「短編(ショートショート)」を含む小説

2025年5月13日。火曜日。 深夜0時過ぎ。満月。 仕事を終える。 終電はもうない。 私は歩く。 私は橋の上。 私は欄干によりかかる。 蛍が飛んでいた。

AIが人間に取って代わった世界で、冴えない物書きの暦は小説を書くも、AIが書く小説には敵わず、挙句AIの採点により酷評される。 やがて創作はAIがする物であり、人間はそれを享受す…

――彼女は、私の幸せそのものでありました。 私の心の中では、常に彼女が光り輝いていたのです。 彼女が幸せであれば、それで良い。 彼女が倖せであれば、それで好い。 彼女が仕合せであ…

商店街の外れに佇む「月の輪雑貨」。そこで再出発を始めた父の夢は、落書きという暴力に踏みにじられる。大学生の悠人は、やがて加害者と思しき男にたどり着き、ある“方法”で報いを与える―…

夢日記つけてると気が狂うとか言いますよね。狂ったら助けてくれますよね。

放課後いつも暇な時間を過ごしている僕。 おやつやジュースでその時間を潰していた僕に訪れた出来事のお話です。

出来れば気づきたくなかった小さな日々の憂鬱に気づいてしまったときの記録

　会話文だけで構成された小説のみを集めた短編集です。 ※他サイトの短編フェスに参加した際の作品の自主転載になります。 　題名の横に（）があり、その中にジャンルを書いています。 …

苦節三十幾年、俺は遂に、自殺に成功した。 死を望む男の、揺れ動く心を殴る。

学生だった頃、学食の唐揚げがものすごく小さく少ないのを見て書いたらしいお話です。

「ありがとう」なんて、一度も言えなかった——。だらしない母のもとで、子どもであることを許されなかった少女・リカ。母の日の街にあふれる言葉に苛立ちながらも、母の再婚と妊娠の報せに、…

やぁ、ようこそ、君。 いやはや、驚いた。 まさか君たちみたいな未開の文明に、ここまでたどり着ける奴がいるとは。 ……ふふっ、いいだろう。特別に、褒めてあげる。 そんなに畏まら…

恋人に喉を切られて幽霊になった。その直後の話です。

書いたものの「何だかイマイチだなぁ」と、公開を見送ったホラーコメディ短編のボツ作品を、ここに埋葬します。 「読んだ方にご満足いただけるレベルではないかもしれない。でも世に出さない…

下町に鳴り響く太鼓の音とともに、年に一度の祭りが始まる。伝統を静かに守る町に、無遠慮な異国の若者たちが入り込む。無知と無礼が招いたのは、冷ややかで確かな“応答”だった。 ◆同じ…

Sくんはいる。式場にいる。

GW出勤の代わりに連休を貰い一泊二日の一人旅へ。 バス電車を乗り継いでいくのだが、バスに乗ったとき座席に妙なシールが貼られているのを見つける。 さほど気にしなかったが、電車でも同…