾身の右ストレート”です。長くなりましたがよろしくお願いいたします。
  •  先日は、貴重なご感想をいただき、ありがとうございました。
     お礼を兼ねて、氏の作品を拝読しようと考えております。
     御作と拙著とでは、文字数に開きがあるため、関連する近況ノート、および、御作への他作家様の感想等にも、目を通すつもりではありますが、氏のほうから特に――というものがございましたら、事前に教えていただけますと幸いです。

     なお、改めてこの場で、次の点をお断りしておきます。
    1、私がラノベ志望のため、必ずしもSF寄りの意見を述べられないという点。
     SFとして優れた世界観を有していたとしても、登場人物が別の選択をしたほうが、ラノベ的に面白そうな場合には、そのような旨を伝えることになるかと思います。

    2、ジャンルとしてのノワールに造詣がないという点。
     したがいまして、not for meであることが自明なため、私が氏の見込む読者でないことは明らかであり、はたして、私の意見にいったいどれだけの価値があるのかは甚だ謎です。
  • @御咲花 すゆ花 様

    読み返しについては不要です。
    「作品に興味を持ったから」であれば嬉しい限りですが、義務的にそうされる必要はありません。コメントを拝読したところ御咲花様と私では作品の毛色は異なりますし、好みも近いとはいえません。これでは御咲花様の時間を無駄に奪うだけであり、お互いに満足な結果を得られないでしょう。ですので、無理に読み返しをされる必要はありません。
  • 企画主様

    お世話になっています。「星穹の踊り子」のくるまえびです。

    ご指摘をいただいた事をもとに、序段〜1-1を見直し、改良を加えてみました。
    ・難読漢字を減らし、ルビを振る
    ・不必要に難しい表現を柔らかく変える
    ・台詞から~と♡を抜き、少し大人しめに
    ・序段→1-1への繋ぎを調整

    1-2以降は手を加えていません。
    すでに一度通読いただいているので企画主様にお読みいただく義務等は全くありませんが、よらしければ流し読みでも一度読んでいただけたら幸いです。
  • @くるまえび 様

    1-1へのコメント返信の方を確認致しました。
    コメントはこちら側で削除させていただきます。なお、内容の方は記録も兼ねて、このコメントに添付しておきます。もし不都合が生じるのであれば削除しますので、気軽にお申し付けください。
    以下、1-1へのコメント全文。

    序段から、ここまでの内容を再読致しました。

    全体として作風のブレは軽減され、以前のものよりもターゲット層が明らかになった印象です。文体は少し柔らかくなりましたね。やはり序段に関しては内容自体がシリアスなので文体が固くなるのは当然ですが、1-1との温度差はさほど感じませんでした。剛柔の両極端には傾かず、ちょうどよい塩梅に文体が仕上がっていました。あとは、こまめなルビ振りも読者への配慮が感じられます。この辺りが一番、ターゲット層を示すうえでよい働きをしていたように思います。ラノベは読者層の下限も押さえておく必要があるので、作者様の余念のなさが伝わってきます。一口にラノベといっても、オノマトペを多用した単純明快な作品もあれば、文学的な側面を持ったメッセージ性の強い作品もある。本作はどちらかといえば、後者に分類されるのでしょうか。少なくとも作品ジャンルを言い訳にした「稚拙さ」は新旧ともにありませんでした。創作するうえでの副産物であっても、時代設定や文章表現は間違いなく作者様の強みなので、是非これからも伸ばしていただければと思います。

    最後に再読ついでに、作品の改良に関する提案を一つ。
    前回の批評コメントでは触れませんでしたが、「一話あたりの文字数」も調整されてもいいかもしれません。というのもWeb小説では、一話あたりの文字数は1000~3000字が目安となっています。これは読者の集中力が続く時間、隙間時間に読みやすい分量などといったことから設けられました。別にこれを無視したからといって悪いわけではないですが、読者の中には「一話の文字数が多い時点でブラウザバックする方」が一定数います。もし本作がそういったことで読まれにくくなっているのなら、惜しいことだと思いまして。特にラノベジャンルでは、一話一話の密度を小さくすることは主流になっています。その裏には「惰性で読んでもらうため」や「毎日少量投稿することで、累計PV数を稼ぐ」という下心がある場合もありますが、逆にいえばそうしたことを望めるくらいに効果があるということです。本作の場合、1-1を三分割してもいいのかもしれません。そうすれば読者を長く引き止めると同時に、より深く作品を理解してもらうことにつながるでしょう。改稿と違い、話の分割はそれほど手間がかかりません。既存のエピソード(話)の間に、新規エピソードを挟み、既存のものの一部をコピペしていけば完成します。もしよろしければ取り入れてみてください。

