「庚申」を含む小説

　六原（ろくはら）かなえの家の前には、大きな樫の木と「庚申堂」という小さなお堂がありました。「庚申」とは何か？ 「人間の体のなかには虫が住んでいて、その人の言うこと行うことのすべ…

　2023年は「きぼう」（癸卯）の年でした。 　2024年は「こうしん」（甲辰）の年ですが、希望に向けて「行って進む」年になってほしいですし、希望に向けて「行って進む」年にしたい…

「KAC2023」第4回　お題「深夜の散歩で起きた出来事」参加作品です。

庚申の日は寝てはならぬ。腹の中の虫が、寝ている間に天に昇って、寿命を縮めるから――それが庚申待。大泥棒の熊坂は、ひとりで寝ずの番を決め込むが、結局グウグウ寝てしまう。その腹の中に…

既に出してある『庚申待ち』は武蔵野文学賞に投稿する為に４０００字に文字数を減らしたもので、この作品はその修正前版としてカットしたシーンが入っています。

庚申とは、干支と呼ばれる十干と十二支の組み合わせから成る60日を周期とする数詞の中で57番目の事である。 十干の庚と十二支の申はどちらも陰陽五行説の陽の金であり、これが重なるこ…

江戸、両国界隈で商いをする者たち。今宵は庚申講で寄り合いがある。 乾物屋の跡継ぎの紀一郎は、同席者に高麗物屋の長子・伊織がいることを苦々しく思う。 伊織には不可思議な噂と、ある二…

百観音とは、西国三十三箇所、坂東三十三箇所、秩父三十四箇所の総称で、全て回ると百観音となる。 その偉業を成し遂げた記念として建立された供養塔は、訪れる人もなく、静かに森の中で眠っ…

天使と悪魔の闘争に巻き込まれヒロイン祐子はさらわれてしまう。教祖、庚申はこの世の秘密と引きかえに悪魔に魂を売り、明らかになる天使と悪魔の正体。主人公天魔は世界を統べる究極の法につ…