数ある企画の中から、再び(あるいは初めて)見つけてくださり、ありがとうございます。
主催者の私は、日常の何気ない風景を言葉に置き換える楽しさに、すっかり魅了されている初心者です。
前回の「擬人法」では、皆様の魔法によって息づいたモノたちの声に触れ、部室がまるでお喋りなファンタジーの世界になったような、賑やかで温かい時間を過ごさせていただきました。今回は、視覚的な描写から少し離れて、言葉の「響き」や「リズム」が生み出す不思議な力をみんなで練習してみたいと思います。
■ 今回のテーマ:反復法(はんぷくほう)
今回は、同じ言葉や似たフレーズをあえて繰り返すことで、印象を強めたり余韻を生んだりする「反復法」に挑戦してみませんか?
専門用語では「リフレイン」とも呼ばれます。ただ繰り返すだけ。なのに、そこには執着や祈り、あるいは刻々と流れる時間のような、独特の「体温」が宿ります。
・例: 「会いたい。ただ、会いたい。(=募る想いの強調)」
・例: 「雨。雨。雨。世界はすべて水に沈んだ。(=降り続く時間の堆積)」
・効果: 繰り返すことで読者の耳に心地よいリズムを刻み、言葉を一つだけ置くよりも「深く、強く」心に沈み込ませることができます。
「『悲しい』と一度書く代わりに、同じ言葉を畳みかけて絶望を描いてみよう」「『ずっと』と言う代わりに、繰り返しのリズムで永遠を表現してみよう」など、音楽のメロディを口ずさむような、実験的な気持ちで大丈夫です。
私自身も「この言葉を二度繰り返したとき、どんな新しい景色が見えるかな?」と、波打ち際で寄せては返す波を眺めるような気持ちで投稿します。
■ 補足:「これまでの技法」との違い
「今まで習った比喩や擬人法とどう組み合わせればいいの?」と迷ったときは、こちらを参考にしてみてください。
と言っても、企画者自身も「何回繰り返すのが一番切ないかな?」と指を折りながら考えている最中ですので、難しく考えずに「これだ!」と思うリズムの作品で参加していただければ大丈夫です。
・比喩・換喩: 物事を何かに見立てたり、隣のもので表したりする(置き換える)
・擬人法: 人間以外のものに、意志や感情を持たせる(命を吹き込む)
・反復法(今回): 同じ言葉を重ねて、響きや意味を強める(リズムを作る)
・例: 「遠い、遠い空の向こう」
・例: 「彼は走った。泥を跳ね、息を乱し、ただ走った。」
「今回は新しい名前を付けるのではなく、同じ名前を何度も呼ぶことで、その存在を浮き彫りにしてみよう」など、言葉が重なっていく心地よさを楽しんでみてください。
■ 参加ルール(ゆるく、心地よく)
・形式: 詩、散文、短歌、小説の一部など、形式は自由です。
・内容: 反復法(言葉やフレーズの繰り返し)を意識したフレーズが一つでも入っている作品。
・交流について: 読み合いや感想の強制はありません。「練習作」として置いていくだけで大丈夫です。
・話数について: 主催者の確認時間の都合上、「10話を超える長編作品」については、すべてに目を通すことができない可能性がございます。参加は大歓迎ですが、目を通せなかったらすみません。
■ 主催者より
初心者の方も、ベテランの方も、どうぞ気楽にドアを叩いてください。
「同じ言葉を繰り返す。それだけで、世界は少しだけ切実になる」。そんな言葉の魔法を、みんなで机を並べて楽しめたら嬉しいです。
皆様の豊かな感性が奏でる、重なり合う言葉たちを心よりお待ちしております。
参加する小説の設定画面で、自主企画欄にある「【自主企画】カクヨム文芸部 ── お題:反復法(はんぷくほう)」を選択してください。
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