    以上になります。
  • >島流しにされた男爵イモ様

    この度はありがとうございました。早速ですが、応援コメントへの返信に書けなかった考察いただいた部分と「気になった点」について、私なりの考えを回答させていただきたく、それに際して“種明かし”をしてもよいものかどうかを確認させてください。

    ここで言う種明かしは、現在公開している関連作『仮想箱の説明書』以外の作者である私しか知り得ない内容を含みます。
    例えば、ご指摘いただいた③についてお話しする際に、
     種明かし有り:「実は~~という背景設定で、描写していない○○が××なのでこうなのです」
     種明かし無し:「詳しくは言えないのですが、のっぴきならない事情でこうです。○○という考え方もできるかもしれません」
    というようにお伝えする内容が変わります。
    種明かしも1か0かではなく、例えば「仮想箱そのものに関する解説は聞きたくないが、別作品との位置付けなど作品外の情報はあってもいい」など、ご指定いただければできる範囲で書いてみようと思います。
  • @kinomi 様

    種明かしに関しては、kinomi様の持っている情報すべてを共有していただければ幸いです。こちらも作品内容を誤解している部分があるでしょうし、作品への理解度が近づけば互いの言わんとすることに理解を深められると思いますので。他作品との位置づけは『イデアの海』がメインですかね。あちらも交えて、kinomi様の展開している世界観や設定をお教えいただけますと幸いです。
  • 承知いたしました。少々お待ちいただくことになりそうですがご容赦ください。
    『イデアの海』は後続の位置付けで、作品群を通す大きな流れで見ると意味合いは強いのですが、『仮想箱_synonym』との直接の関連はやや薄いです。
    実は非公開にしていた『仮想箱』(synonym と付かない)なる物語がありまして、そもそもシノニムとは……続きます。
  • ※最もチェックすべき誤字(仮想→仮装)が目についたので何度も削除・再投稿で追記しています。
    企画の都合上メール通知なども設定されていると思われます。本当に申し訳ございません。

    ・「気になった点」について
    ➀複雑な情景描写
     こちらは全くもってご指摘の通りで、挙げていただいた二つの場面は確かにイメージが固まりきらず、特にエレベーターの方は現実に存在しないものということもあって描写が危うくなった覚えがあります。前者は野球ドームを小さくした形は朧げに定まっていたのですが、二章で特に顕著な気取った単語選びが悪い方に働いたようです。エレベーターの方も『スーパーマリオ』に出てくる空中を動く床と言ってしまえばそんな感じなのですが、雰囲気を壊さないようにとこちらも迂遠で分かりにくい表現になってしまいました。まず簡素に直球に、次に調味料を意識して見直してみようと思います。

    ➁物語の進行に伴う作風の変化
     こちらもご指摘の通りです。「コース料理の最後に、ファストフードが運ばれてきた感覚」というお言葉には妙に納得してしまいました。「仮にMeteoriteBox単品で長編作品があったのなら」は考えてもみなかったですが、……それはそれで私自身が読みたい気もします。
    (記憶が確かならば、ちょうど二章を書き終えて三章を少し書き始めた時に、映画『君の名は』が大ヒットしまして、実際に視聴したのは映画館での公開がそろそろ終わる頃だった気がするのですが「あ、隕石だと彗星と被ってしまう」と頭を抱えたのを思い出しました。ご覧の通り結局そのまま書いてしまいました。)
     さて、ここから少しの言い訳と種明かしです。
     まず、主人公ハルカはある時期から私のメイン作品群の主人公を務めています。これには公開されている作品以外にも、それこそ生徒/学生時代に書いた今では読み返すのも恥ずかしい未完の物語を含みます。仮想箱の前に一作、ある中編SF作品を書き上げました。(※こちらはへたっぴのため既に非公開です)難しいところなのですが、その中編SFでハルカの人物像は荒削りに70%程度定まり、本作仮想箱で95%決定付けられました。つまり、作品を通して、私自身が書きながらハルカの人物像を固めていったのです。

