概要
風船で飛んできた手紙に返事を書いた。ただ、それだけだった。
素敵な恋が始まるのではないかしら。そんな邪な心で風船を飛ばした訳じゃない。ただ、文通相手が欲しいだけ。文字のやり取りがしたいだけ。相手が女でも男でも、果ては化物でも構わない。
この学問の本だけしかない質素な部屋から、ひとときだけ逃げられる、高層マンションの窓から、丁寧に封をした手紙を緑色の風船に乗せて飛ばした。
それから暫くのこと。日比谷という、恐らくは男性の人から返事が来た。
ああ!ありがとう!心優しい人に拾われて、手紙を出した甲斐があったというもの。
親に見つからないように隠し棚にそぉっとしまって、私は返事を書くことにした。
学業に閉じ込められたこの六畳が私の世界。そこから私を、連れ出して。
この学問の本だけしかない質素な部屋から、ひとときだけ逃げられる、高層マンションの窓から、丁寧に封をした手紙を緑色の風船に乗せて飛ばした。
それから暫くのこと。日比谷という、恐らくは男性の人から返事が来た。
ああ!ありがとう!心優しい人に拾われて、手紙を出した甲斐があったというもの。
親に見つからないように隠し棚にそぉっとしまって、私は返事を書くことにした。
学業に閉じ込められたこの六畳が私の世界。そこから私を、連れ出して。
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