「夏だなあ 短編」を含む小説

国際信州学院大学の心理学部二年、叶恋次（かのうれんじ）。顔は中の上（自称）、ユニクロで清潔感バッチリ、なのに彼女いない歴＝年齢！ チャラい幼馴染・遊人に煽られ、「今度こそ彼女を！…

夫に先立たれ、千曲の古家で、静かに余生を送る、望月珊瑚。 彼女の、唯一の楽しみは、月に一度の、老人クラブの朗読会だけだった。 そんなある夏の日、姪孫のヒナタが、遊びにやってくる。…

幼馴染の星奈に頼み込まれたもんで、私（夏希）は月を目指すことになった。 ……いやいや、ちょっと待て。私たちって中学生だよな。 正気か？ いやまあ、善処するけどさ。 第2回カクヨ…

若者たちが経験したひと夏のきらめき。海辺で繰り広げられる青春物語。

お茶の間ぽんこ様の自主企画〝三題噺「辞書」「デマ」「紅葉」〟から、ふと思いついた（頭に浮かんだ）〝エッセイ＋物語〟（時間の揺らぎ）のようなお話（ちょっとした言葉の実験も？　最近読…

夏の創作怪談に続き、秋の創作怪談シリーズとなります。 秋に纏わる短編を綴って参りますので、宜しくお願いします。

　日本に住むごく普通の少女、曙歌（しょか）は小説を読むのも書くのも好き。 　しかし、両親の仲はあまり良くなく、母の趣味に似た彼女のことを父はよく思わない。 　そんな曙歌は夏休み…

夏の、とある日。 ―― 私は一人の妖精と目が合った。

美術大学への進学を目指す日向透香は、絵のコンクールで入賞したことがなかった。しかし友達の御守天奈は既にいくつも賞を取っていた。そのことに強く劣等感を抱いていた透香だったが、ある夏…

真夏の海辺で、春奈は親友の冬香と穏やかなひとときを過ごす。けれど、笑顔の奥にはどこか届かない距離があった。 波に揺らぐ記憶とともに、春奈は「忘れていた夏」と「確かにそこにいた彼女…

「私が死ぬところ、見届けてほしいな」 『酸素が青く見える』奇病に侵された少女・リエルは、”本物の青を見る”ため、世界中から酸素を奪う大彗星の到来を心待ちにしていた。 2061年…

荒山楓花、18歳。 勉強だけが取り柄の、地味で真面目な女子高生。同じマンションに住む幼なじみ、池田大雅にずっと恋をしていた。彼は、甲子園を目指す誰からも好かれる野球部のエースだ。…

冬から夏まで、季節と共に紡ぐ君との記憶。 『君を想う季節』シリーズでは、 喪失と想い、癒しと希望、受容と余韻―― 四季折々の心の移ろいをお届けします。 夜風、雨音、桜の香り、夕…

紅に染まる街路樹の下、手をつなぐ二人。 春に芽吹いた想いは、夏の微睡を越え、秋の風に揺れて確かさを増す。 冷たく澄んだ空気の中で、落ち葉の香りと温もりが心を満たす。 小さな灯の…

絵を描くことを純粋に楽しむ、有栖川蒼。 完璧を追い続ける天才、一色葉。 同じ「光」を見つめながら、二人の心は、知らぬうちに溶け合っていく。 ――描くことは、生きること。 美の果て…

小学4年生の夏、我が家にきた小さな命「ソラ」。 命の重さより、**「犬がいる生活」**という自己満足が勝っていた幼い私に、父はソラを庭の支柱に短いリードで繋いだ。それは、家族の無…

祖父母の家に泊まっていた“カイ兄ちゃん”。 その従妹である千夏は、子供の頃から病気を持っていて、小学生でありながら、もうこの先が長くないことを告げられていた。 彼と彼女が共に過ご…

田舎の叔母の家で夏を過ごす高校生の颯汰は、ある日、「葉月」と名乗る女性と出会う。その日から、二人の交流は始まった。

暦の上では秋――それでも、どこか夏の気配が残っている。 久しぶりに明里を車に乗せて出かけた日。 それは“今日”の出来事であり、きっと“毎年”の出来事でもあった。 季節の境界に…