     第一章には連続演算やシミュレートと、強いて言えば「精神性」の足場固めの役割を持たせています。章タイトルについては、ご存知かもしれませんが、プログラムの世界における「sandbox」と砂漠をかけています。その一章の中で更に時代/空間のシャッフルを挟みながら【視点の固定→音(声→歌)の要素→自己定義→データ集積への接近】とより小さい階層で一周させているのですが、大きな主題は自己認識と精神です。
     そして二章では言わずもがな踊りを通じて「身体性」です。仮想箱のおかれた時代背景や、一章の連続場面切り替えの間はお言葉を借りるならば「哲学モード」の側面が強いまま描けておりました。が、二章のケイコとのやり取りでは既に“ハルカなる人物を描く”ことで人物像を固めることに注力してしまっています。「情熱モード」の片鱗ですね。「哲学モード」対「情熱モード」を比率で表すならば、一章は9:1、二章は7:3、三章は1:9くらいでしょうか……。
     ともかく一章、二章を経た時点で精神と身体を確立し、同時にハルカの人物像は私の中で概ね固まりました。ところがここで私自身が壁に直面します。言ってしまえば、「哲学モード」のまま仮想箱の核心を、熱量を込めて描けるのか、です。残念ながら私の技量では「NO」でした。今やってもそれは変わらないと思うのですが、仮に哲学モードの比率を維持したままだと、MeteoriteBox は多少美しくまとまったかもしれませんが、もっと小さく、味気ないものになったと思います。それにより仮想箱全体が“大したことないな”になりそうだと思ったのです。そこで私の選んだ作戦は、“私自身がハルカの視点と重なって物語を描く”ことでした。情景描写が足りない自覚はあったので、ひとえに解像度を上げるため、そして熱量を込めるためです。一章二章まではまだ仮想箱の外からハルカの様子を描写している感覚があったのですが、三章では覚えるくんに辿り着くまでの描写やテトレンズ入手後のグラフィティ探しなどの場面は未だに視点を重ねて書いた感覚を覚えています。そのままゲームの三人称視点と一人称視点の違いかもしれません。よりダイナミックに臨場感を感じて、それをそのまま文にして、登場人物や世界を書こうとしたのです。何故かと問えばつまり、技量不足を補うためですね。
     今読み返すと確かに二章→三章の変化に違和感があり、自分で書いた比率イメージの数値を見てもそう思います。何より同様のご指摘を別の、複数人の読み手様にもいただいており、この部分はもう間違いなく目立った弱点だと納得いたしました。今回は初めて改善案もいただき目から鱗です。仮想箱自体が「砂のお城」になっており少々崩すのが惜しいのですが、崩さずに手を入れられる部分がありそうです。もし書き直すならば真っ先に取り入れようと思います。

     もう一点、『「仮想箱を楽しみに来た客」から「物語の主人公」』の部分ですが、「うんうん」と頷いてしまいました。確かに書き出しの部分はまさに楽しみに来た客風の身のこなしで書いていたのですが、三章からはどうみても主人公です。ここで最初に言及した“ハルカが複数の物語の主人公であること”が影響してしまっています。「章を通して人間性が確立されていった」のと同時に、「他の物語同様に主人公役を務めることを思い出した」節があるように思います。このまま③のお話に繋がります。


    ➂ハルカの行動原理の不明瞭さ
    「知的好奇心から、感情移入による干渉」の箇所も唸ってしまいました。こちらもおっしゃる通りです。建前としては、言及いただいていますが仮想箱による影響です。MeteoriteBoxの演出によってその世界にハルカ自身が没入し、形だけ見れば、ハルカはMeteoriteBoxのシナリオ通り最後/最期に相当する状態を迎えたと読み取れるように書いています。……のですが、正直なところアンバランスに人間性が、それも複数の物語を渡る前提の部分が出たという感じです。
     ハルカは大方針として、正しい(と信じる)状態に、自分でなんとかできるならばなんとかしていく流儀です。ブラックジャック(間黒男)の例をそのまま使わせてもらうならば、(法外な請求の部分はさておき)“病人・怪我人を治す”という彼の行動は、彼が『鉄腕アトム』の世界に突然送り込まれても、病人を見つけたらそのようにするだろう、と想像できます。私はこの構図を、この作品が『ブラック・ジャック』ではなくハルカのことを知らない読者様しかいないのに、使ってしまったわけです。ということで、ハルカは(他の物語では)主人公として第三者視点から見れば過干渉と思えるほどに、時には物語の登場人物に感情移入し、物語の要素、延いては構造に挑みます。仮想箱の三章において本調子を取り戻したというか、それが突然顕になったというのがことの顛末です。

