「掌編」を含む小説

月末の夜、部屋に置かれた一枚の不在票。 ホームに響く轟音、交わらなかった視線。 日常の光景の中に、欠けたままの風景が静かに浮かび上がっていく。

綺想編纂館（朧）（@Fictionarys）様主宰、 小説投稿企画「文披31題」への参加作品です。 開催期間は2025年7月1日～31日。 31のお題に沿って、ヒューマンドラマ…

短編って短いからこそ面白さに違いが出やすいですよね…… そこで、1000文字未満の短編・ショートを集めました! タイトルを見て気になったものだけでも、是非読んでみてください! 不…

梶井基次郎の『檸檬』に着想を得て、日常の謎風のショートショートにしたものです。 筆者の実質初の創作物でもあります。

とっくに終わったはずの過去も、手放すことはできない。

高校生の佐藤美咲は、今日も帰宅後のひとときを過ごす。 静かな部屋での穏やかな時間――でもどこか、普段とは少し違う空気が漂っている。 小さな違和感に気付くとき、読者はその先に何が待…

日本中から憎まれた女の弁護を引き受けた私は、真実に気付いてしまう。松本清張『疑惑』にインスパイアされた、新たな心理サスペンス。

女のクラスメイトが、暴漢に酷いことをされて死んだ。 名前も覚えていないような関係値の人間である。別段思うところはなかったが、悲しいふりをして、痛哭する演技をした。クラスの連中も…

疲れた会社員の俺は、ある夏の日に小さな『雲』を拾った。そして、それを野良の雲だから『ノラクモ』と名付けて飼うことにした。お題「雲」

【男の人向け、エロなし】 イクラをどう料理するか、からスタートした構想。舞台は各国大使館御用達の出版社。 そこにめっちゃ美形の新人が配属された。アナタは彼女の誘惑から逃れることは…

寝ても寝ても眠い。 休みの日、前日まではあれもしたいこれもしたいと思っていたけど、目が覚めた途端にもうなにもしたくない。

リカちゃんは、月に移住することになったので、お手紙交換をすることになりました。 ルカちゃんは、地球に残るそうなので、お手紙のお返事は絶対に書こうと思います。

語り手である『わたし』と風子の百合っぽい掌編集です。 なんでもない日常の断片だったり、少し不思議なお話だったり、ストーリー的な繋がりもそんなないです。 遠く離れていたり、ずっと…

私が前任の記者から引き継いだ「しましま塔」の記事の執筆。塔の写真は必ずブレており、目撃談は「近づくと縞模様が増える」という曖昧なものばかり。私は残されたメモを横目に、怪談らしく記…

私は女しか抱けない。

　それは、あらゆる死の境界で聴こえる、微かな旋律。 　『幽の譜』は、死を賛美する書ではない。 　終わりの瞬間を、静かに切り取り、ひとつの譜面のように連ねた断章集である。 　ただ…

【微BL】大学時代の音楽仲間・瑞季と二人、バーでグラスを傾ける夜。 瑞季の止まらない話に、友人である俺・高木は笑って相槌を打つ。 この夜にもしも魔法がかけられたら――そんな空想を…

「犬の十戒」をモチーフにした犬目線のショートショートです。飼い犬の一生を描いています。

１４０文字程度のホラー掌編です