「素描小説」を含む小説

市長の名古屋弁を「わざとらしい」と批判する父と母も市長のようにしゃべっている。 ということは、わたしもそうなの？　自分で気づいてないだけなの？ 妹の出産が間近になってきた。二階を…

御殿つきの雛飾り　隣の猫が御殿を壊した。 ２月２２日のできごと　猫の日だからしょうがない。 母は古い雛さまを　ほんとはちょっと　もて余してたのかもしれない。 だからって　わが１Ｄ…

一月最初の日曜日、従兄弟が一升瓶を手土産にやってきた。初めてのことだ。 晩めし目当てかと思ったが、どうにも辛気臭い。 結局、酒を呑みはじめ、鬱々を話しはじめた。

お盆の金魚すくいの行事は雨で延期になって、とうとうできなかった。 行き場のない金魚たち。 古水川に放流したら、あっという間にいなくなった……

ダンナが外飲みの夜、わたしはともだちと外晩ごはんを約束する。 そこへちょっとクセのある知り合いから電話。 最新のスマホを買ったから、設定を教えて……だって。 あれだけスマホ、パソ…

会社を辞めた。 フリーランスになった。 ハムスター のように砂漠を走るんだ。

保育園の敬老会。 わたしにとって最後の敬老会だ。

一年と半年ぶりに特別養護老人ホームへおばさんの面会に行った。 おばさんはいなかった。 転院したのか亡くなったのか、親族ではないわたしには明かされない。

公園でひっそり紫陽花の世話をする老婦人。 会えなくなると、とても寂しい。