概要
本作は、「痛みとは何か」「他者の痛みをどう受け止めるか」という普遍的な問いを投げかける、十年に及ぶ苦悩と再生の記録である。
実際に私の身に起こった出来事について書いたノンフィクションです。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!自分の痛み、他人の痛み。理解も証明もできなくたって、そこにある。
これぞノンフィクションエッセイの理想と言わせて頂きたい。
「痛み」を通じた作者様自身の七転八倒と試行錯誤は、読んでいてこちらの心も痛みます。しかし同時に、自分だけではないという安らぎも頂きました。まるで手術のようです。
作者様が掴み取り、言葉として共有した学びこそが、どこかの誰かの「痛み」を証明し癒すのでしょう。私がそうだったように。
病や怪我の治療はできても、痛みの治療なんてありませんけれど。この経験こそ「痛みの治療」に最も近いものではありませんか。
心身ともに、痛みを知らない人はほぼ居ないかと思います。万人に通ずるテーマであり、唯一無二の歴史と教訓が詰まった、珠玉のノンフィクション…続きを読む - ★★★ Excellent!!!自分の痛み、ひとの痛み、どちらも同じ苦しみにどう向き合うのか
非常に読みやすい文章ですっと入ってくる分、その壮絶な肉体的、精神的な苦しみがリアルに伝わり、心を素手で掴まれるような感覚になります。
そして、その体験から得た筆者の「痛み」に対する冷静な洞察が鋭く、ひと言ひと言が胸に刺さります。
「ひとの痛みが分かる人間に」とはよく言われる言葉ですが、筆者の生きてきた現実を読むにつれ、その反対のことばかりだと思い知らされます。そして筆者を追い詰めた周りの状況になんともいえない憤りと悲しみを覚えます。
では、翻って自分はどうなのか。
自分の痛みは耐えきれないと感じても、喉元を過ぎれば、あるいは同じ種類の痛みでなければ、他人の痛みに関しては無関心でいられる。どち…続きを読む - ★★★ Excellent!!!他人の脳で起きたことを 自分の脳では理解できない 逆も然り
読ませていただいた後、何とも言えず、申し訳ないような気持ちと、それと同時にものすごく苦しい気持ちになるノンフィクションです。
作者様は、原因不明の疼痛に
本当に長い間、悩まされ続けていらっしゃいました。
その疼痛は日常生活を脅かすほどの疼痛
しかし、誰に理解されず
医師に理解されず
学校の教員にも理解されず
ひたすら苦しみ続けます。
本人は耐え難い苦痛を感じているのに
そこに目に見える原因がない場合
何でもない
と捉えてしまう。
甘えだ、怠慢だ、弱さだ、そのような、目に見えるわかりやすい理由をつけて、跳ね除ける。
人は、他人の痛みを知り得ない
作者様の言葉をお借りしました。
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