「それは誰もが」を含む小説

【短編】 廃部が決まった「手紙部」の最終日。 部員たちは、書いた手紙を焼却炉で燃やすという、最後の儀式を行う。それは、誰にも読まれることのない、自分自身と向き合うための手紙だった。

「ミラベル・ナイトレイ！　今この場をもって、君との婚約を破棄する！」 　という台詞から始まる、どこかで読んだような断罪劇。 　始めたのは此処アストラリウム国の第一王子、レオニス…

交換日記。それは誰かの言葉が、別の誰かへと回る仕組み。 祥風高校の教室で、ある日ぽつりと始まった1冊のノートは、名前の書かれない“あの子”の存在をにじませながら、少しずつ空気を変…

かつて白鷺が舞い降りたと伝えられる町に、ある日、目に見えない「計画」が動き出す。 それは誰かを救うためなのか、あるいは誰かを裁くためなのか——。 平穏な日常の裏側に隠された謎。…

魔法学校の生活にも慣れた、二年の春。 それなのに、私はまだ、自分の「得意な魔法」が見つからない。 みんなの魔法は派手で、強くて、美しい。 わたしの手に灯るのは、小さな火。 ふっ…

ある国では黒という色は魔の象徴だった。 そんな国の第三王子として生まれたクロウは黒髪に黒目、そして人の理を超えた魔力をもっていた。 そんなクロウを恐れた王は1人の乳母と1人の…

『悪意』——それは誰かを傷つけようという意志だけでなく、時に善意の裏側にも潜んでいるもの。 本作は、思いついた“ちょっと嫌な物語”を集めた８編の短編集です。 救いの無い話ば…

太陽神ミスラーンと暗黒神アスラーンとの長い戦いの後、それは誰も知らない物語である。 当作品における感想は、以下のURLにてお願いします。 https://seirai25hig…

戦争。それは、誰かの怒りが、誰かの子どもに向かう現象。 本当はもう怒る相手がいないのに、怒りだけが残る世界で、私たちは何を終わらせるべきなのか。

※最初に言っておきますと、この作品は私が別の所で昔書いた百合恋愛小説です。 恋　それは誰にだってあるもので、人によっていろいろと見方が違うもの。それに叶うかどうかなんて誰も知ら…

そこは地獄。 地獄に広がる八つの土地には、八つの物語がある。 初めに訪れるのは、南東の地。 それは、誰も知らない地獄だろう。 世界はきっと観て・識って・理解して・定義すること…

とある＊＊＊＊世界を1人の主人公の視点で見ていく物語です。 他の人物の視点はありません。 運によっては誰かが生きたり死んだり、国が勃興したり滅亡したりする可能性があります。 …

世界の全てを手に入れることができる伝説の宝を拾ってしまったオリビエ。 こんなもの手におえない！　が、捨てることもできない。ならば、持ち主に返すのが一番。 でもそれが誰かは検討もつ…

世界が崩れ、誰もいなくなった山の村。 元社畜の佐藤翔は、ひとり暮らしの寂しさを紛らわせるため、古びたラジオ局から放送を始める。 「こんばんは。Sラジオです」 それは誰にも届かない…

たくさんの場所に暮らし、たくさんの人と出会い、別れてきた。 学んで、触れて、経験してきたことが、いつか自分の価値になるはずだった。 でもそのすべては、何ひとつ身につかず、私には…

―瑠る璃とヴェルシー、ふたりでひとつの世界へ― 目的のない少女・瑠る璃《るるり》と、 目指す形すらわからない少女・ヴェルシー。 ふたりは“家出”をきっかけに、 世界を動かす歯車…

教室のすみっこ。誰にも話しかけられず、毎日“透明人間”として過ごす私――月原しずく。 名前を呼ばれることも、まともに顔を見られることもない。 ただ静かに、いじめが過ぎるのを待っ…

はじめまして。 初投稿になります。 17歳の晩夏、ふと書きたくなった物語です。 独白のような、誰にも届かないラブレターのような、そんな気持ちを込めました。 静かに読んでいただけた…

癒しの奇跡を与える“聖女”として生きる少女・ミア。 その祈りは、誰かの命を救うたび、彼女自身の命を少しずつ削っていく。 それでも祈るしかなかった日々の中で、 重傷を負った少年・…

雨音、レンジのタイマー、小さなため息と缶コーヒーの温もり―― 派手な事件も奇跡も起きない町で、静かに暮らすひとりの男の、ささやかな日々を描いた物語。 くたびれたジャージの裾。 …