「小さな不思議」を含む小説

四方を海に囲まれた国・花綵。 長らく閉じられていた国は動乱を経て開かれ、新しき時代を迎えていた。 特権を持つ名家はそれぞれに異能を持ち、特に帝に仕える四つの家は『四家』と称され畏…

戸棚を開けると、懐かしい香りが広がった。引っ越しのための荷造りをしていた「私」は香りをきっかけに、「先輩」との会話を思い出す。先輩は何故、修学旅行のお土産にお香をくれたのか。小さ…

時は大正。古い家と庭を舞台に、二人の男の周囲に巻き起こる不思議でゆるい日常を送る、オムニバス小説。

「" かごめ かごめ 籠の中の鳥はいついつ出会う "」の雰囲気を使った(恐怖の)恋愛物語......。 籠の中の小鳥は、かごめかごめの子守唄の運命から逃げることが出来て幸せになれ…

　シャッター通りの雑貨屋さん。 　その名も魔法屋さん。 　商品には、小さな、小さな不思議が、宿ります。 　一年一度、売り出される目玉商品、ハートスコップ。 　売れ行き好調、目覚ま…

　皮肉屋でひねくれ者な一人の男性の身に起こった、ちょっぴり怖い不思議な出来事……。

魔王を倒した勇者が建国したアルスバトル公国。その次期辺境伯の勇者の双子の妹、二人目の勇者の私ことミリアム・アルスバトルは『余り者の勇者』と呼ばれていた。 理由があって、あまり目立…

小学生から20歳のフリーターまで男女5人が暮らす小さな不思議な児童養護施設「渡り鳥」。施設長の謎が明らかになるとき、子どもたちの本当の「幸せ」とは何か。世の中のジレンマが大人や子…

波乱万丈な物語や、ドラマティックな物語ではない。 それらの物語は自信を高揚させ、素晴らしい体験として心に刻まれるだろう。 ここに綴るのはそのような素晴らしい体験ではない。 ほんの…

警視庁内部にすらその存在を知る者は数少ない、世に秘匿されたチーム、その名も特殊事案調査課。 寝食不要の万代課長率いるは、剛腕無敵の塩津刑事、妖艶なるドクター久良岐央子、そして霊媒…

あれは私がまだ子供の時、庭の片隅で綺麗な鍵を拾った。小さな不思議な鍵だ。

あれ　なんか変？ 偶然？ 必然？ これってなに？ 気のせい？ わかんないから　ま、いーか そんなノンフィクションの話です

雅己のスマートフォンの無料通信アプリに会社の先輩の名前が表示された。それは雅己が数日休んでいたのを心配した先輩からのメッセージ。先輩は意外な事を告げる。休んでいる間に雅己の家族が…

「エフェメラ」 一時的な筆記物および印刷物で長期に使われたり保存されることを意図していないもの。 ～エフェメラのように忘れられてしまう小さな物語たちを用意しました。三時のおやつ…

一冊の何も書かれていない月白色の本。 ｢あなたの紡いだ夢の欠片、差し上げます｣ 月夜に公園のベンチにポツンと置かれていた本を巡る少しだけ不思議なお話。

静かに降り始めたはずの雨は、すぐに土砂降りへと変わっていた。 灰色に煙る街の片隅、小さな屋根の下には二人の男が佇んでいた。 一人は、明日を思って笑顔で。 一人は、過去を想って仏…

鎌倉に興味のある人や住みたい人のための、ささやかで短いお話し。 爆発的に家が増えてしまったけれど、古都の空気感は変わらない。 ちなみに世界遺産化は大反対！