オーロラの輝く滅亡後の世界で、失われた歌を探しにいこう

強力な太陽フレアのため文明が滅亡してしまった世界。安全なシェルターである「街」での暮らしを捨て、太古の昔から伝わる古唄(ウタ)を探す放浪の旅に出た青年たちは、草原で羊を飼い、素朴な生活を営む村にたどり着きます。
そこで古唄(ウタ)のひとつの手がかりを掴むのですが……何と、その村の歌い手のおじいさんが……!

滅びた世界なのに、絶望的な空気はなく、そこでたくましく生きている人々の力強さに、励まされます。
タイトルにもある天星石も、魅力的なロスト・テクノロジーとして物語のキーとなっています。
オーロラの輝く夜の情景も美しくて、映画を観るような印象のある小説です。

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