    ・「読者の目」役のハルカ
     実は、別の読み手様から以下のような批評をいただいたことがあります。
    ――『本作が綴られるにあたり、「現代の人間基準である主人公」の定義が曖昧であって、それならば彼女はいっそ個別具体的な存在として保持されるのが望ましく、抽象化されるべきではなかった。中身を拭い去るにはこの描写では中途半端である。作者は具体/抽象のどちらかに振り切って推敲した方が、得るものは大きかったように思う。』
     今回いただいたご指摘と大いに重なる部分があります。この読み手様も非常に鋭い批評をされる方でした。その時には「もし本作を公募に向けて大幅改稿するならば」として、昨今の生成AIよろしくコンピュータによってランダムに要素が決まり、偶然に作られた仮想人格であるハルカを少し想像しました。なるほどと思う反面、ここまで記載した通り、私の技量では、それから作品群の性質からすると、熱のある新たな仮想箱にはできないだろうなというのが現状の感覚です。

    ・仮想箱の外側、私の作品群が取る構造
    既に長いのですがさらに長くなりそうなのと、この先はお読みいただいた後程削除をお願いするかもしれませんので、一旦ここで分割いたします。
  • @kinomi 様

    非常に丁寧な解説をしていただき痛み入ります。
    通知の方は大丈夫ですよ。編集者側でのコメントの編集や削除は、受け取る側の通知に反映されないようです。なので、通知欄が散らかることはなかったです。

    さて、いただいた作品解説は楽しく読ませていただきました。制作秘話はもちろんのこと、関連作品との設定の結びつきなどは興味深いものでした。『仮想箱₋synonym』だけでは憶測に終わっていたものに、明確な答えが加えられた感覚です。特にハルカの人物像や、仮想箱の裏設定は「なるほど」と得心するものばかり。たとえまだ筆力がそれに追いついていないとしても、kinomi様の展開されている作品構想には感服します。話の風呂敷を広げすぎて放置、というのはよくあることですが、仮想箱の構想に関してはkinomi様が文字として形にする日は近いのかなと思いました。構想の規模や筆力を鑑みるに、仮想箱を「完成させる」ことは決して不可能なことではないはずです。

    作風の都合上、作品一つではそれに込められた意図を読み解くのは難しいですが、まったくわからないということではありませんでした。わからないなりに考察できますし、その材料も作中に散りばめられています。たしかに色々な意味で読者を選ぶ作品ではありますが、単なる自己満足として切り捨てられるほど中身の薄い作品ではなかったです。伝わる人間には伝わるでしょうし、しっかりと本質は仄めかされています。ただ、そこに小さな瑕疵と、作品の前提を知っているか否かという条件があっただけの話ですね。解説を拝読して、そういう風に理解しました。

    synonymの続きにあたる『仮想箱』も解放していただけたということで、また近いうちにそちらにもお邪魔しようと思います。解説内容を踏まえて作品に触れると、また違った解釈が生まれるかもしれないので。コメント後半(仮想箱の構想、裏設定)については、個人用ワードファイルの方にコピーさせてもらいました。なので、編集や削除はいつでもしていただいて構いません。公表していない部分も含め、細部にまで至る作品解説をしていただき誠にありがとうございました。
  • ・仮想箱の外側、私の作品群が取る構造
    の詳細コメントを削除させていただきました。
    重ね重ね温かいお言葉ありがとうございます。当分は『イデアの海』にエネルギーが向きそうなので、仮想箱世界の再編は目が細くなってしまいます。期待を持ってしまわれないように、そこだけ目を細くしておきます……

    『仮想箱』の方は見ていただけるのは嬉しいのですが、どうやら2018年辺りから添削改稿できておらず、約物ルールもまだ守れていない状態でした。完成度も何とも言えませんし最後は章の途中で途切れてしまっています。大見出し『Theater』の中身は『~synonym』の一章、二章と全く同じですので読み飛ばしていただければと存じます。大見出し『Theater』以外のエピソードをまずは約物ルールだけでも近いうちに手直ししておきます。
  • @ALT(altar twin)様

