パの字「写真、下手っぴだな。これ、公開しちゃダメなやつじゃね」
サの字「うーん、部屋が広すぎて的が絞れなんだよ」
パ「まあ、いいや。で、これは何処ぞ?」
サ「帝國圖書館三階の閲覧室だね。出納手の少年団が待機してたところだって。この図書館のメインの大部屋だね」
パ「天井は割と高そうだな。右下の茶色のは何なん?」
サ「それは無関係って言うか、展示物が入っている新築のものだよ」
パ「右下の円筒形だけが新築で、ほかは昔のまんまなん?」
サ「そうだね。シャンデリアも当時の物を再現して、左側のカーテンもレトロ調。ここに読書用の机が並んでたんだってさ」
パ「異世界のレトロって、微妙な表現だな。広さはどんくらいなん?」
サ「そうだね、学校の体育館の半分程かな」
パ「体育館とは……」
サ「じゃ、二十五メートルのプールよりも大きいかな」
パ「プウル?? あのさ、今、気が付いたんだけども、僕らって解説役に向いてないのでは?」
サ「あ、そうかも。だけど、適当で良いんだよ。雰囲気で」
パ「適当なのかよ。まあ、そうなるな。で、他の場所は」
サ「それは後々、紹介するよ」
パ「まだ、あんのかよ。しかし、僕ら降板させられるような予感。写真も下手っぴだしな…ってこれサフィっちが撮ったんかよ」
(寫眞撮影:黒魔道士サフィ 十四歳)