「短編（掌編）」を含む小説

少しファンタジー要素があります

　ヒトは学習などしていない。思い出しているだけ。 　そんな「仮説」を基にしたジョークSF。 　忙しくて夏休み、盆休みが待ち遠しい方に贈るささやかなプレゼントです。 　異星知性体…

女は頭が弱かった。 三十年生きてきて社会常識を知らず、「やりたい」「やりたくない」でしかものを考えられず、生家に居座っては穀を潰し続け、働きに出ても大半が「やりたくない」ですぐ…

あぁ、私は死んだのだ。 聞こえる読経。嗚咽。あぁ、皆私の死を悲しんでくれているのだなと、喜びを感じる。人生に未練はあるけれど、こうして惜しんでくれているのであれば、まぁ、本望だ…

　「子供、いいもんですよ」 　チャットで知り合った女にそう言われ、僕は「そうなんですね」と返した。 　子供。 　社会を形成するうえで、確かに必用な存在。未来の労働力を増やし国…

電脳世界に暮らすVTuber・氷喰数舞が氷喰数舞自身の手で書く小説を載せています。 個人的に気に入った作品は、単独作品として掲載し直す可能性があります。その都合上、一部非公開にな…

山中の小村カゲには「上(かみ)の森」にまつわるおとぎ話が古くから伝わっている。大月が小月に重なる夜、正しい心の持ち主が上の森を訪れると、森の主が思い人との邂逅を叶えるという。カゲ…

　人類の多くが労働から解放され、自由になった未来。 　それなのに、自殺者が増加の一途を辿る原因とは？ 　理想社会に浮かび上がる「空白」を描く。

「君が作ったカレーが食べたいな」 妻の、そんな細やかな願いさえ叶えてやれなかった。 癌。 それも、末期である。　

　大人になりきれないどこかの男性が、大人になりたいと思う物語。「社会の大人」の終わりに、それでも子どものままだったから。 　生まれた街の隣の、小さな山で、大人になりたいと彼はこぼ…

「月が綺麗ですね」＝「I love you」ってやつ、普通満月のときに言わない？　今日、三日月だけど⋯⋯から始まるアオハル系純愛短編小説です。登場人物は皆幸せになりますので安心し…

「ここは夢じゃない。でも、夢のような場所なんだってさ。」 静けさに包まれた夏の夜、黒猫に導かれて私は“あの日”と再会した。 言えなかった言葉と、もらえたひとこと。 過去と現在が…

誰かの支えになりたいだなんて、そんなことこれっぽっちも思ってないのに、自分自身さえ騙してそうなりたいんだって、ずっと思い込んでいた。

河の向こうではもうずいぶん前からずっと戦争をしている。 ある日彼女は言った。「戦争が始まるよ」と。「学校で戦争が始まる」と言った。 僕と彼女は河の向こうへ戦争を見に行き、そこで一…

　海の支配者は蛸であった。 　蛸のIQは人間に次ぐ高さであるが短命であり知能ピークを迎える前に死滅する事がほとんどであった。しかし突然変異により長寿の蛸が生まれるとその子孫の遺…

奮発したのだ。 六千円のシャンパン、なんとかシャンドン。語呂がいい。普段飲むチューハイ缶と違い高級感がある。実に素晴らしいデザインのボトルだ。手に触れた瞬間に伝わるフランスの情…

恐竜やアンモナイトといった化石の生き物を蘇らせ、動物園、水族館、牧場、自宅……、いろんなところで飼育している少女ないし淑女達が主人公の短編（掌編）小説です。 恐竜をペットとして一…

電車に揺られるいつもの朝。 どこにでもある日常。 平凡な日々の中にそっと差し込む、優しくて小さな光の物語。

護送車が停まっていた。 しっかりと、厳重に施された防御柵により中は見えなかったが、きっと罪人を運んでいたのだろう。

ジャンルバラバラで、Ｘのお題などで書いた、140文字くらいの掌編小説。 （掲載用に、字下げ改行、修正などをしています） まだ続くと思いますが、一旦完結です。