幸田七之助

　最初は、さまざまな視点で世界の終末に立ち会う人々の短編集かな、と思ったのですが、どうやら幾人かは人物が重なっているようでもあり、続きがどうなるかと思った途端に、別の舞台と人物が次…続きを読む

　史実では、昭和２０年８月９日にソ連が「日ソ中立条約」を一方的に破棄して参戦したことが、日本降伏の決定的な打撃になったとされています。この物語は、太平洋での戦いに日本が勝利を納め、…続きを読む

フランケンシュタイン…とくると、とんでもない怪物が出てくる文明批判的な恐怖劇を予想したのですが、いい方向で裏切られました。むしろ、息子トビオを失った天馬博士がアトムを作り出し、やが…続きを読む

　気鋭のジャズピアニストのコンサートが開かれた夜、貧しく身寄りのない中年女性の絞殺死体が発見されるところから物語の幕があがります。 　主人公の刑事・新見啓一郎が被害者の過去を探る中…続きを読む

ケアレスミスを犯した殺し屋のショートストーリー。いろいろな物語の展開が、この後想像できて、導入部分の作り方として大変参考になりました。

こんな手法の一話完結もあるんだ、と目から鱗の思いがしました。 各回のストーリーは、最後に着地しきることなく微妙な疑問を残して終わります。 その疑問を作者の解説が見事に回収して、笑え…続きを読む

子猫のお話や、山で出会った不思議な子どものお話など、まだ出だし部分ですが何にこんな惹きつけられるのか…と思っていたのですが、やはりノスタルジーに浸れる心地よさという気がします。 里…続きを読む

戦前の様々な地域事情を背負った少女たちの個性が際立ち、「同志少女」の狙撃小隊を彷彿とさせました。 これから迎える原爆投下を頂点にした過酷な状況に彼女たちがどう向き合っていくのか、物…続きを読む

冒頭から濃密で、専門知識に裏打ちされた最新の脳神経外科手術の描写に圧倒されました。綿密な取材力を感じました。