サウンドシステム

淡々と綴られる日常の描写。それは一人の女の子と一人の男の子、交互の目線で語られていきます。
起きたことは決して特別ではなかったかもしれない。でもやっぱり特別だったのかもしれない。
全編を包む温度感が心地よかったです。
素敵な物語をありがとうございました。

短めのセンテンスでややハングリーな出だしですが、よくある子供の書いた無理してかっこよさを目指す感じではなく、ゆっくり目に心境を変化させながら、主人公たちが成長していこうとする過程が温かく書かれていて、まだ20話目までしか発行されていない時点ですが、これからの展開に期待できる作品です。

小説を書いている方々からすると当たり前なのかも知れませんが、自分からするとbotanさんは文才に恵まれていると思います。読み出すとその世界観に引き込まれ、時間を忘れていつのまにか釘付けにされています。誇張でも何でもなく、素晴らしい作品だと思いました。