立場が変わってしまった友だちへの複雑なきもち

 ずーっと読みたかったお話。やっとタイミングが巡ってきた!
「孵化」して魔女(まだ仮だけど……)という特権階級になってしまった主人公と、彼女と友だちだった少女の葛藤が印象的でした。お互いがお互いに対して抱いている憧れと劣等感と親愛。正式な魔女になるための試験で再会した二人がそれぞれの試練を通してまた心を通わせていく、その距離感がとても良い……。
 主人公の相棒候補の三人も個性的で、でもやっぱりフェルドさんが好きだな~!
 登場人物たちそれぞれが人間らしい悩みを抱えていて、その葛藤をどこか優しい筆致で描いていくところが素敵なお話でした。

その他のおすすめレビュー

深海いわしさんの他のおすすめレビュー13