「掌編」を含む小説

　世の人々は三連休というよく分からない制度によって働かなくてもいいらしいのだが俺はしっかり八時間プラス残業をしなければならず、いつもと変わらないクタクタ具合なのである。

雨上がりの放課後の、ワンシーン 片想い 超短編、掌握です

　僕の名前は天野純一。とある新人賞で運良く奨励賞を受賞し、プロ作家に仲間入りした。しかしネタがとんと思いつかず、あっという間に底辺作家。 「『月が綺麗ですね』を題材とするアンソ…

どこかの放課後、始まらない夕焼け、終わらせた恋 超短編、掌編です

理想と現実、理性と情、あなたが身に着けた仮面は？

宇宙歴三百六十二年。 『うさぎが餅つきしている姿が見えると聞いていたがどこにいる！』 『超古典にあるように満月のときには魅惑的な白い姿が見られると思ったのに、どうしてカラフルな…

昔、コックリさんに良く似た、エンジェルさんと言う降霊術が流行したそうだ。父はそれに傾倒し、勉強に困っていた私に教えてくれた。

才能に挫折した青年が、とある些細なきっかけで少しだけ壁を乗り越える、そんな掌編。

すやすやと眠る隣の席のクラスメートをいつも見ている、片想い男子の掌握短編 はるか昔に自サイトであげていたものの、転載になります 同名義で別サイトで投稿しています

　男は絵を描いていた。 　基礎も何もない、全てが狂った絵である。幼稚な、あまりに粗末な作品は発表すれば笑い物にされ、酷い言葉で装飾されていく。評する者は一様に、男を否定するのだ…

　10月31日。不二くんは今年もゾンビの仮装をして地元の繁華街に繰り出していた。 　不二くんは友人の吉田とのやりとりで、自分がスマホを落としたことに気付く。 　吉田のスマホで…

掌編百合

男性は割と、昔から変わってないって方も多いんじゃないでしょうか

離婚して娘と離ればなれになった俺は、仮面をかぶって生きている。 作業員、清掃員、交通整理員―― いくつもの顔で、陰ながら娘を見守ってきた。 千織@山羊座文学様の自主企画「第３回…

　父親が逮捕されたのは俺が小学生の頃だった。 　母親は「これからどうやってて生活していけばいいのか」と大いに泣いていたが、俺は大変なんだなぁという感想しか持てなかった。ただ、そ…