海辺の街、アクアリウム、猫、一人娘、友人たち、心の均衡を失った主人公。アンニュイで淡々と進む文字は、映像を観るようでありながら、言葉として澱を成す。そして、どんなに人に傷つき疲れても、人は、人なしでは生き続けられない生き物で、それでいいんだと──読み終えてから思わせてくれる作品でした。
のびやかな風が吹く湘南で、決して幸せとは言えない過去を背負いながら、静かにゆっくりと人生を歩んでいく作者様の物語です。holoholoというハワイの言葉のとおり、悲しみ、切なさ、鬱といった自分の…続きを読む
決してキレイな恋ではないです。 主人公も年は決して若くなく、登場人物も生々しい人間模様。 だけど綺麗なアクアリウムの情景が、登場人物たちの様相、内情を彩り、演出しています。 スカッとはしませ…続きを読む
二度の離婚を経験し、鬱病に苦しみながらも新たな出会いにより前を向いて歩いていく。そんなひとりの女性視点で描かれた物語です。熱帯魚。これがキーポイントになります。まるで大人向けの映画のようなとて…続きを読む
さざ波の押し寄せる音が聞こえる物語、というより温暖な海の中を漂っている感覚にさせてくれる作品でした。時に穏やかで、しかし苦しさや悲しみを内包し、それでも周囲の環境や人々と交流し『生きていく』人間の…続きを読む
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