「ルーペ」を含む小説

「ねぇ鳴亜梨ちゃん、なんか面白いことやってよ」 　わたしの提案に、鳴亜梨ちゃんは顎に手を当てながら言った。 「いいけど……小道具の使用はあり？」 「問題ないよ」 「そっか、ならい…

沈黙の足音が、朽ちかけた郵便局の床を這う。郵便配達員の森岡静夫は、その名の如く寡黙な男だった。彼の存在感は、彼が日々扱う手紙の中の微細なインクの粒子のように、周囲の空気に溶け込ん…

僕こと、リョウタは妻のユウさんがウキウキとコレクター石をルーペで眺めているのをきっかけに虫メガネや顕微鏡の思い出を語る。それをきっかけに弟が科学者の道に進んだことも。 一方、弟は…

声優アイドルユニットTrySailについて言葉遊びをする詩集です。生暖かい目でどうぞよろしくお願いします。 ※広告なし

＊　前題「人生の潤いは爪切りから」を、思うところあって、上記の通りに変更いたしました。 　2022年3月21日 ある時、爪切りが見当たらなくなった。 まあ、散らかしている私が悪…

人生とはつまり、「ハズく」か「ハズかない」かの二択である。 ハズかざる者食うべからず？ ハズかざること山の如し？ ルーペ無用の原寸大小説。 ※この作品はブログ【泣きながら一気に…

人生とはいわばルーペのようなものである。全人類共通の大きなルーペを私たちは握っており、一人一人が見たいものをみようとする。しかし多様性があるせいで、ルーペに映る景色はますますぼや…