新聞記者・真堂愛実の事件簿

季節外れの雨が降るあの日、最愛の兄の自殺を目の当たりにした。優秀な警察官だった兄は、ネットの虚言によって職を失い、世間の目に押しつぶされた末に死を選んだ。
兄の死から、「この世は嘘と欺瞞に満ち溢れている」と悟った私は、真実を暴き、罪なき人々を救うため週刊誌の記者となった。
そんな私の元に舞い込んだのは、大物作家たちが立て続けに殺害される奇妙な事件。容疑者は、いずれも彼らの女性の弟子たちで、被告人女性の一人は取り調べで「赤い本に呪われた」と供述する。
彼女の証言を一笑に付す私だったが、同期のオカルト記者・巴悠一に「呪いは存在する」と告げられ、半信半疑のまま取材に同行することに。そこで目撃したのは…。