    情報量の多さに関しては、作品全体でのことを指しています。
    このことについては批評に言葉足らずな部分があったので、ここで詳しく述べさせていただこうと思います。まずは情報量の多さ。現状では、たしかに多いです。しかし多さ自体は、さほど問題ではありません。もっとたくさんの情報を作品に綺麗に落とし込んでいる作家は大勢いますし、本作も料理の仕方次第では違和感なく既存の情報を盛り込むこともできるでしょう。私が批評で「詰め込みすぎ」と書いたのは、「現状のALT様の技量を考えた場合、情報を減らした方が作品に安定感が増すだろう」と思ってのことです。なので情報量を維持したまま開示方法を変えてもいいですし、文字数を圧縮して端的に情報を並べるなどやり方は様々です。その一例として、情報の取捨選択を提示したにすぎません。

    さて、この前提の下で「情報の取捨選択」を仮に選ばれるならば、情報の優先度を考えることが重要になってきます。物語を進めるうえで絶対に外せない情報と、省いても支障がでない情報。これを基準にして、大切な情報の比率を上げればよいのです。説明だけでは伝わりづらいと思うので、『桃太郎』を例に考えてみましょう。このお話では、桃太郎がお供を引き連れて鬼退治に向かいます。その中で、複数の小話(川から桃が流れてくる、きびだんごでお供を集める)がありますが、作中ではこれらの場面に重点は置かれていません。あくまで鬼退治がメインなので。これがもし、お供を集める場面にページが余分に割かれていたらどう感じるでしょうか。きびだんごの製法や、お供との交渉、その道中の細かな出来事など。それはそれで面白そうですが、話の本筋とは無関係ですよね。なので作中ではテンポよくお供が集まり、鬼退治にページが多く使われている。こうした配分が物語を書くうえで大切になります。作者側で出来事や情報の比率があらかじめ調節されていることによって、読者はなにをどう楽しめばよいのかわかるので。

    つまり情報を盛り込むポイントは、その比率にあるのです。さすがに盛り込める情報量に限度はありますが、ある程度までは比率を調節することで対応できます。以下に、『獄中マンガ家』にて登場する大まかな情報をまとめてみました。

    【作品の主な目的】
    ・要太が、自分の過去を知ること
    ・獄中でマンガを描いて、現実での名声を勝ち取る

    【細かな情報】
    ・不思議な場所に存在する監獄
    ・風変わりな看守たち
    ・看守別に設けられる獄中ルール
    ・行方不明の看守長
    ・なにかしら闇を抱える囚人たち
    ・要太についてまわる蝶

    まずは、これらに割く文字数の比率を考えてみてください。作品の主な目的を書くために必要な情報はなにか。逆に、それほど描写しなくてもよい情報はなにか。区別できないのなら、全体的に文字数を少し削る(例:序盤の家でのアンテリナムとのやり取りを圧縮、食堂や作業場での囚人たちの会話を一部削除するなど)。こうしたことができれば作品の主軸が読者に伝わりやすくなり、読者は、なにを期待して読み進めればいいのかがわかるようになります。批評では文字数の都合で触れませんでしたが、現状の約四万字の内容はスローテンポな印象です。大まかな話の方向性は提示された一方、寄り道ばかりしている雰囲気が強いです。個人的には「削りすぎて足らなくなる」ということはないのかなと。むしろ削って、ちょうどよくなるイメージです。作品によって物語の進行速度は千差万別ですが、早い段階で主旨を提示できなければ読者はすぐに離脱してしまいます。特にWeb小説では、それが顕著です。なるべく序盤で作品の主旨を明らかにして、そこに少しずつ情報で肉付けしていく。ALT様が作品を通して書きたいこと、それを書くために外せない事柄。これらと相談して、改稿していただければと思います。そうすれば、よりテンポ感のある起伏に富んだ作品に化けることになるでしょう。

    以上になります。
  • @ALT(altar twin)様

    作品の方を再読致しました。
    導入部分をはじめ、様々な部分が簡略化されており、旧版よりも読みやすくなっていました。話の方向性としても、「漫画を描く」ということが伝わりやすくなっていた印象です。

    新たな場面の挿入に関しては、提示してもらったものが有効的だと思います。実際に漫画を描いている風景や、そのことに焦点の当たった表現が追加されると、より物語の本筋がわかりやすくなるはずです。そうですね。現状の全10話で考えるなら、後半部分に漫画の話を盛り込むことができれば良さげかと思います。
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