海野海月

遊佐二月。27歳、生徒1人8000円を仕事の限度と考える教師。 そのラインを超えたら、もう仕事ではない。 生徒ではなく、人として接する。 ※2024年1月〜2月の金のたまごに紹…

ひと組の男女によるひそやかな夜の過ごし方。夜中の3時の散歩も良いものです。

　お気に入りのマンガの最終巻を手に入れるため、僕は馴染みの本屋に顔を出す。 　そこにいたのは、フルフェイスを被った強盗だった。夏なのにロングコートを着たその強盗は、「この店で一番…

１年半でゾンビになる女子高生の一日の話です。 ３０ページほどの短編です。全５話。 主人公の精神的危うさと日常のありがたさを書きました。 テーマ『ひとりご飯』

高校一年生の少年ヤスハルには友だちがいなかった、さらに言えば家庭環境も悪かったし、おまけとばかりに同級生からのいじめにもあっていた。 そんな彼がある日出会ったのは殺し屋の少年、カ…

ひとを好きになった経験のない少女・小春子。 友人たちとの恋バナに辟易として逃げ込んだ図書室で、可愛すぎる男子生徒・陸と出会う。 アセクシュアル――。 他者に恋愛感情を抱かないセ…

カクヨム甲子園創作合宿の第3回、「時間」をテーマに描いた少し、ズレた話。

殺し屋はツイッターをやらない。フェイスブックもそうだし、ホームページも持っていない。 インターネットに書き込むべきでないことというものは山程あって、 金次第で人を殺します、などと…

　小学五年生の吸血鬼が恋をして、蚊をライバルにするまでの話。

人は死ぬと打ち上げ花火になる。 その花火を打ち上げて、故人を偲ぶ。 中学の同じクラスに、サイトウという男子がいた。 サイトウは誰かの死である花火を「綺麗だ」と言った。 そして…

音速で走るメロス！ 迎え撃つは暴君ディオニス！ 暴君の暴は暴虐ではない！暴力の暴だ！ 頂点のスピードと頂点のパワーが激突する時、果たして何が生まれるのか！？ 太宰治原作のハイスピ…

シニタガリって知っていますか？ 死にたいと考える頭の中に発生する、謎の思考回路の事です。 自殺を考える者に寄りつく悪魔や霊、はたまた特有のウイルスや分泌物が原因と言われていま…

気づけばふと、手が伸びていた。 軽い気持ちだったのに。一つだけならと思っていたのに。 一度手に取ってしまえばもう、止まらない。 その後の訪れる幸福で頭が満たされ、胸が脈打つ。…

入社して三年目でドイツに駐在することになった瀬崎宏愛《せざきひろなる》。ストレスのせいか、この暗い天気のせいなのか、慣れない地で悪夢にうなされるようになり……

私の身に起こったことを、ホイル焼き程度に包み隠しながら綴ります 面白いことは起きません 変わらないのは、酒カス限界保育学生であることだけです 単位とは仲が悪く、いつも話し合ってい…

野林緑里様の自主企画「タイトル、あらすじ、冒頭二百文字書いたので続き書いてくださる方募集その２」への参加作品です。https://kakuyomu.jp/works/117735…

口笛吹くよピリピリ、モツ煮込み……ゾロゾロ。こんなところに僕の幸せが。この小さな幸せを離さないようにしたい。隔週で迎えるワンダーランド。僕は自転車を飛ばして、今日も浅草に向かいま…

フィクションです。中編の定義はわかりませんが、はじめて中編を書きました。 そのため、もしかしたら、長めの短編かもしれません。

ある日突然、雨の日に訪れるようになった大きななにか。「私」はそれを「でかいの」と名づける。最初は恐ろしかったものの、次第に愛着が湧いてくるのだった。

短編です。