本音を伝えるということ

家庭環境や、
生活環境など、
さまざまな理由で、
本音を抑圧してきた作者が、
その本音を開放するエッセイ。

しかし、
一言に本音といっても、
自分の中に渦巻くどの言葉が本音なのか、
分からないというのが、
多くの人が抱える悩ましい現実なのではないだろうか。

しかし、
作者はそれでも、
自分の中の本音の言葉を
まるで希望のように見つけ出して
言葉にしていくというのだ。
そうすることが、
自分が自分である証拠なのだから。

その覚悟に読者の本音のこころも、
きっと強く揺さぶられることだろう。

作者の本音が静かなトーンで炸裂する秀逸エッセイ。

本音。

スキ。
キライ。

正直に言えば、角が立つときもあります。
けど、スキという気持ちは隠すことないですよね。
持ち場、立場を踏まえた『スキ』
それは、とてもステキな感情。

アンタ、キライ！
コレは、キライ！
ソレも、イヤ！
そんなことはわざわざ言う必要はない。
けど、スキという本音は言えばいいですよね。
海乃マリー様の紡ぐ、文がスキです。
本音を、勇気を持って語られた、
このエッセイがスキです😊

幼い頃の家庭環境って、人格の形成に大きく左右されます。

機能不全だったなんて、気づかない。

それがフツウでニチジョウだから。

言えなかった言葉は澱み、溜まって心を蝕んでいく。

でも、本当に大切なことに気が付かれた。

本音って全てを言うものではないし、関係性や状況によって言うべき言葉は変わる。

でも、言うべきなんだ。

自分の心を大切にする。当たり前で最も難しいことが、人生においては大切なことだから。

気持ちいい！！！！
晴天のような清々しさ！！！！
心を撫でるように風が吹き抜けていきました。

葛藤、孤独、悲痛、嘆き。
普通の人に理解されず、普通の世界に憧れを抱いていくら近づきたいと願っても、自分に纏わり付くのは果てしない闇。
あまりに痛い。
子どもが抱えるには、あまりにも重く痛い。

黙っていることで守ってきたことは弱さではなく、紛れもない強さ。
普通の家庭で育った人には、決して理解できないあまりにも孤独で、強烈な生の輝き。
この涙がどれだけ苦しく残酷なものか、俺には分かる。
この凄さが、この強さが、この忍耐が、どれだけ尊いことか俺には痛いほど分かる！！！！！！！！

こういう作品にず…続きを読む

自分「心の声」をしっかり聴いて、歩んでいく。
他者の声は時にそれを妨げ、その作業は中々難しいですよね。
いつからでも、トライ出来る。
勇気貰いました。

昭和の時代には、今回のエッセイに描かれているような「外からは普通に見えるけど、内情は厳しい」家庭は決して珍しくなかったように思います。むしろそういう時代だったのかもしれません。あの時代は核家族化が急激に進みました。


当時はまだ「子どもの気持ちに寄り添う」育児や「心のケア」への意識が今ほど広まっておらず、「親が正しい」「親に逆らってはいけない」という価値観が当たり前でした。

暴力や暴言も「しつけ」として許容されてしまう風潮も強かったし、「世間体」を気にして家のことを外に話すのはタブーとされていたように思います。


場面緘黙や愛着障害のような言葉も一般的ではなかったから、「なんで自分はこ…続きを読む