夢幻のグリモローブ　―魔法機械と少女の明日―

　黒木真織が携えた一冊の書物は、幼き日、大切な人から譲り受けた物だった。

　その頃の記憶を夢に見た日、真織は今年転入してきた少女から声をかけられる。

　その少女、氷川愛良に誘われて学校見学に来たはずが、辿り着いたのは思い出の場所、忘れかけていた魔法世界で、愛良はそこの名門の魔法使いだという。

　そして遭遇したのは、真織にとって思い出の存在。
魔導書にして法衣たる魔法機械の巨人『魔装(グリモローブ)』

　魔法世界と物理世界、様々な世界の在りようを巡る魔装の戦いに巻き込まれ、真織はその書物に封じられし魔装『ディモス』を解き放つ。

　解放された力の行く先を見定めるため、魔法学園で保護されることとなる真織。
　斯くして始まるのは、世界の行方を左右する戦いと学園生活。


　預けられた書物と…続きを読む